【インタビュー】Z世代のコスメ聖地・渋谷ロフト|2023年に売れた&2024年注目のコスメアイテムは?
あっという間に2024年ももうすぐ3月に突入。春は新しいメイクアイテムに挑戦したい季節でもあります。今年はどんなコスメが流行るのでしょうか? そこで Z世代のコスメ聖地といっても過言ではない渋谷ロフトに直撃! 美容・健康雑貨売場チーフの富岡莉央(とみおかりお)さんに、2023年に流行ったメイクの傾向と今注目のコスメトレンドについてお話を伺いました。渋谷ロフトの中でもZ世代のユーザーが最も多い渋谷ロフトのトレンド予測は必読です!
2024年のまつ毛は束感重視。下まつ毛を“描く”アイライナーも登場
―まずは2023年を振り返って、Z世代によく売れたコスメや、どんなトレンドの傾向があったか教えていただけますか?
富岡さん(以下、富岡):1番流行したと思うメイクのトレンドは、束感まつげです。束感まつ毛をつくるためにピンセットや竹串を使ってまつ毛を上げる方法や、パリジェンヌというまつ毛パーマが用いられていましたが、キングダムというブランドが束感まつげを作れるカールマスカラを発売したのが火付け役となり、自分で簡単に作れるようになったのです。マスカラのブラシが特殊な形状になっていて、簡単に束感を出せるのが特徴です。
これが火付け役となり、他のメーカーからも束感まつげマスカラが出て大ヒットしました。マスカラだけではなく、同じく簡単に束感が出るつけまつ毛や美容液などまつ毛関連の商品もたくさん登場し、まつ毛に力を入れる若い方が一気に増えたと感じます。
―このまつ毛ブームのきっかけは何だったと思いますか?
富岡:もともと韓国のアイドルの方たちがお人形のような束感のあるまつ毛をしていることが発端で話題になったのだと思いますが、ファンの間で”先生”と呼ばれている韓国の人気メイクアップアーティストのウォンジョンヨさんなどがYouTubeでいろいろなユーチューバーさんをメイクするようになってからさらに認知度が高くなりました。
―やはり韓国のアイドルとコスメは強いですね。これからもまつ毛ブームは続きそうですか?
富岡:はい。まつ育をされている方は多いので、今後もいろいろなまつ毛関連商品が出てくると思います。
―今年のまつ毛のトレンドはどうなると思いますか?
富岡:今後人気が出そうな商品は、まつ毛美容液の要素が入ったマスカラ。ケアをしながらまつ毛を伸ばしていく、というような商品が増えていくと予想しています。
あと、ここ近年はカラーマスカラを出すメーカーさんがとても多かったのですが、最近はブラックやブラウンブラックなど、目力が出る濃い色のアイテムが増えている感触はあります。束感まつ毛もそうですが、漫画のようなまつ毛になれる“目力重視” が今年の特色になってくるのではないでしょうか。
あとは下まつ毛ライナーにも注目しています。昨年CipiCipiから下まつ毛専用アイライナーが登場し、話題になったのです。
―下まつ毛をマスカラで伸ばすとかではなく、肌にじかに描いてしまうのですか?!
