No.1434

6年間刑務所に収監されていた大バカ者です。 バカなりに6年分の刑務所生活をストーリー化…

No.1434

6年間刑務所に収監されていた大バカ者です。 バカなりに6年分の刑務所生活をストーリー化しました。 赤坂警察署→東京拘置所→川越少年刑務所→八王子医療刑務所→シャバ。 更新頻度は週1〜2程度です。良ければ読んでやって下さい。

最近の記事

第5章〜病舎看護係編 第7犯〜文化祭のメインは俺

皆さんこんにちは! 今回は3回目参加の文化祭ネタです。 最後の文化祭に相応しい内容だと思いますので、最後まで宜しくお願い致します! なんやかんや言っても、頼まれ事には弱いという自分が見えた。 ブーブー文句を言いつつも、体育祭で1500m走という大役も受けちゃったし、今回はブラスバンド部の部長だ。  と言うことで、今回は、才能云々じゃなくて、頑張ることの重要性を書いて行きたいと思う。 さて、川越は「少年刑務所」なので、20〜26歳までの囚人しかいない。
この年齢を超えた場

    • 第5章〜病舎看護係編 第6犯〜共犯と文化祭

      共犯の話は後半に書いてます。 今回もお読み頂きありがとうございます! 川越少年刑務所では毎年一回【文化祭】が催される。 文化祭と言っても、受刑者が何か企画して出し物をして好きに巡って、というものではない。 講堂に集合して、各クラブの発表を見て解散するだけのイベントである。 字面だけでみると心底退屈そうなイベントだが、収容者的にはいい暇潰しである。 同じ工場同士であれば、暴走族ばりの縦社会だが基本的に仲が良く、それでいて団結力もある。 よって仲がいい人や先輩が出ていると応

      • 第5章〜病舎看護係編 第5犯〜ブラスバンド部に入りました

        ご苦労様です!、、、という言葉を頻繁に使うのだと思ってたけど、川越はそこまで軍隊調ではありませんでした^^ 今回もお読み頂きありがとうございます! 今回は、誘われるがままに入ったブラスバンド部のお話になります。 最後まで宜しくお願い致します! さてさて、刑務所と言えども自由時間くらいある。 作業が終わって帰ってメシ食って、そこからは就寝時間までフリーだ。 これを【余暇時間】という。知らんかったよこんな言葉。 で、定期的にクラブ活動が行われているから、入りたいクラブに空きが

        • 第5章〜病舎看護係編 第4犯〜川越少年刑務所大運動会

          前回は刑務所の「慰問」というイベントについて書きましたが、今回は運動会についての記事になります。 今回も頑張って書いていきますので、最後まで宜しくお願い致します。 運動会と言うと中学3年生以来である。 他の刑務所でも運動会はめちゃくちゃ盛り上がるのだが、川越のような少年刑務所では盛り上がり方が異常である。 クレイジーで済むなら話は早いのだが、たまにサイコパスになってる奴とかいる。 ところで、少年刑務所は基本、毎日40~50分くらいの運動時間が設けられている。 晴れてたらグ

        第5章〜病舎看護係編 第7犯〜文化祭のメインは俺

        • 第5章〜病舎看護係編 第6犯〜共犯と文化祭

        • 第5章〜病舎看護係編 第5犯〜ブラスバンド部に入りました

        • 第5章〜病舎看護係編 第4犯〜川越少年刑務所大運動会

          第5章〜病舎看護係編 第3犯〜ボクサー坂本博之選手の講演

          【慰問】という言葉がある。 こと刑務所では囚人のために外部の有識者や芸人、プロスポーツ選手などをお呼びし、講演や芸を楽しむというイベントである。 年間通して何回かある行事だが、俺が刑務所で参加した中で一番感動した慰問が坂本選手の講演である。 いや、人生でTOP3に入るほど感動した。 今回の話は刑務所に招待したプロボクサー坂本選手が、当時の世界王者 畑山選手と人生を賭けたタイトルマッチを行い世界中を興奮させた試合、その裏側のお話です。 今の若い方は坂本選手を知らないと思うが

