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【知っておいて損はない】折衝力について。営業職やコンサルでも役立つ折衝力。交渉力との違いや、伸ばし方もご紹介!!
こんにちは!PreVenture編集部です!
今回は折衝力についてご紹介します!みなさんは折衝力をご存じてしょうか。他のスキルに比べて取り上げられることの少ないスキルですが、実はとても大切なスキルです。できる人の中には無意識のうちにできている人も。折衝力について改めて見直すことで、仕事で改善するべきポイントが浮き上がってくるかもしれません。「折衝力」について知りたい人にはもちろん、この春から営業職に就いた人を始め、人を動かす側になって多くの問題に直面し、迷っている人にも読んでいただきたい記事になっています!
折衝力とは?
「折衝」という言葉は、中国の古典である晏子春秋から生まれた故事成語です。『利害の一致しない相手と、問題の解決に向けて、話し合いなどの手段によって駆け引きすること。双方が納得できるように互いの要求をすり合わせ、落とし所を探り、折り合いを付ける、そうした営み』のことを指します。
そして折衝力とはこうした能力のことを指します。
つまり、利害関係が一致していない相手と、問題解決に向けて駆け引きを行う力のことです。「最終的な折り合いをつける力」とも言えます。
交渉力との違い
一見「交渉」と同じように見える「折衝」という言葉。交渉と折衝の違いはどこにあるのでしょう。
辞書的意味は以下の通りです。
〇【折衝】お互いが納得するために折り合い・妥協点を見つけることをゴールとしている
〇【交渉】お互いが納得できる答えを見つけることをゴールとしている
大前提として、「交渉」はお互いの利益を最大化できる地点を目指した話し合い、「折衝」はお互いの利害が一致しない相手との話し合いを指します。
商談の場では、取引先が難色を示している状態で話し合いがスタートする場合が多くあります。このような場で折衝力が身についている人は、状況を好転させるすべを持っています。また、折衝力は、社内での人間関係を構築するうえでも必要な場面が多く、仕事には欠かせない能力です。
折衝力が必要な場面
では、折衝力はどのような時に必要になってくるのでしょうか。今回の記事では折衝力が必要になりそうな場面を二つ紹介します!
〇人と話し合う時
他人とお互いの利害に関して話し合いにおいて、自分に少しでも有利な時点で話し合いを終わりたい時、折衝力は大変重要な力になります。この時、折衝力をうまく活用するコツは「なるべく具体的な内容を提示すること」です。金額、条件など具体的な内容を相手が納得できるように提示し、主導権を握ることは大変重要になります。
〇人を動かす時
次にあげるのは「人を動かす時」です。一見、折衝力は関係ないように思えます。折衝力はどうしても営業など、自社側vs相手側の構図で考えられがちです。たしかに大部分はそのような構図で成り立ちます。しかし、自社と自社の社員、つまり自社側と自社側での話し合いの際にも力を発揮してくれます。
人を動かすとき、相手の頑張りを正しく評価し、それに見合った報酬を与えることからはじめ、相手の将来的なキャリアも見据えた上で話し合いに臨む姿勢は必須になるでしょう。
このように折衝力は様々な場面で利用することができます。就職活動や転職など、うまく折衝力をアピールすることができれば、かなりの武器になるでしょう。また、職場で折衝力を発揮することにより、キャリアの成功に長期的な影響を与えられる可能性があります。
例えば、人間関係を築くためのアプローチや、仕事のパフォーマンス、ストレスの多い状況への対応などは、すべて優れた折衝スキルを身につけることに関係しています。
折衝力の高めるためにできること3選
こんなにも色々な場面で武器になる折衝力ですが、どのように高めることができるのでしょうか。ここでは折衝力を高める方法を紹介します。
折衝力は一朝一夕で身につけることができるものではありません。日々の生活を通して意識することで育っていくものなのです。
では、具体的にどうしたら折衝力を鍛えることができるのかを見ていきましょう。
①提案を事前に用意しておく
折衝に大切な提案は、事前に複数用意しておくことで折衝力を鍛えられます。相手とやりとりをしながら、代替案を考えるのが困難な方は、事前に用意しておきましょう。あらゆる状況を想定して、複数の提案を用意することで、徐々に折衝力が身についてきます。
実際に相手との「折衝」が必要な場面で、自分が提案を一つしか持っていないと、その提案が跳ね返されたとき次の手が打てなくなります。そして契約に繋がらず商談が終わってしまうかもしれません。代替案を提案すると契約に繋がる可能性は十分にあります。
様々なパターンを想定してそれに対応することができる提案をいくつも事前に用意しておきましょう。
②適切な相槌をうつ意識をする
相手の話に適切なあいづちを打てるようにすることは、折衝力の向上に繋がります。適切なあいづちを打つことを意識すると、自然と相手の話を理解できるようになるからです。折衝が必要なとき、相槌は絶大な威力を発揮してくれます。