富岡:はい。下まつ毛を描くのは中顔面短縮になると人気を博しているのです。下まつ毛専用のライナーではなくても、通常のアイライナーで描いている若い方は多くいらっしゃいます。これこそ他の世代には見られない、いわゆるZ世代特有のトレンドといえるかもしれません。
キーワードは中顔面短縮&飾りたくなるコスメ
―では、まつ毛以外で昨年ヒットしたものについても教えてください。
富岡:昨年は中顔面短縮メイクに使えるアイテムが注目されて、売れ行きもよかったです。例えばメリハリパレットという商品は、ハイライトとシェーディングが一緒になったパレットで、鼻の人中を短く見せることで小顔に見せる効果がこれ1つでできる、とヒットしました。中顔面短縮系ではほかに、CipiCipiやnobevの涙袋用コンシーラーなど、立体感のある涙袋を演出できるコスメなどが今年も売れ続けています。
―2023年はたしかに“中顔面短縮”というキーワードをいろいろなところで聞きました。
富岡:そうですよね。あとは、純粋に見た目がかわいい商品というのもじわじわと人気が出てきました。たとえば真ん中がハートになっているperiperaのアイシャドウパレットや、ミュシャのアートが施されたパレット、香水瓶のような見た目のBBIAのリップティントなど、インテリアのように飾って楽しめるコスメがバズり、今年も人気が高まっていくと思われます。
ちなみにこのBBIAのティントは、食事に行っても色落ちしにくく長持ちするので、“飲み会リップ”とSNSでも話題ですよ。
―機能だけではなく見た目のかわいさも重視されてきているとは! そしてリップはやはり色持ち重視でティントが人気のようですね。さきほど韓国発の束感まつ毛やウォンジョンヨ先生のお名前が出ましたが、韓国コスメはやはり安定の人気ですか。
富岡:そうですね。コスメ売り場の3分の1近くが韓国発の商品といってもよいかもしれません。韓国コスメとひと口にいっても、現地で企画・開発されたものだけではなく、日本向けにして販売するという商品も増えており、それで実際にブレイクしています。あとは日本と韓国同時ローンチというのもあり、日本市場はとても重要視されているのだと感じますね。
―本国でヒットしているものが日本に輸入されるだけではなく、商品開発を日本でのヒットを視野に入れて進んでいるのですね。ちなみに日々売り場を見ていて、Z世代の方はどこからコスメ情報を得ていると感じますか?
富岡:やっぱりSNSやYouTubeの影響が大きいです。フォローしているお気に入りのユーチューバーさんやTikTokerさんが発信しているから私もやってみよう、という感じでチャレンジされる方が多いと感じています。店頭を見ていて、『最近これがよく売れるな』と思っていたら、自分のTikTokにそれが流れてきたということも結構あります。『あ、これが理由か』と。それと連動して、人気のインフルエンサーの方がプロデュースしているコスメはやはり店頭でも反響が大きいです。
スキンケアへの投資は大人顔負け
―一方、スキンケアではどのような動きを感じられますか? 2023年の年末にPromotion+BでZ世代の方々の座談会を開いたのですが、そこで話題になったのが「攻めのスキンケア」というキーワードでした。肌トラブルを防ぐためだけのスキンケアではなく、レチノールやVTリードルショットなど刺激が強くても素肌そのものをアップデートさせるような商品に注目している方が多かったのですが、その傾向は感じられますか?
富岡:たしかに弊社でもレチノールやリードルショットは若い方にも大変売れています。近年はZ世代の方でも、アンチエイジングを意識したスキンケアをしっかりされている傾向が高いと感じます。それに関連して“成分推し”の動きもありました。少し前ですとCICAでしたが、今はそれこそレチノールや高濃度ビタミンCのアイテムが多く出ていますね。
―“成分推し”は要注目ですね。あと座談会では、スキンケアとメイクアップを合わせたような商品が今年は流行るのでは、という声もありました。
富岡:辻希美さんのプロデュースコスメ・illuNのスキンベースはまさにそれに当てはまると思います。ファンデーションのように色がついている美容液で、トーンアップが期待できます。美容液なのでそのまま寝てしまっても大丈夫です。もともとはオンラインでしか販売されていなかったのですが、オフラインで買いたいという需要もあり、弊社でも販売したところとてもよい評判でした。パッケージもとてもかわいくて、年齢関係なく売れています。たしかにスキンケア要素とコスメを合わせたアイテムは、今年さらに増えていきそうです。
―売り場にいらっしゃるからこそわかる貴重なお話、ありがとうございました!
渋谷ロフトが注目する2024年のコスメ&スキンケア
3月にはコスメの祭典・コスメフェスティバルが控えているロフト。今年で11年目を迎え、24回目の開催となり今回も盛りだくさんの内容になっているとのこと。リアルなトレンドをチェックしに、ぜひ現場に足を運んでみてはいかがでしょうか?
【ロフト コスメフェスティバル 2024SS】概要
■開催期間:2024年3月1日(金)~4月19日(金)
■開催店舗:全国のロフト及びロフトネットストア
(特設ページ:https://www.loft.co.jp/store/r/rcb03/ ※3月1日(金)午前10時更新予定
■商品数:先行販売789種類含む、全865種類
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