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大学受験編

私がした受験は中学受験と大学受験の2回だ。
中学受験は大成功、大学受験は成功といったところか。

大学受験編

 私は中学受験で筑駒に受かり燃え尽きた。中学が決まってからの第一声は、「もう一生勉強しない」だ。
 筑駒の合格発表の当日、そこには鉄緑会の勧誘が。そう、筑駒生の大半は中1から鉄緑に通っているし、日本一の東大合格率を支えているのも鉄緑である。また、私の周りは英語の平岡塾も併用している友人が多かった。
 私は宣言通り、鉄緑にも通わず、中学は全く勉強しなかった。本気でプロテニスプレイヤーになろうと、テニススクールに通い、朝5時半から朝練をし、ひとつ上の学年と一緒に1番上のAコートでひたすらテニスを練習した。ちなみに筑駒は軟式テニス部と硬式テニス部が併存し、硬式テニス部は軟庭をゴミのように馬鹿にしていた。人工芝のオムニコートが2面あったがそこは硬庭部が占拠していた。
 私は物心ついたらテニスをしていた。社宅にテニスコートがあり私の家族は4人ともテニスができたし、中学受験中もテニスは欠かさなかった。なんせ小6の3月にジュニアノービステニストーナメントで準優勝している。
 そんな感じで本当に全く勉強しなかったので、高1にしてI are, You is, He amなんてそんな調子だった。見かねた母が鉄緑、平岡塾に通う親友の母親に聞いて英語の補習塾を見つけてきて、通うことになった。トリプレットという渋谷は宮益坂あたりにある個別指導塾だ。ここから私の大学受験が始まったと言っても過言ではない。
 なんせ女の子との出会いを求めてSEGやらZ会の通いやらどこへ行っても授業を放棄して遊びまわっていた私が、「もう一生勉強しない」を守っていた私がまた勉強に目覚めたのがその塾からなのだ。
 まず、入塾時にセンター(共通一次)の英語の過去問を解かさせられた。何点だったか覚えていないが、思ったより出来るじゃない、とか言われた気がする。
 個別指導といっても1対1ではなく、プリントを解いて解き終わったり質問があったら巡回している講師を呼んで丸つけや解説をしてもらう、という方式である。私の担当はおかっぱ頭のコムデギャルソンデザイナー、川久保玲にそっくりの女性教師だった。
 とにかく英語は楽しかったのでひたすら英語を勉強した。というか高3の終わりまで英語しか勉強しなかった。
 高3で大学受験が迫ってきた。なお、私は高校2年の時にとある重篤な病気を発症したのだがそれはまた他の記事で。
 大学選びである。英語しか勉強していない。どうするか。早慶の文系学部を見回したがどこも英語以外に現代国語、古文、漢文、日本史か世界史が必要だ。SFCはよくわからないからやめておこう。ランクを下げてMARCHの募集要項を見てみる。なるほど、MARCHならどこの学部もセンター利用、英国ともう一つ得意科目3教科で受けられる。8割がボーダーだ。お、英語と現代国語だけで受けられると、法政法学部、ここにしよう。
 結果、センターは英語182/200リスニング1問ミス、国語140/200くらい、地学80/100。近いしカッコ良さげな青学には届かず。
 法政法学部合格、他に覚えているのは駒沢大学仏教学部禅学科合格。
 東大船舶工学科卒の父が、筑駒に受かった時と同じく10万円をくれた。英語しか勉強せず、重い病の中なんとか法政法学部、代ゼミ偏差値60の学部に現役合格したことを父は讃えてくれた。
 そして大学デビュー、キャンパスは家から地下鉄ですぐの九段下だ。教材を買う。ポケット六法を買う。サークルの新歓をまわり、サークルにも入り、男女仲良し5か6人グループもできた。
 しかし、しかしである。私は法律になんの興味もない、いや、アナーキスト気取りがポケット六法なんて。極めつけは英語の授業。これ中学レベルじゃないか、そして小さな哲学者である私がなんで法学など、体育の授業で週1日ど田舎のキャンパス行きで1日潰れる。
 私は法学部の仲良しグループに告げた、「俺、早慶行くわ、じゃあな」
 こうして私の大学受験本番が始まった。
 
 旅行用のキャリーケースに英語と日本史の参考書を詰めて朝7時半に出発。向かう先は代々木の代ゼミ自習室だ。
 確か9時に開くんだったと思う。開くのを待つ。毎日、週7で通った。帰るのは20時近くだったか。とにかく毎日通った。
 通っているうちに友達ができた。4人グループで意気投合した。駒東から京大を目指すG、市川から早慶を目指すT、影の薄いいじられ役Tだ。
 代ゼミ自習室にいる間ずっと勉強していたわけではない。女の子とサイゼリヤに行ったり市川のTとカラオケでDIR EN GREYを歌ったり、ファミマで特盛のソフトクリームを買い食いしたり、楽しくやっていた。まあ、日本史で歴代内閣総理大臣を全員覚えたり、やるとこはちゃんとやっていた。
 さて、私は古文と漢文を全く勉強しないまま早慶の文系学部、上智の文系学部を受けられるだけ受けた。
 慶應文学部、合格発表。渋谷のコンタクト屋で、市川のTと2人でケータイで各々自分の受験番号を探す。私は心理学がやりたかったから早慶の文学部が第一志望だった。慶應の方がカッコ良さそうだったから、ドキドキだ。
結果、不合格。
 
 そして、私は早稲田大学教育学部教育学科教育学専攻教育心理学専修だけ合格、首の皮一枚でなんとか志望校に合格した。
 結果的に、早稲田の教育心理に行って本当に良かったと思っている。東大や慶應のように1.2年と3.4年でキャンパスが変わったりしないし、彼女もできたし、英語の授業は1番上のクラスだったから有名な教授の授業を受けられたし、心理学全般網羅的に学べたし、認知心理学のゼミの教授は個人的に可愛がってもらったし。
 結論:大学受験は英語!

以上

#こうして私は受験を乗り越えた


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