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<漢方薬と腸内細菌の関連性>漢方薬で体質が変わるのは腸内細菌叢が影響しているからですって?!

昨日まで漢方薬の生薬「甘草」について見てきました。

生薬としての甘草だけの効能はもちろんあるのですが、生薬が複数組み合わさってその相乗効果で漢方薬が成り立っていること、甘草には有効成分がいくつかあって、インスリン抵抗性に関わるものなどその有効成分自体が症状を抑える働きがあること、また人によって効く効かないがあること、そして、腸内細菌との関連性についても触れてきました。

この最後の漢方薬と腸内細菌との関連性についてはいくつもの研究成果があるのですが、根本的に臨床現場では、「漢方薬を飲み続けたら体質が変わった」と言うケースが少なくないと言われる医師の方もいらっしゃいます。

この背景には、漢方薬が腸内細菌叢のバランスを変化させることで、体質が変化した可能性もあると言うのです。

確かに私自身の経験からも、五苓散という体の水分調整をしてくれる漢方薬については、体質変化に身に覚えがあります。

私の場合、五苓散はお酒を飲むときには必ず服用しています。服用していますとは言うものの、以前はその存在すら知らなかったもので、お酒を飲むと顔が赤くなり頭痛が徐々に出始め、適当なところでやめないと頭がズキンズキンと痛みが増していく、そして酷いときは嘔吐するという具合でした。

決してお酒が嫌いではなく、中でも日本酒は大好きなのに飲む量には限界があったのです。しかし、五苓散と出会ってからは、まったく頭痛が起こらなくなりました。

本当に不思議なのですが、以前の限界点を超えて飲み続けても一向に頭痛の兆候さえ見えなくなりました。

五苓散については後日詳しくお話ししますし、以前のコラムでも少し書きましたが、脳外科手術の予後の水腫の予防に処方されているようなのです。西洋のお医者さんが漢方薬を普通に処方しているくらい優れものなのです。

それで体質の話しに戻りますが、実は、五苓散を飲み忘れた日がありました。その日は持参もしていなかったのです。するとどうでしょう、頭痛の心配は何のその、まったく頭が痛くなることはありませんでした。途中で様子がおかしくなったらお酒を飲むのをやめようと思っていましたが、その心配は杞憂に終わりました。

私の腸内細菌叢のバランスが変化したのかどうかはわかりませんが、明らかに体質は変わったのだなと実感致しました。

この中医学(東洋医学)で言う、体質については後日お伝えいたしますが、体質と腸内細菌との関連性と言うことになると、ちょっと一筋縄では行かないように思います。

五苓散だけでなく、私が服用している他の漢方薬のことも含めて考えてみたいと思います。