相槌を打つことで交渉相手に「自分は話を聞いていて、一方的に提案を押し付けているわけではありません」という印象を与えることができます。これは相手との間の心理的障壁を下げることにつながり、うまく話し合いを繋げることにつながるでしょう。
身近に折衝力の高い人がいる場合は、その人がどのようなあいづちを打っているか参考にすると良いでしょう。
③相手が何を求めているのか常に意識する
相手とやりとりする中で、「相手が何を求めているか」を常に意識することで折衝力が身につきます。
「折衝」は最初に述べたように、そもそもお互いの利害が一致しない相手との話し合いを指します。「どうやったら折衝がうまくいくか」「自社に利益があるようにしなくては」など、自分本位な視点で相手の話を聞いても折衝は成立しないでしょう。まずは、「相手が何を求めているか」を常に意識して会話することで、良い提案に繋がるはずです。
相手の求めていることを完全に否定することを避け、自分の利益と相手側の利益の妥協点を限りなく自分の利益に近づけるためにも、相手が今何を求めているのか探るようにしましょう。
折衝力が必要な業種、業界
では最後に折衝力が必要な業種、業界についてみていきましょう。大前提として、折衝力はどんな業界でも必ず役立てることができます。ここではそんな中でも特に武器になってくれるであろうものをピックアップして紹介します!自分がやりたいことがこの中の一つにでも当てはまるなら、積極的に折衝力を鍛えることをお勧めします!
営業職
人当たりの良さと高い交渉力が求められる営業職ですが、このどちらか一方のスキルを持っているだけでは優れた営業とは言えないでしょう。
お客様から仕事を獲得したり、客先に出向いてさまざまな要望に応えたりしなければなりませんが、その際に全てお客様の要求を呑んでしまっていては、自分や自分の会社にとっての利益は無くなってしまう恐れがあります。営業職では、お客様の要求はきちんと聞きつつも、自分や自分の会社にとってどのくらい有利な条件を残すことができるかということがポイントになります。このような利益が一致しにくい2者の間で折り合いを付けなければならない際に、折衝力が必要となります。
個人間でも企業間でも営業職にとって折衝力は非常に重要なのです。
接客業
接客業はお客様と頻繁にやりとりをする業種です。そして、接客業の中でもより高い折衝力が求められるのは、高単価なサービスを扱っている場合ではないです。ある程度高級なサービスを提供しているということは、そこへやってくるお客様も代金に見合うサービスを求めています。また、高単価のサービスの場合、顧客は慎重になります。
・コンサルティング業
例えば、法人を顧客とする接客サービスの中でもコンサルティングは折衝力を必要する業種の一つです。コンサルティングは顧客との折衝の場面で相手に違和感や不快感を与えないようにしなけれないけません。そして適切な解決案を提示していることを理解してもらう為に折衝力が必要となります。
・不動産仲介業
さらに個人・法人を顧客とする高単価なサービス業に、不動産仲介業があげられます。顧客にとって不動産は大きな買い物です。そのため顧客は決断に対して慎重になります。不動産価格と顧客の希望がちょうど重なることも難しく、どこかで折り合いを付ける必要があります。その際、顧客に丁寧に接し、自社で契約してもらう為にも、折衝力が必要です。
また、接客業の場合頻発するのがクレームやお客様とのトラブルですが、これらのトラブルを解決する際にも折衝力は非常に重要なスキルとなります。
SE
IT業界で働いている人でなければ、SEと聞くとPCを使った作業がメインで、あまり人とは関わらないと考えている方も多いのではないでしょうか。コミュニケーション能力が必要であるというイメージはあまり湧きにくいかもしれません。しかし、SEもシステム開発をする際にはお客様との話し合いが必要になります。
相手にシステム開発の知識が少ない場合、決められた予算や期間内では構築が不可能な内容を要求してくる可能性もあります。SEは顧客が望んでいる機能を実現するための方法を、専門用語を分かりやすい言葉に置き換えて説明する必要があります。この際に折衝力が低いと、お客様のニーズを正確に汲み取ることができずにトラブルに繋がります。そのような事態を避けるためにも、やはり折衝力は重要となります
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は「折衝力」についてご紹介しました。お互いにとって利益最大化されたポイントを見つける際に必要となる折衝力は、ビジネスにおける様々な場面で必要とされます。しかし、この折衝力を駆使することができれば、自社とクライアントが良好な関係性を築くことができます。また、社内からの信頼も増します。長期的な関係性が重要となるビジネスにおいて、非常に重要な役割を担う折衝力。日頃から意識して少しづつ身に着けていきましょう。
最後に。。。
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