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【ライターの仕事】共通言語を持たない人との対話は直接がいい。

これは山梨県にある清春芸術村。とてもよかった。

Z世代の人たちとの対話の中で「どうしてもうまく噛み合わない」と感じる時があります。

価値観のズレもあるし、共通言語を持たないことで「日本語同士なのに通じない」感覚があるというか。

例えば、新卒採用パンフレットのために、新入社員の人に会社の魅力を語ってもらうインタビューをする時など。

私「この会社との出会いのきっかけは?」

新入社員「えっと、ごうせつで」

私(豪雪????)

いやいやいや。合同企業説明会です。

※「ごうせつ」と入力すると一発で「合説」がでて来るほど一般的なのに、私の脳内言語体系にその言葉なかったのです。

上記のように、「同じ言語でも通訳が必要」な時が生まれてしまい、「私もとうとう老害の入り口へ」という感覚に襲われます。こわい!

Z世代は電話がきらい

先日、企業の人事の人とお話ししていて(人事採用に関するインタビュー)。

「若い子たち、電話に出てくれないんですよ。着信を残しても折り返しはくれない。でもメールの返事は確実に来ます」

そう、おっしゃっていました。

そして「昔は新入社員を現場にポイっと放り込んで、あとは自分で学んで! ができましたけど。今は無理ですね。採用試験を受ける学生さんたち、みんなどれだけ会社が教えてくれるのか、自分がここで成長できるかどうかをリサーチしています」とも。

だから、インターンにやってきた学生たちに、できるだけリアルな現場を体験させておくことを意識されていました。入社後に「イメージと違う」と言われないように。

彼らはマニュアルがあればそれをしっかり学び、「絶対に失敗しないように」確実に遂行するそうですが、逆に「説明書がないと動けない」とも。


一度も電話がないまま仕事の依頼を受けて

そんなZ世代の方からメールで仕事の依頼を受け、承諾し、取材相手の人に連絡をして取材して、原稿を納品したあと。

コラムのイベント内容が変わり、それを依頼主からメール文のみで修正オーダーされました。

「まだ内容が未定のイベントなので、期日だけを書いて、写真はなしで文字だけのコラムにして納品してください」

そう書いてありました。

私の脳内に、「人の行動を促すメディアを作るにあたって心がけたいこと」がブワッと湧いてきて。

①期日がはっきりしないイベントなら、せめて情報を見た人が最新情報(確定したイベント期日)を手に入れられる導線を張りたい。例えば公式サイトを見てね、とか。そういうの。

②長年の経験から「できることならどんな小さなものでもいいから写真を入れる方がベター」という感覚がある。

上記を、一度も会話したことがない人に対して、メールだけで伝えられるだろうか。いや、どうだろう。

そもそも「わざわざ詳細はWEBでなんて書かなくても、今この世を生きている人は自然と公式サイトを調べるはず」なのかもしれない(Z世代の感覚が不明でマイナス思考の渦にハマっていく私の陰性体質)。それをわざわざメールで伝えることの意義はあるのだろうか(そんなことどうでもいいから一本電話しろというご意見もあるはずだが陰気体質スパイラルに入るともうその選択肢が湧いてこない)。

でも読者がZ世代だけとは限らないし、それなら①の期日についてはどうにかして伝えたい、と思って「文末に“詳細はWEBへ”と流していいですか?」と質問メールを送りました。
※画像については諦めた。

その返信は、

「現状のマニュアルではここにイベントへ飛ばすQRコードは入れられないので、できません(マニュアル貼る)。画像なしで○○文字で書いてください」

というメール。

うまく伝わりません。

(多分、私が「どうして導線を張りたいのか」の理由をメールに書かなかったから。私がメディアに求める前提条件を言語化せず、やりたい行動だけを抽出して文章を書いてしまった)

ついに「メールではニュアンスが届かない」と学び、最後の最後に相手に直接電話しました。結果、とってもいい人で、すんなり受け入れていただけたのでした。

共通言語と共通文化を持たないまま、文章だけでやりとりをすることのリスクの高さを実感したのです。

逆に、「普段、同じ文化に身を置いて、同じ価値観をベースにコミュニケーションできる人とばかり対話をしていると、誰にでも自分の言葉が通じると誤解してしまう」ということも認識しました。

いつもスムーズに対話できる人たちへの感謝の思いも感じながら。

みんな、同じ言語を話していたとしても、その言葉に込める意味さえ違っているのです。

その溝を埋めながら、それでも「伝えたいこと」をしっかり届けるために、私はもっと言葉を駆使していかなくちゃと思うのでした。

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地方の出版社を経てフリーの編集ライターとして活動しています。
○地方でライターの仕事を続けるには
○単価アップを叶えるには
○そもそもライターってどんな仕事?
○編集の視点とライターの視点の違い
などについて、自分なりの解釈をしていきたいと思っています。






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ライター和田知子:CLANG CLANG クランクラン
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