          第5章〜病舎看護係編 第3犯〜ボクサー坂本博之選手の講演

          第5章〜病舎看護係編 第2犯〜川越刑務所内を縦横無尽に飛び回る看護係

          皆さんこんにちは。 元川越少年刑務所 病舎看護係 1434番だったムショくんと申します。 お読み頂きありがとうございます。 前回に引き続き、川越少年刑務所で看護係として配属し、色んな初めてを体験する実話でございます。 3年間ある川越を余すことなく書いていきますので今回もお楽しみください。 配役後一日経って思ったのは筋肉痛の酷さだ。あと足の裏も痛い。 過酷な運動に加えて、刑務所からお借りしている靴がぺったんこで、しかも久々に立ち仕事なんてやってたものだから歩行機能障害になっ

          第5章〜病舎看護係編 第2犯〜川越刑務所内を縦横無尽に飛び回る看護係

          第5章〜病舎看護係編 第1犯〜なにここちょっと楽しいんすけど(後編)※当時記録していたノートの写しアリ

          お読み頂きありがとうございます。強盗致傷で7年の実刑判決を食らったムショくんと申します。 何話か書いていますが、今回は川越少年刑務所で病舎看護係として配役された初日の日記的ストーリーです。 宜しければ前編と合わせて呼んでくださいね。 そんなこんなで病舎に来てから早くも半日が過ぎた。 今はお楽しみのランチタイムである。 まず気が付いたのがUは食事をチョロまかしていることと、Nと神の子はしょーがなく付き合っている感じだ。 なんとなく察するに、今まで下っ端として耐えてきたUが一気

          第5章〜病舎看護係編 第1犯〜なにここちょっと楽しいんすけど(後編)※当時記録していたノートの写しアリ

          第5章〜病舎看護係編 第1犯〜なにここちょっと楽しいんすけど(前編)

          受刑者だった身分でこの不謹慎なタイトルは如何なものかと思いましたが、ご愛嬌ということでお許しください。 今回は病舎看護係としてお務めさせて頂くことになりましたので、その業務だったり新人の仕事(以降は「サラ仕事」という)なんかに関して書いていきたいと思います。 ★ちょっと長文になりますので、前半と後半に分けてアップします。 さて、前回工場の言い渡しを受け、めでたく経理作業の一つである「病舎看護係」としてお務めさせて頂くことが正式に決定した。 これでなにも問題を起こさなければ、

          第5章〜病舎看護係編 第1犯〜なにここちょっと楽しいんすけど(前編)

          第4章〜川越少刑新入訓練編 第2犯〜大人になっても夜中に怒られる奴

          毎回ちゃんと読み返すんだけど、なぜか文章がヨレている感じがするムショ君です。※ドラッグの類はやってません。 今回もお読み頂きありがとうございます。 今回は受刑者同士の絡みがメインです。 新米受刑者の生活っぷりを堪能して頂ければと思いますので、最後までよろしくお願い致します。 前回チラっと書きましたが、新訓工場になってからは10人部屋での雑居生活になった。 拘置所からずっと独居生活だったから、人との話し方を忘れているんじゃないかとチョットだけ不安だった。だがみんな同世代だし、

          第4章〜川越少刑新入訓練編 第2犯〜大人になっても夜中に怒られる奴

          第4章〜川越少刑新入訓練編 第1犯〜軍事パレードの大会があるってホント?

          めでたくA施設に落ちた囚人は、Bに行った人に比べて多くの仮釈放を頂けることになる。まあ、その分結構厳しいんだが。 そして今後出所か他施設に移送されるまでここで過ごすことになる。 新訓工場も前期と後期に分かれていて、それぞれ1週間ずつだ。 ちなみに前期生と後期生の絡みは皆無である。 部屋に関しても前期生と後期生は別の部屋が用意されている。 で、うちらはここで初めて独居房から雑居房へと生活が変わっていった。 俺は10人部屋に入れられた。全員川越のセンター工場出身者だった。 他

          第4章〜川越少刑新入訓練編 第1犯〜軍事パレードの大会があるってホント?

          第3章〜川越少年刑務所編 第4犯〜え?刑務所って選べるの?

