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【プリズンライターズ】「心の雫」短歌10首 vol.2

十月に入り、秋本番となりました。いかがお過ごしでしょうか?
緊急事態宣言の影響で人の移動がストップしているらしく新しく入ってくる人がほとんどいません。でも帰る人を止めることはできませんので、受刑者はどんどん減っていきます。

私の部屋も定員は5名ですが4名で生活しています。コロナ禍で改装していた昨年は定員6名の部屋を7名で使用するという過密の状態でした。現在は空室が多く、部屋の中を改装したばかりなのにもったいない感じがします。全国で似たような傾向なのでしょうか。
最近読書ノートをつけ始めました。図書室で借りた本が、以前読んだ本で残念な思いをしたことが何度もあるからです。借りる時間が7分と短いため、あまり悩む時間がありません。瞬時に読んだか読んでないかの判断ができると選択の幅が広がります。
東野圭吾、松本清張、森村誠一の本などは図書室にあるのはほとんど読んでしまいました。あとから読み返すと記憶が甦ります。図書室には1冊もないのですが堂場瞬一の鳴沢了シリーズは面白く、差し入れをしてもらったり、購入をしたりと9ヶ月で15冊くらいを読みました。松本清張は箱入りの全集があるため23冊、東野圭吾が一番多くて40冊を読んでいます。海外ものもすきなのですが、図書室にはあまり多くはありません。購入するにしても、出版社等が必要なため「ほんにかえる」の本のリストは助かっています。
テレビは現在あまり観ていませんが一人の部屋だったときは、ニュースや動物の動画、スポーツ番組などが好きでした。野球なども好きでよく観ていました。また「ポツンと一軒家」が大好きで、田舎の生活に憧れています。共同生活に入って1年半、この番組を観ることはできませんが、また一人の部屋になったら観るつもりです。こういうところは人間関係が難しいので静かな山奥の生活風景に癒されています。山奥に果物の樹などがあると羨望のまなこです。
今月は平日休日ともに漢検2級の通信教育でけっこう時間を費やしています。部首や書き順に苦戦をしながら頑張っています。

最後に短歌を10首書いておきます。

1.二十年ブランクありし美容へと誘(いざな)う言葉夢かと聞きつ
2.九曜星大吉運の煌めきか夢まぼろしの美容の研修(九曜星→密教の占いです)
3.大都会コロナ感染似通いて今日の大阪わずかに増える
4.青空の高さが知らす秋の日の爽やかなりて迷い澄みゆく
5.猫の手も借りたきほどの忙しさ心で詫びて身を引く決意
6.珈琲で眠れぬ夜が長くなり廊下を歩く職員(ひと)ももの憂げ
7.前髪はしっかりピンで止めてるがいつも気になる額(ぬか)の検温
8.あさなさな儀式のごとく目を伏せて額の検温静かに待ちつ
9.ひさびさに『短歌』購い読みゆけば求む名前の無きを案ずる
10.懐かしき囚人(しゅうと)の名前見つければぽっと灯れり安堵の光
2021年9月30日

イラストもA289さんによるものです

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