地方でライターを続けるにはどうすればいいかを考える
ライターという肩書きの人は非常にたくさんいると思うのですが、ライターだけで生計を立てるのは非常に大変だと感じます。
しかし。私は地方在住ですが、大先輩ライターさんたちは家を建て、家族を養い、いい車に乗ったりしています。「どうなってるの?」と問いただしたい。本当にどうなってるの?
地方でライター、地域との密接な繋がりが必要
ライター1本で家族を養っているライターさんたちは大体株式会社にしていらっしゃる。一人会社の場合も多いです。
そして、「その地域でライターをしている」ということを強みに、エリア密着型の活動をされています。
地元の代理店と懇意になり。
地元のデザイン事務所と繋がりを生み。
地元のメディアと連携しながら。
地元のクライアントと直接取引する。
ローカルなエリアでは、「知っている人にマンツーマンでサポートしてもらいたい」という要望がとても多いと感じています。
だから「ライターさんにこの仕事を頼む」というスタンスではなくて。「文章が必要だから、○○さんにお願いしよう」と最初から名指しで来ることが多いのです。
ローカルエリアでのオンリーワンになるために
大先輩たちに比べるとかなり規模が小さい私の活動においても、この「名指しオーダー」をいただくことがあります。
一つのメディアで深く活動していると、直接クライアントと対峙する機会が生まれます。のちに直接の取引に繋がるクライアントさんは、初対面の時から私に好印象を持ってくださり、「次回以降もあのライターさんにしてください」と指名してくださる場合がほとんど。
初回の印象がすべてで、それ以降ずっと指名され、今では直接ライティングの依頼をいただいています。
それはなぜか? と問われてもうまく説明できませんが、私の雰囲気と文章を気に入ってくださっている、信頼を得ているという他ありません。
逆に、何度取材でお会いしても、何度名刺を渡しても、クライアントさんから「はじめまして」と言われるケースも。
オンリーワンは揺らがない
このエリアのオンリーワンになる。それがローカルでライターをして行くための条件だと思うのですが、これには旨みがあります。
社会の状況が変化しても、クライアントとの絆が簡単には揺らがない。
例えば私自身、フリーライターにとって大変頭が痛い「インボイス制度」をあれこれ勉強した結果、「今はまだ登録しない」という結論に達しました。
その結論を決めた上で、直接取引しているクライアント(今回は工務店さん)に申告。
「私は現状インボイス登録をしません。今回の請求は、どのようにすればいいでしょうか?」
対して、クライアントからの返答は以下でした。
「うちはね、大工さんたちも全員インボイス登録してなくて、彼らの消費税分を負担するつもりなの。だって可哀想でしょ。こんなことしていたら、クリエイターさんがこの世からいなくなっちゃうわ」(女性の取締役)
ということで、とりあえず経過措置のある3年間は現状のギャラ+消費税のまま請求していいよということになりました。
「ライターさんに依頼したい」ではなく、「あなたに依頼したい」という関係性が出来上がると、「インボイス制度が始まったから契約解除」ではなく、「インボイス制度がある上でどうしたらあなたに依頼を続けられるか?」という別のステージの話になるのです。
では、どんな活動をすればいいの???
これはもう、「ローカルエリアをウロウロする」しかありません。
オンラインではなく、リアルで対面し続ける。話す。同じ空間で食事をするなどの親密度が上がるほど好印象です。
まずはフリーランスが集うコワーキングスペースなどで名刺を配る。
そしてローカルメディアに挨拶に行って仕事をもらう。
地元の気になるお店やスポットに出かけて刺激を受け、その情報とワクワク感を仕事に生かす。
スタートアップの人たちが集まるキラキラした世界に顔を出すなどなど。
でも大前提として、どんなクライアントの前でも清潔感と誠実感を醸し出し、依頼された仕事は着実に遂行し、ある程度の質を担保できる「社会人としてのスタンダード」を兼ね備えている必要はあります。
「とりあえず会いましょう」
まずはそこからなのだなと、つくづく実感します。
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地方の出版社を経てフリーの編集ライターとして活動しています。
○地方でライターの仕事を続けるには
○単価アップを叶えるには
○そもそもライターってどんな仕事?
○編集の視点とライターの視点の違い
などについて、自分なりの解釈をしていきたいと思っています。