          犯罪を犯して入居希望の刑務所まで指定したいのが囚人です。 理由は人それぞれあると思います。 今日はそんな感じの話をメインに書いていきたいと思いますので、最後までよろしくお願い致します。 まず最初に刑務所を選ぶことはできない。 タイトルを読んでの一発目にこれはないでしょうwという感じで書いちゃいましたが、あくまで「希望」を話すことはできます。 センター工場で作業していると、たまに人が呼ばれていきます。 作業中に呼ばれる場合、大抵が面会か面接です。 センターでの面接は「分類面

          第3章〜川越少年刑務所編 第4犯〜え?刑務所って選べるの?

          第3章〜川越少年刑務所編 第3犯〜工場での時間はけっこう楽しい

          前回の記事で分類後期に凸してって話を書きましたが、ここから先は他の囚人との絡みが増えていくのでその辺をちょっと書いていきたいと思う。 まず受刑者の中でも新米は「サラ」と呼ばれる。「真っさら」の略だ。 サラは基本的に先輩受刑者の奴隷みたいなもんだ。 しかし分類は全員が同期なのでそんな心配は要らない。 歳は違えどみんなシャバの同級生みたいなノリで会話する。 なんせほんの数ヶ月前までシャバにいたのだ。共通の知り合いだって普通にいる。境遇がおんなじだと囚人といえど普通に仲良くなって

          第3章〜川越少年刑務所編 第3犯〜工場での時間はけっこう楽しい

          第3章〜川越少年刑務所編 第2犯〜分類後期はセンター2工場

          ド派手に書き忘れていましたが、川越少年刑務所に来て新たな称呼番号を頂戴致しました。 【1434番】 これがこの先3年間の俺の川越番号だ。 4週間の分類も半分が過ぎた。めでたく何の問題も起こさずに分類の前期から後期にアップグレードされたのだ。 前期と違って後期からは工場体験として分類生のみの工場が用意されている。 ここで実際に工場で働くためにシミュレーションをするわけだ。 俺はセンター2工場という工場に行かせられた。 ここは俺と同じタイミングで川越に来て、俺と同じようにさか

          第3章〜川越少年刑務所編 第2犯〜分類後期はセンター2工場

          第3章〜川越少年刑務所編 第1犯〜分セン一階 恐怖の「さかもっちゃん」

          ★まず最初に、トプ画の刑務官は物語に関係ありません★ どこの世界にも人に恐怖心を抱かせる奴がいる。 特に刑務所のような特殊な環境では恐怖心に特大のバイアスがかかる。 こんなところで強がっていてもしょうがないので正直に書くが、僕が感じた分類センターの一番の目的は分類ではなく恐怖支配だった。 そしてその支配に順応し、問題を起こさずに過ごすことが、仮釈放への一番の近道と分かった。 そしてその恐怖支配一発目となった刑務官(オヤジ)が、主題にある「さかもっちゃん」だ。 本名なのか

          第3章〜川越少年刑務所編 第1犯〜分セン一階 恐怖の「さかもっちゃん」

          第2章〜東京拘置所編 第12犯〜アカ落ちして川越で分類と温かい朝食

          「被告人」から「受刑者」に身分変更することを【アカ落ち】という。 有罪判決(懲役刑)が確定し、もう裁判の必要がなくなったら拘置所に置いておく意味がないので刑務所に移送される。 んでどこの刑務所に行くかを「分類」と呼ばれるもので判断される。 一般的なスタイルだと上に書いたように、拘置所内で分類を経て服役する刑務所に移送されるが、26歳以下の場合ちょっと違う。 26歳以下の人間が東日本の拘置所でアカ落ちした場合、まずは川越少年刑務所に護送される。 そう、イジメで有名なあの川越

          第2章〜東京拘置所編 第12犯〜アカ落ちして川越で分類と温かい朝食

          第2章〜東京拘置所編 第11犯〜控訴期間

          「7年か〜、、、泣」 って舎房で嘆いていたら長年の友人が面会に来た。 判決が出ても、高等裁判所に控訴するかどうかを考える期間が二週間だけ与えられる。 これを「控訴期間」という。 ※画像はhttps://atombengo.com/qa/hanketsufumanから借用 この期間中は服役していない状態なので、面会などの制限は今までと同じ。 ちなみに俺は控訴しない旨をオヤジに伝えたので、控訴の権利放棄ってことで二週間を待たずに懲役刑が開始される。 ってことで早速友人2人が

          第2章〜東京拘置所編 第11犯〜控訴期間