ダブルメジャーという考え方が組織の人材育成に必要なのでは?
「ダブルメジャー」(double major)とは、大学で複数の異なる専攻分野を同時に主専攻(メジャー)として学ぶことです。そして、そのような学び方を可能にする教育制度のことを指します。
日本では、二重専攻や複数専攻などと呼ばれています。
学生は、複数の分野を並行して学ぶことができるため、様々な分野での視野を広げて、幅広い知識を得ることが可能となります。
また、2つの学位を取得することが可能な制度もあります。
ダブルディグリー(二重学位)制度と言って、こちらも多くの大学で用意されています。
で、今日のテーマは、学校教育云々ではなく、ダブルメジャーという考え方や制度が、ビジネスパーソンのスキルアップにも繋がるのではないかと思ったので、書いてみようと思います。
日本企業の大多数が、個々人の特性に合った(と思われる)部門に配属となり、そこでのスキルを磨いていき、ある程度のレベルに至った後、別の部門へ異動になり、それを繰り返しながら成長していきます。
つまり、多くの方がシングルメジャーでビジネススキルを身につけていきます。
昨今の情勢のように、ITリテラシーが低いひとに、いきなりデジタル化を望んでも、それまで経験したことがない分野の事象は、ルールを知らないスポーツ競技でいきなり大会に出場しろと言っているようなもので、なかなか進まないと思います。
今は、スマホやノートPCやWi-Fi環境がある程度整備されているので、どこにいてもビジネススキルを磨くための学習が可能ですよね。
例えば、経理職であっても、マーケティングを学ぶことができたり、営業職であっても広報を学ぶことができます。
現行業務時間のほんの一部を、他の部門で行っている業務にアサインしてあげても良いのではないでしょうか。
自学でスキルを得ているひとには必要ないかと思いきや、組織力の向上を目指すのであれば、ダブルメジャーという働き方やスキルセットがあっても良い気がしました。
これは、コントロールするマネージャーの力量にも掛かってくるのですが、このマネージメントスキルも上がると思います。
業務設計を行うなかで、人材の最適な配置は、これまで行ってきたことです。
それも大切ですが、個人のスキルを切り分け、最適な業務を設計してみるのはいかがでしょうか。
大手は難しく、ベンチャーは当たり前にやっているイメージがありますが、個人のビジネススキルアップには、いろいろな仕事を作ってみるということと、部門に縛られない柔軟な業務コントロールが必要な時代なんじゃないかなと、思ったのです。