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古に想いを馳せて、未来へ。福井滞在のこと。


8/28~8/30の日記。岐阜駅から電車に乗って滋賀県を経由して、福井県・敦賀市へやってきた。ここから北陸へ徐々に進んでいく。この県には遠い昔に足を運んだのか・運んでないのか、それくらい記憶がぼんやりとしていた。大人になってから訪れるのは初めて。ちょうど敦賀駅周辺にスタバができたのもあって、好きなドリップコーヒーを頂きながら福井県の情報収集。新作アートに向けたインスピレーションを得る訪問先は、日本三大松原の一つである「気比の松原(けひのまつばら)」に決定。本当は「水島」に興味もあったけれど、滞在先が"南越前町"という逆サイドだったので次回にお預けとすることにした。




鳶が自由に舞う、気比の松原


敦賀駅からバスに乗り、松林を越えた先に海が広がっていた。潮風が気持ちが良くて、ちょっと秋のような涼しさを感じた。この辺りをgoogle mapで見ると、お椀のような地形。奥にはオレンジ色をした大型の船も走っていて、見る景色のアクセントになっていた。この日はとってもいい天気で、どこからともなくピーヒョロロと鳶が飛ぶ。いつもいつも思うことなのだけど、海に寄るだけで心が癒やされるのはなぜだろう??


福井で出会った #虹色スマイル の素敵な人


福井県では滞在先のゲストハウス「地域まるっと体感宿 玉村屋」のスタッフである、"りょうさん"。そして、花農家として7年目になる"のっちさん"とご縁を紡ぐことができ、アートで笑顔と幸せを全国に届ける、#虹色スマイル として人生ストーリーを聞かせて頂いた。一緒にご飯を食べて、のっちさんの仕事場も見学させてもらって良い思い出。



「地域まるっと体感宿 玉村屋」は福井県・南条郡に位置し、”地域の日常におじゃまする”をコンセプトとする宿。スタッフさんが美味しい手料理を自ら振舞っては、ゲストと一緒にご飯を食べる時間も大切にされています。この日は、りょうさんが手料理を振る舞って下さりました。


りょうさんは高知にある大学を卒業してから、東京で建設コンサルタントとして5年半勤務していた。慣れない東京生活や、仕事の多忙さに追われる日々に辛さを感じるように。紆余曲折あって退職後、「手を動かして、モノづくりしたい!」と革製品を作り始め、実家がある大阪に戻って家具屋さんでバイトする方向へ転身。ただ、次第に意欲がなくなっては挫折を経験する。


「手を出したものが、うまくいかなかった。一体自分は何をやっているんだろう。。」と、2022年1月〜2月まで、あてどなく家の周りをずっと散歩しながら、自分自身を見つめ直す日々。そんな時に、以前から交流のあった玉村屋のオーナーさんから「管理人を探しているんやけど、手伝ってほしい。」という嬉しいオファーがやってきた。以前から自然の多いところで暮らしたい気持ちもあって、福井に移住して今に至る。

「最初は3ヶ月間契約だったのが、更新したほど居心地が良い。ゲストの方や地域の方と交流が生まれては仲良くなる毎日が楽しい。大阪にいたときは感じたことがないほど、色んなことが好転して拓けてきた実感がありますね。最近は農業に興味関心が増したので、”農家とモノづくりができる場所”をゆくゆく持てたらいいな。」と、人生が益々楽しくなってきたりょうさんでした。




「地域まるっと体感宿 玉村屋 」のお手伝いをしつつ、本業は『野村フラワーフラワー』として営んで7年目になる、花農家さん。切花やドライフラワーを中心に、種から育てて販売まで担当。福井滞在最終日には作業場にもお邪魔させて頂き、愛する花や仕事観についてお話も伺いました。。!

のっちさんは大阪出身・福井在住。家族が福井出身の方で、お盆や正月は毎年帰省していたほど福井県に縁があった。福井の良さは、 “コミュニティの狭さ”が魅力という。知り合いの知り合いは、知り合いといったような地域の繋がりがとっても濃い。お人柄も、真面目な方々が多いとのこと。お手伝いしている宿は街の持ち物で、オーナーから声をかけて頂いて、地域住民の方やゲストさんとの交流も大切にしている。


花農家をするきっかけ。もともとお花が好きではなかったけれども、小学3〜4年生の時に受けた社会科の授業で、”日本の農業は、後継者が足りてない”という現実を知ったこと、のっちさんのお爺さんが菊の切花とお米の農家であったことから、無邪気に継ぐことをうっすら考え始めるようになった。

大学生の夏休みに、お爺さんがいる福井へ足を運んで寝泊まりしながら、お繁忙期の手伝いを2週間ほど経験することに。同じ作業の繰り返しで、「一生の仕事としては大変だなぁ」と痛感。それでも、近所の方が花を買いに来てくれては、束の間の会話を交わし、仕事を通して繋がりが生まれていくことに喜びを感じ始める。最終的に継ぐことを決断し、卒業してから2年間は長野で農業の修行を。ビニールハウスが飛んでいったハプニングを経験しながらも、より良い花農家になるために挑戦中。


「ドライフラワーに力を入れているので、個人販売だけでなく、イベント出展もできたら。最近は新しい公園ができたり、ガーデニングといった花壇需要もあるので、切花中心から、シクラメンといった鉢物、ポットもの・苗ものにもチャレンジしていこうかなと考えています。」と、必要とされる方に応えていきたい気持ちで邁進するのっちさんでした。


福井はDinosaur Kingdom ! 


嬉しい出会いもあっという間で、りょうさんとのっちさんとお別れ。辿り着いたのは福井駅。ここで驚いたのは、駅前に恐竜の福井県公式マスコットキャラクターJuraticや、リアルなオブジェがあったこと。。!そして不意に聞こえてくる、恐竜の鳴き声。。。。!? 駅の建物もよくよく見れば、"Dinasaur Kingdom"の文字が。。そう、福井県は恐竜の化石の産地であることから、恐竜王国でもあるのだ。。!

しばらく興奮して、駅前広場でポツンと佇んでいた私。「恐竜って見たことないけど、どんな感じだったのかな?」「もし現実にいるとしたら、どうなっていたのかな?」「そもそもどうして絶滅したんだっけ・・」、普段全然考えない恐竜について色々と想像が膨らんだ。これは結果的に、福井で見た光景をもとに産まれた新作アート『Pulse』に繋がる。




古に想いを馳せて、未来へ。新作『Pulse』


「福井県の新作は何をしようか?」と考えたときに、気比松原で見た鳶が印象的だったこと。そして何よりも、恐竜王国から大昔を想像する機会が多かったこと。そこから、"古代→現在→未来"という時の流れをイメージしながら、交信して思いを馳せてみた。そうすると、46億年前に誕生した地球に暮らせている奇跡を感じたこと。それが太古の恐竜時代から、2022年現在に生きる私たちに繋がっていくこと。そして、これから続いていく未来もあること。考えてみるだけで、なんて壮大。。。今この時のアクションたちが、全て未来に繋がっていくからこそ、「私たちには何ができるのだろう??」と考えてみるのもいいんじゃないかって。スケールが大きいものからインスピレーションを得て、新作『Pulse』は産声を上げた。




今回の日記はここまで。最後まで読んでいただいて本当にありがとうございます。。!次回は石川滞在のこと。その後は、富山、新潟、長野、山梨、静岡、神奈川、東京と順番に書いてシェアしていきますね。

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