【最高金額135億円】2023年9月の資金調達を調査してみた Part1
こんにちは!Preventure編集部です!
今回は9月前半の資金調達動向についてご紹介します。
今月は100億円を超える大型資金調達が2件実施されています。
今回私が特に注目したのは大型資金調達の内の1つである株式会社Mujinです。AIがさまざまな職種を代替するという考えもありますが、こうしてロボットというハードと組み合わさるとどのようなシナジー効果が期待されるのかが気になります。
他にもさまざまな資金調達が実施されているので、今回の記事を読んで情報を集めていただけると幸いです!
期間は9月1日〜15日、最高金額は135億円となっています!
〇9月資金調達動向 1日~15日
ジョーシス株式会社
事業内容
ITデバイス、SaaSの統合管理クラウドサービス
金額
総額135億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
ジョーシス株式会社は今回シリーズBラウンドにて総額135億円の大型資金調達を実施したことを発表しました。それにあわせてグローバル展開の開始とエンタープライズ領域への参入を表明しています。
同社の成長の鍵は「ポストコロナのITオペレーションの課題解決」にあったと分析されています。コロナ禍でITの導入が否応なく促進されましたがその結果、万全な準備がなかった企業ではITガバナンスが崩壊、セキュリティーリスクとコストのマネジメントが機能していない状態になっています。
同社のサービスではそのような課題を解決するサービスとして活用されています。同社の年次経常収益は1年間で10倍にまで増加していることからも企業からの強いニーズが感じられます。今後の世界展開は本社が日本にありながらも、駐在先や子会社が海外にあるようなケースをサポートするためのものとされており、2025年末までに100カ国以上でサービス提供することを目指しています。
株式会社Mujin
事業内容
知能ロボットの開発
金額
総額123億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
株式会社Mujinは今回シリーズCラウンドにて総額123億円の資金調達を実施したことを発表しました。
同社の行う事業は知能ロボットの開発です。知能ロボットと聞いてどのようなことを思い浮かべるでしょうか。現在では産業用ロボットが工場や倉庫等で活躍しており、プログラミングされた比較的単純な作業を繰り返しています。同社の知能ロボットとは、さまざまな茶園さーとそれを統合するMujinコントローラーを接続することで、ロボットが自律的に環境変化に合わせた動作が可能なロボットに変容させたものを指します。
同社はすでに中国、アメリカへの進出を果たしています。特にアメリカでは高止まりする人件費も相まって、同社の知能ロボットへの需要が高まりつつあります。今後はヨーロッパへの進出も目指しているそうで、目が離せません。
株式会社パトスロゴス
事業内容
HR共創プラットフォーム
金額
19.5億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
株式会社パトスロゴスは今回プレシリーズAにおいて19.5億円の資金調達を実施しました。創業以来の累計調達額は32億円となっています。
人的資本経営の促進が昨今の課題である現代の企業において、同社が提供しているHR共創プラットフォームはその課題解決に寄与するプロダクトである点が評価され今回の資金調達の実現に至りました。
人事領域でもSaaSの登場により、業務・機能単位での効率化が進みつつあります。一方で複数システムや基幹システムを運用することはコストの増加につながります。SaaSの持続的な成長にはコストという障壁を乗り越える必要が付き纏いますが、同社がその役割を担い続けることができるのか注目です。
株式会社T2
事業内容
自動運転技術を活用した物流インフラの構築
金額
総額35億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
株式会社T2は今回シリーズAラウンドにおいて総額35億円の資金調達を実施したことを発表しました。
物流が抱えている「2024年問題」をみなさんはご存知でしょうか。これは働き方改革法案により、ドライバーの労働時間に上限が課されることで生じる問題です。すでにドライバー不足が嘆かれている中、今後は稼働できる時間についても制限がされるため、ドライバー不足はより深刻化すると見られています。
同社はそんな輸送キャパシティ不足という社会課題の解決に寄与するミッションを持った企業です。同社は昨年の8月に設立されましたが、本年の4月には高速道路上での自動運転トラックの自律走行に成功するなど、スピード感が凄まじい企業です。
物流インフラの整備は物流そのものだけでなく、金融や通信、科学、小売などの業界にも寄与することからも同社が果たす社会的貢献性は高く評価されていることでしょう。自動運転の実装には未だ多くの障壁があるため、それらを乗り越えていってほしいと思います。
PIVOT株式会社
事業内容
ビジネス映像メディア
金額
約13億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
PIVOT株式会社は今回約13億円の資金調達を実施したことを発表しました。
同社はビジネス関連のコンテンツを配信しており、HPでは記事だけでなく動画を見ることができます。またYoutubeでも動画を配信しており、2023/10/05時点でチャンネル登録者103万人、総視聴回数1億1千万回超となっています。
