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「勝った」と思った瞬間から・・・

皆様は仕事をしていて、このような経験をしたり、聞いたことはありませんか?(私はどの職場でも言われました)

・仕事がやっと終わったと思った瞬間に、ミスをやらかしてしまった

・「終了間際が一番ミスが多い」と、上司から注意される

・後輩が終わり間際にミスして、結局後始末で自分も居残りさせられてしまった


みんなで仕事を頑張っている時は、そこまでミスはないのに終了間際や業務が終わった途端になると思いもよらぬミスや事故に巻き込まれるケースは多いみたいです。

実際に「仕事のミスが一番多い時間帯は14時〜17時」というデータもあります。

基本的に17時が定時となっている会社が多いので、当てはまるかなと思います。

なぜ終了間際がミスが多くなるのか?をスラムダンクのシーンから見ていきたいと思います。


赤木主将ですら、一瞬のスキを見せてしまった・・・

湘北と陵南の練習試合で、試合終了間際に花道が逆転のシュートを決めます。

花道:ハッハッハッ!!!

   やはり天才!!!

   (中略)

   勝利を呼ぶ男!!

   と呼びなさい!!

木暮:桜木!!

赤木:フッ・・・

   バカタレが

しかし、次の瞬間・・・

流川:まだだっ!!

陵南の選手がパスでつなぎ、仙道が再逆転のシュートを決めました。

気が緩んだ湘北とは逆に、陵南はしっかり最後まで自分がマークすべき選手にピッタリつき、パスすら出させませずにそのまま試合は終了しました。

【SLUM DANK新装再編版4巻P214〜P232】


湘北に最後の場面で落とし穴が待っていました。


花道が逆転のシュートを決めた時、赤木君にしては珍しく、一瞬気が緩んだ表情をしていました。

おそらく赤木君も「これで勝った」と思ったのでしょう。

そのスキを見逃さず、陵南の選手は落ち着いてパスをつないで、最後は仙道君が決めました。


なぜ気の緩みが起きてしまうのか?

仕事がまだまだ残っている時、スポーツの試合でも前半から中盤にかけてはだいたいの人が集中力は続いています。

ところが終了時刻が近づいてきた時、勝利が近づいてきた時、どのような心理状態になりやすいでしょうか?

・もう終わりだ、終わったら久しぶりにデートだ!!

・あと少しで勝てる。そうすれば次は3回戦だ!!

意識が未来に行ってしまっています。


この時、脳はまだ仕事や試合が終わっていないのに「終わった」と勘違いしてしまうのです。

それにより、集中力や記憶力が低下してしまい、大きな事故や大逆転負けという結果を招いてしまうのです。

【なぜ「あと1アウト」から逆転されるのか】


家に帰るまでが遠足

小学校中学校高校とよく遠足が終わって、集合場所である校庭や大きめの公園での挨拶で先生がよく言ってました。

先生:まだ遠足は終わっていません。家に帰るまでが遠足です。皆さん、気を抜かずに真っ直ぐ家に帰ってください。そしてまた明日元気に学校で会いましょう!


当時は「うるさいな〜、疲れてるんやし、はよ帰らせて〜な」と思っていました。

ですが、こう言った先生の一言があったからこそ、自分は無事に家に帰れたんだなと今になって思います。

この脳の仕組みや機能を覚えてから、先生の言葉の意味や重さを理解できるようになりました。


そう、まだ終わっていないのです。

最後まで集中力や意識を切らさないコツは「まだ終わっていない。家に帰るまでが仕事なんだ。試合終了のホイッスルが鳴るまでが試合なんだ」とまだ先があると思うことです。

こうすることで、終わりがけになってもミスせず、何事もなく無事に終えることができるようになるはずです。


最後に逆転を許した経緯があるから、インターハイ予選決勝リーグの陵南戦では湘北は、勝利が近づいてきた瞬間でさえ、最後まで集中力が切れなかったのでしょう。


ラスト10秒切ったところで花道が豪快にダンクを決めます。

これまでの花道だったら絶対に浮かれていました。

ところが、今回は・・・


花道:戻れっ!!

   センドーが狙ってくるぞ!!

湘北メンバー:おう!!

【SLUM DANK新装再編版13巻P214〜P227】

この花道の言葉に、勝っていても負けていても最後の最後まで集中力を切らさずに戦うことの大切さが詰まっていると私は思います。



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