<大腸がん>術後の便秘症状に大建中湯とラクトバチルス菌の組み合わせがいいんですよね!
昨日のコラムまでに3回に渡り、私の母の大腸がん手術に至る経緯や腹腔鏡手術のことなどを書いてまいりました。
今日は、退院してからの腸内を整えるために行っていることを書いていきたいと思います。
手術をしたのが8月9日でしたが、23日に無事退院することが出来ました。退院した時の状態は、食事は重粥から普通のお粥に変わり、固形食を食べ始めたころでした。
便の方は、下剤を少し使いながら2日か3日に一回排便できる状態で、若干の便秘症状が見られました。
退院する日に、1週間後に通院すると言うことで、今まで服用していたお薬に加え下剤も処方されました。しかし、下剤は母も摂取したがらなかったですし、私としても出来れば避けたかったので漢方薬を処方いただけるようにお願いしました。
漢方薬ですが、以前にこのコラムでも書いた「大建中湯」で4つの生薬で構成されています。主となる君薬が身体を温め血流を良くする山椒、同じく体を温め抗炎症作用のある乾姜(生姜)、腸の機能を高め滋養強壮にもなる人参(高麗人参)、そしてエネルギーを補給する補気類の膠飴です。
入院中から冷房が効きすぎているのか冷えの症状を見せていたため、腸を温め、便秘も腸の蠕動運動を活発にするために冷えを解消し動きを良くする意味合いからも、大建中湯が適切ではないかと思いお願いしました。
主治医で執刀医の先生は快く承諾してくださり処方していただけました。
8月20日のコラムには詳しく書いていますが、コラムでは大建中湯と腸内細菌の関係性を記載しております。ラクトバチルス菌が大建中湯をエサにして腸炎を抑制するという理化学研究所の佐藤尚子先生の論文を参考に、母にも大建中湯とラクトバチルス菌を乳酸菌飲料から摂取して、毎日飲用させることにしました。
ラクトバチルス菌はミルミルを毎日摂取、ミルミルにはラクトバチルス菌の他にビフィドバクテリウム・ブレーベが含有されており、赤ちゃんのビフィズス菌であるブレーベなら、大腸の腸内細菌が手術によりある程度死滅したことを考えると、ぴったりではないかと思いこの組み合わせのミルミルを選択しました。
また動物性乳酸菌より植物性乳酸菌を摂取する意味で、ラブレ菌(京漬物のすぐきが元になる乳酸菌)を同時に摂取するようにしました。
これらが良く作用したのか、下剤は一切使わずに数日で便秘は解消され、現在では本人も「もう腸は元に戻った!」と自信を持って言うくらい回復致しました。
便通が正常化したことで、タイミングを見て腸内細菌検査をする予定です。
本来なら食事もというところですが、母がケアハウスに入居しているため食事はこちらでは左右出来ませんので、通常の栄養管理士さんの管理に従ったものを食し、その補完食として乳酸菌飲料やオリゴ糖などを摂取させています。
大腸がんになる前に腸の状態を知り、腸のケアをしておくべきだったと後悔はありますが、悪性腫瘍4.4cm、ステージ2、リンパ節転移なしの状態で、腫瘍も直腸にかからず人工肛門ということもなく、ギリギリで間に合ったという感じです。
やはり日ごろからの腸のケアはしておきたいものですね!
画像は、漢方の生薬ですが、中央右が高麗人参です!