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ライターの仕事について

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地方の出版社を経てフリーの編集ライターとして活動しています。 ○ライターの仕事を続けるには ○単価アップを叶えるには ○そもそもライターってどんな仕事? ○編集の視点とライターの…
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地方でライターを続けるにはどうすればいいかを考える

ライターという肩書きの人は非常にたくさんいると思うのですが、ライターだけで生計を立てるのは非常に大変だと感じます。 しかし。私は地方在住ですが、大先輩ライターさんたちは家を建て、家族を養い、いい車に乗ったりしています。「どうなってるの?」と問いただしたい。本当にどうなってるの? 地方でライター、地域との密接な繋がりが必要 ライター1本で家族を養っているライターさんたちは大体株式会社にしていらっしゃる。一人会社の場合も多いです。 そして、「その地域でライターをしてい

【ライターの仕事】20年前から撮影ディレクションの技量が上がっているのかどうか問題。

20代で働き始めた頃、広告制作の仕事をしていました。 その頃の上司から言われたアドバイスが、今も私の中で連綿と生きています。 今すぐ思い出せるのは以下のこと。 ①まずは自分が全部できるようになりなさい。自分ができないことを人に頼めないでしょ? →ちゃんと原稿が書けるようになってから、ライターに発注しなさいという教えの一環でした。書けないのに頼むな!という。 ②原稿制作だけではなくて、台割りを作る人、画像処理する人、印刷に回す人にも目を向けて。全体を見るのは大事だよ。

【ライターの仕事】人生を背負うつもりで言葉を紡ぎたい。心構えの話。

仕事じゃなくても縁を繋ぎに行く 少し前、昔の同僚である友人ライターが私が住むエリアに取材に来ると聞き、その現場を見に行ったのですが。 それは、店舗を持たずに移動販売を続ける自家焙煎コーヒー屋さんの取材でした。コーヒー屋さんも私の知人。 私は取材する人と取材される人の顔を見に行った状況で、その場で「じゃあお客さん役でどうぞ」とコーヒー屋さんの私物カゴトランクを渡され、ちょろっと写り。「載せましたよ!」と友人ライターから連絡をいただき、「社会的に許容範囲内のシルエットかど

【ローカルライター】ライターのギャラがカメラマンより安いのはなぜか、の考察。

「だって機材があるしね」が納得材料 地方誌の編集をしていた頃、飲食店などの取材が多かった。外注さんに取材を依頼する際、カメラマンが1日3万円のギャランティなのに対して、ライターは1件取材するごとに3500円という設定で生きていた。 自分が発注する側だと深く考えない。価格は上司が決めているし、私は「うち安いんです、申し訳ありません」と言うしかない。 しかし退社してフリーライターになってから「あまりの激安ぶり」を認識することになる。3500円では、1日5件詰め込んでも2万

【ライターの仕事】30年ローカルで活躍する女性から新しい視点を学ぶ

パンフレット打ち合わせの現場にて ある企業のパンフレットの仕事をいただいたので、打ち合わせに行きました。企業の広報担当者とWEB担当者、代理店の担当者、デザイナーさんと私がテーブルについて、今回の企画について概要を拝聴。 すでにパンフレットはかなり進んでいて、あとはコピーだけの状況まで完成したものの半年くらい放置されていたそうで。企業の広報さんが忙しすぎて。 もうそろそろほんとに進めましょう! とデザイナーさんがお尻を叩き、ついに私が呼ばれてコピーの打合せ。 正直な

【ライターの仕事】編集者の視点を持ってライティングすると喜ばれる

地方出版社で編集職を経験し、ライター活動をしている和田知子と申します。 広告制作で3年、さらに編集を3年半ほど経験したため、出発点の視点は「編集者」でした。ただ私は「書くこと」が好きで、自分のページは自分で書きたい派。 そのせいか、ライターさんから上がってくる原稿をフィードバックせずに直してしまう傾向がありました。私の上司は、私の原稿を見て赤字を入れて全部直させるという行動を繰り返していましたが、その訓練のおかげでかなりスキルを磨くことができた実感があるため、本当はフィー

ライターとして取材前にやっておくべき下準備の話

取材前に、対象について説明できるくらいの情報を集める 「取材する前に相手のことを調べよう!」というのは、ライターならば誰もが行っている準備だと思います。 が。 意外とやらない人が多いのかも、というのが私の感触。 例えば。超有名和食店のオーナー料理人に取材する機会があったとき、その人が発行する本を読み、ネットで調べられる情報はあらかた目を通して挑みました。私が事前リサーチで見聞きした情報を交えて質問をすると、 「ちゃんと調べてきて偉いですね〜。『なんだっけ、和食です

【静岡県限定】個人対個人の取引が好まれる気がする話。

静岡の人はマンツーマンがすき? ローカルな話。 私は20代のほとんどを名古屋市で過ごし(すいません住んでない。実家から通いました)、30代から静岡県浜松市で子育てをしながら働いてきました。 フリーランスとして、個人事業主としては静岡で過ごした時間の方が長いです。 例えば、街巡りガイドっぽい記事とか。 住宅会社を紹介するメディアとか。 地域の企業のHPとか。 SNSを代行する仕事とか。 なんだか色々発注いただいてライターの仕事をしているうちに、「静岡の人々は、マンツ

苦行+α

自分の声を客観的に聞くのがとても苦手だ。 だから私は「インタビューを録音しない」という無謀なスタイルで仕事をしてきた。 もう随分前になるが、もともと街情報の月刊誌などをつくる編集部にいたため、「飲食店取材がメイン」「一件あたり取材時間が撮影込みで30分」「本文100文字とキャプションの原稿」「1日に取材8件」という無謀な世界が自分の故郷。録音する習慣が全くなかった。 フリーになってから、机に座ってじっくり話を聞くインタビューをする仕事もいただくようになったのだけど。私は