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オートファジーGO,GO!!

先日、私が創業した大学発ベンチャー・AutoPhagyGO Inc.(APGO)の第3回株主総会が開催され、全ての議案が無事に可決された。

ちょうど3年前にペーパーカンパニーとして設立したAPGOも、今や役員2名と従業員10名(私は社外技術顧問)の立派な会社に。基礎研究しか経験のない私が始めた無謀ともいえる試みがここまで辿り着き、感無量である。

これもひとえにCEOである石堂美和子の獅子奮迅の働きのお陰であり、またずっとサポートをして下さっている阪大のベンチャー支援ネットワークのVirtueIncrease教授やWealtOther弁護士を始めとした支援チームの個人的な熱意の賜物である。感謝の言葉もない。

資金調達は、規模より一緒に夢を追ってみようという理解者からの出資に拘った。その結果、個人と事業会社をメインに、プラス少数の理解あるリアルテックファンドなどのVCから、2回の第三者割当増資で約4億を調達できた。

この御時世に、海のものとも山のものとも分からないベンチャーに出資頂けたことは誠に僥倖であった。APGOのコンセプトに賛同し出資して下さった皆様に厚く御礼申し上げる。

40年間アカデミアという象牙の塔に籠もっていた私が、起業などという突拍子もないことを始めるにいたるまでには、様々な出会いがあった。特に元マイクロソフト社長で数々のベストセラービジネス書をものしてこられた非K御大(私は密かに大阿闍梨と呼ぶ)と、仕事以外のひょんなところで知り合ったことはとても大きかった。

経済と先端科学に詳しく、かつこの混迷の世界の行く先を俯瞰・洞察できる数少ない「巨人の肩に乗ったひと」である御大が、私の研究の話を聞いてベンチャーを作れ、と言わなかったら今はない。御大には、個人出資、アドバイス、CFO人材の提供もして頂いた。深く感謝している。

様々なバックグラウンドから集まってくれた従業員の皆も含め、結局人との出会いと繋がりが全てなのだと思う。研究の世界でも全く同じだ。大した才能もない私が科学に少しは貢献でき起業もできたのは、人々がなぜか助けてくれたから。

頼りなくてほっておけないのかも。今NHKで放映中の「拾われた男」という実話に基づくドラマは、人との縁で役者という夢を実現する男の話(冴えない主人公が航空券を拾うところから始まるわらしべ長者みたいなストーリー。配役が豪華で面白い)だが、私も「拾われた男」かもしれない。

もちろんAPGOの正念場はこれからだ。現在15社ほどと共同研究開発をしているが、それをさらに拡大し事業を軌道に乗せないといけない。一発当てて終わり、ではなく、得た収益でまた研究し新たなseedsを産むというエコサイクルを作りたい。そして、人生最後の10年を誰もが健康に過ごせる社会をつくる。

株主総会後に、APGO社員が全員参加するビジョン&価値観共有ワークショップをおこなった。そのときに、コンサルタントからAPGOのキーワードと思うものを10個書けというお題が出た。

皆思い思いに書いたが、その中にCFOが書いた「中年起業」というのがあった。そのこころは、我が社は平均年齢が高いが、チャレンジは若者だけの特権ではないと言うことだ。全くその通りだ。

最年長の私なんか還暦過ぎてからの暴走である。新しいことを始めるのに年齢なんか関係無いと強く思う。全開バリバリでぶっ込んでいくんで、夜露死苦〜!(難波家か)

冒頭の写真はワークショップ後の記念撮影。前列中央の私の向かって左が石堂CEO、右が御大の元部下の平山CFO。

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