「ひと」は「いと」、なのだから。
幼い頃、遠くに住む
祖母から小包が届く時は、
いつも、色んな物と一緒に
手紙が入っていました。
旧仮名遣いだったので
子供の私には難し過ぎ、
達筆だったのもあって、
分からない所だらけ。
でも、
ばーちゃんの手紙には、
ばーちゃんの存在感と
温かみがこもっていて、
手紙を読むのが
嬉しかったんだなぁ...。
意味も分からんくせに
何度も読み直していたのは、
もしかしたら、
手紙の内容を理解したいから…
ではなくて、
祖母の存在を感じたいから…
だったのかなー?と、
なぜか思ってしまった。
けっこう最近、
祖母からの手紙を1通、
読み直していた本の中に
見つけたんです。
その後すぐに帰省したので、
母に見せてあげよーっ!
と思い、本ごと持ち帰って、
手紙を母に見せてあげた…
までは記憶があるのに、
そのまま・・・手紙を
母にあげてしまったのか?!
よく覚えていないんです。
祖母からの手紙を
急に、また読みたくなって
探してみたのですが、
見つかりませんでした。
その前に、、、
どの本に、あの手紙が
挟まっていたのか?すら、
覚えとりませんわっ!
(涙)
まぁ、また必要があれば、
その時に…どっかから…
出てくることでしょう。
昭和の時代に書かれた
祖母からの手紙には、
祖母のエネルギーが
詰まっておりました。
文章を読みながら、
筆跡を目にしながら、
祖母の口調や声のトーン、
祖母の雰囲気、諸々が
思い出されました。
あぁ、懐かしい。
ばーちゃんに、
会いたいなぁ。
先月、スカーフを3本
織ろうとセットした経糸。
予定は予想通り遅れ、
7月に入って、やっとこさ!
3本目を織り始めました。
3本目はシンプルに、
もっと自由に行こう!
と決めました。
何も考えず、自由に、
流れに任せて織っていたら、
なぜか祖母のことが
思い出されました。
母は年々、
祖母に似てくるのだけど、
母とよく似ているのに、
全く似ていなかった祖母。
若い頃は、まさに、
はいからさんが通る
そのものだったらしい、
大正生まれのハイカラな
ばーちゃんでした。
洋服を作ってくれ、
美味しい御馳走も
作ってくれて、
体は小っちゃいのに、
大らかで、
明るくて、
声がデカくて、
存在感大の、
よく笑うひと...
だったなぁ。。。
織りながら、
祖母の事が頭をよぎり、
そういえば最近、
私の周りに、白い蝶が
何度も現れていたことを
思い出しました。
白い蝶は、以前、私に、
ばーちゃんからの
メッセージを持ってきて
くれたことがあるので、
目にすると、
何故か気になる存在です。
織りながら、
祖母の事と白い蝶の事を
考えていたら・・・。
ひとはいと、なんだよ。
と、教えられました。
ん?
ひとはいと??
人生は・・・
タペストリー?!
手織りでは、
1本、また1本…と、
緯糸(よこいと)を
経糸(たていと)に
通すたびに、
図案が作られていきます。
でも、
現在地から見えるのは、
通り過ぎた過去の事だけ。
全体図が、どうなるのか?
は、
織り上がるまで、
ワカリマセ~ン!
1つ、1つ…の
出会いを大切に、
目の前の事に
いちいちクヨクヨせず、
先の事を心配しすぎず、
真っすぐ前に進みなさい。
と、
祖母が言ってくれた
気がしました。
引き続き、
真っすぐ織り続けようと
思います。