コンテンツ内容としては投資や成功者の対談などがありますが、それ以外にも業界分析やDX、AIなどの時流をとらえたものもあります。何より驚いたのはスポーツ(サッカーやラグビー)などのコンテンツを揃えてあるということです。
今回の資金調達の裏側やその資金の使い道をYoutubeで議論する動画もアップロードされており、気になった方はチェックしてみてください。
「& questions特別編」: PIVOT、シリーズA資金調達の舞台裏とその目的とは
クラフトバンク
事業内容
建設DX
金額
14.2億円
調達手段
第三者割当増資
モニクル
事業内容
金融サービステック
金額
総額13億円
調達手段
第三者割当増資
借入
CHITOSE BIO EVOLUTION
事業内容
藻類基点の新産業構築
金額
総額31億円
調達手段
第三者割当増資
cars
事業内容
グローバルカーライフテックサービス
金額
約15億円
調達手段
第三者割当増資
ユナイテッド・イミュニティ
事業内容
がん、感染症の治療法開発
金額
11億円
調達手段
第三者割当増資
助成金
Tebiki
事業内容
現場向け動画教育システム
金額
8億円
調達手段
借入
株式会社無限の始まり
事業内容
SES事業
AIエンジニアリング事業
フリーランスエージェント事業
金額
5100万円
調達手段
増資
株式会社エイシング
事業内容
エッジAIを開発・提供
金額
非公開
調達手段
第三者割当増資
Advancy株式会社
事業内容
AI・DXソリューション提供
金額
非公開
調達手段
非公開
株式会社シルバコンパス
事業内容
AI映像対話システムの開発・販売
金額
約1.9億円
調達手段
株式発行
デットファイナンス
Check Inn株式会社
事業内容
宿泊施設向けオールインワンツールの運営
金額
1億円
調達手段
増資
NHP
事業内容
加水分解技術の活用
金額
約5.1億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社mealmates
事業内容
グルメSNSの開発・運営
金額
2400万円
調達手段
増資
株式会社KOU
事業内容
AIによる1on1支援ツールの運営
金額
5000万円
調達手段
第三者割当増資
株式会社Aerial Partners
事業内容
デジタルアセットの会計・税務・データ管理サービスの提供
金額
約2.7億円
調達手段
第三者割当増資
xID
事業内容
デジタルIDソリューションの提供
金額
5億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社エニキャリ
事業内容
物流ソリューション事業
金額
非公開
調達手段
第三者割当増資
ロボットスタート株式会社
事業内容
デジタルオーディオアドネットワーク
金額
非公開
調達手段
第三者割当増資
ASTRA FOOD PLAN株式会社
事業内容
フードテック
金額
非公開
調達手段
第三者割当増資
株式会社 ALGO ARTIS
事業内容
AIによる運用計画の自動化最適ソリューション
金額
約5.3億円
調達手段
第三者割当増資
融資
LUCAジャパン株式会社
事業内容
投資プラットフォームの運営
金額
約1.8億円
調達手段
第三者割当増資
プライムバリュー株式会社
事業内容
防災DXサービス
金額
約1.3億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社AGRI SMILE
事業内容
DXプラットフォーム
金額
約7.5億円
調達手段
第三者割当増資
CAMELORS株式会社
事業内容
IT領域に強い即戦力人材を最速で獲得できる複業マッチング運営
金額
総額1.5億円
調達手段
第三者割当増資
デットファイナンス
株式会社むらかみかいぞく
事業内容
NFTプロジェクトの運営
金額
1000万円
調達手段
クラウドファンディング
株式会社トライエッティング
事業内容
AI技術を用いた需要予測
金額
約2.5億円
調達手段
第三者割当増資
Spiral.AI株式会社
事業内容
巨大言語モデルソフトウェア開発
金額
8億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社RUTILEA
事業内容
ゼロコードAI製品の提供
金額
約3億円
調達手段
非公開
emole株式会社
事業内容
ショートドラマアプリの運営
金額
2.6億円
調達手段
第三者割当増資
和田フードテック株式会社
事業内容
ホットチェーン弁当自動販売機サービス
金額
総額4億円
調達手段
非公開
株式会社キュリネス
事業内容
おもてなしコンシェルジュの提供
金額
2億4000万円
調達手段
第三者割当増資
Priv Tech株式会社
事業内容
プライバシーテック
金額
7000万円
調達手段
J-KISS型新株予約権発行
プラゴ
事業内容
EV充電ステーションの普及
金額
非公開
調達手段
協調融資
まとめ
今回の記事では9月前半に実施された資金調達の動向についてまとめてみました。
自動運転技術は実現すればとても便利で、働き手の減少が待ち受けている日本において救世主的な技術になりうると考えられます。しかしながら倫理的な課題などもあり、ビジネス面だけで論じることは難しそうです。
今回の記事で気になったものがあればその企業に合わせて、幅広い関連分野についても調べていただけると幸いです!
最後に。。。
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