見出し画像

結婚してもいくつになっても恋は始められるもの?

25歳で結婚した私はすでに結婚生活を10年以上続けているわけだが、数年前から恋がしたくてたまらない。

小1の時、隣の席になった子を好きになった初恋を皮切りに、クラス替えの度に好きな子が出来た。5年生で先輩を好きになるという甘酸っぱい恋も経験したし、中学校では死ぬほど好きになった男の子が自分の親友といい感じに距離を詰めていくのを双方から聞き、そんな中でも自分と結ばれなくても彼の幸せを一番に願い2人の仲を取り持つというドラマ顔負けの片想いまで経験している。

とにかく恋は楽しかった。
人を好きになることは毎日を輝かせ、目に見える世界を明るくする。
身だしなみに気を遣ったり、会話ひとつに一喜一憂し、時に悩んだり前向きになったり、自分の感情と行動の原動力にもなる。

そして恋は両想いよりも片想いが一番楽しいと思っている。
両想いで直面する困難や負う傷は負の遺産になることが多いけど、片想いで作った傷は時間とともに勲章になるからだ。

でも既婚者は公的には夫以外の男性を好きになることは許されない。
いや、許されないわけではないが、大っぴらに公言し認めてもらえるものではないだろう。

でも、私は恋がしたいのである。結ばれようとか、身を焦がすような大恋愛をしたいわけではなく、ただただ片想いで全然いい。

ちなみに、前述の通り私は既婚者だが、一旦倫理的な話(まぁ夫ですね)は置いといたとして、ただ私が今誰かに恋をするのは社会的にも何も問題はないはずだ。例えば、会社の同僚や男友達、近所のコンビニの店員や同じマンションの住民etc…私がふと接するすべての男性が対象になりうる。ハードコアを求めるならば、遠方の同級生や芸能人だってOKだ。
だって、私は片想いでいいんだから。

つまり、ちょっと素敵な人を見つけてキャーキャー心の中で言うだけでいいのである。あの頃のように、ウキウキして世界がキラキラ輝く毎日をちょっとでいいからもう一度味わってみたいだけなのだ。

そもそも人は生き物である限り、既婚未婚に関わらず出会いがあれば人を好きになることはいくらでもあるはずなのだ。現に日頃異性としてカッコイイと思う男性は結構いるし、交友関係も割と広いので人との出会いもそこそこある。

しかし問題が発生した。
コッソリ片想いを始めようとしても、昔のように簡単に異性を好きになることができない。興味が湧いて会話が楽しくても、ビジュアルがタイプでも、それ止まりなのである。自分は割とミーハーでチョロい女だと思ってきたが、私のハートはどこを見ても動いてくれない。微動だにしない。一体どうしたというのだ。

そもそも「年齢とともに人を好きになることが難しい問題」は、公私ともに取り沙汰される話題であり、今も昔もよく聞く話であるが、でもそれは20~30代の独身者が新たな恋を始めようとする際の「経験が邪魔をするから」とか「気持ちより条件を考えてしまうから」というフィールドの話である。

私は別にその恋を成就させようというわけでも、いい結婚がしたいという目的があるわけでもない。コッソリ片想い(みたいなこと)をするだけでいいのである。

それなのに、私のフラグはどこへ行ってしまったの?

しかも、幸か不幸か、同時に人を嫌いになることもめっきりなくなっていることにも気付いてしまった。

どうしよう。私はいつの間にか、他者への感情のふり幅が小さくなり、恋の仕方を忘れてしまったのだろうか。この先、毎日が輝いて見えるあのときめきや胸の高鳴り、キラキラとした時間はもう訪れないのだろうか。

だけど、ずっとこの欲望は残っているし、年々大きくなっている。
ただただ、また恋がしてみたい。

筆者:ミイ

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?