ラクな受験とキツい受験
『中学受験の親たちへ』という私がオススメしている本の中で、中学受験の家庭のスタンスを3つにカテゴライズしていました。
🌸アスリート型:大手塾、難関指向、親の徹底管理
🌸スタンダード型:大手〜中規模、少しでも上指向、ボリュームゾーン
🌸マイペース型:個人塾、こだわりなし、受験ファーストではない
という特徴で分けています。
それぞれに、ネオアスリート型、ネオスタンダード型、ネオマイペース型とこの分類通りでなく、志望校の特徴や通う塾が異なる少なくない層が出現していて、さらに変化が進んでいるような実感もあり、受験に対する価値観は多様化しているように思います。
ある意味、わかりやすい『アスリート型』の家庭が難関校を目指すということや『マイペース型』が勉強以外のスポーツや芸術に力を入れ、志望校は偏差値でなく選ぶということは解りやすいのですが、『ネオ』族の行動が非常にわかりにくく、自分の周りに存在すると非常にモヤモヤと腑に落ちない感覚になります。
親が管理したくないので、厳しい大手塾を回避して勉強はゆるく楽しいものを求めつつ、難関校を目指すというご家庭も少なからずあります。
良い悪いは別にして情報に振り回されがちな家庭が多い中で、確固たる信念を持って行動しているようにも見えますが、単に巷の受験情報には疎すぎるという特徴があります。
その方たちは、特徴的な中規模塾に子どもを通わせています。
入塾してからの受験情報は、塾の言ったことが疑うことなく全てなのかも知れません。
なかには講師の個人的な見解かもしれませんが、あり得ないことを言っていたりしますがそれさえも。
たまたま、周りにその塾に通っている方を知っていたという理由などで、特徴がある中規模塾に入塾してハマったという感じです。
中規模塾は、知る人ぞ知るを演出をし易いですし、特別感があると思っています。
つまり、その塾に入塾しただけで勝ったような気分になっているというように見えました。
それで本当に親身に誠意をもって厳しく指導していただける塾だったらよかったのですが、顧客の保護者の意向に沿うかたちのアドバイスしかしない『甘く優しい』塾で、通ってもらいお金を落としてもらうことを第一に考えているとしたら、2月の合格に関してはなんの補償もしてくれないということになります。
こうなってくると、塾のやり方を見抜けなかったことに親側の問題があったと思います。
難関校を目指すなら、ある程度懸命になって受験勉強に取り組む必要があると思います。
ある程度の量をこなさないとならないものもあると思います。
大手塾のカリキュラムなどを厳しいからと避けたらやはりそれなりの結果に落ち着くと思われます。
そこまで受験勉強を一生懸命させたくないというなら(懸命な家庭を教育虐待と思っているなら)、難関校には届かないかも知れません。
最初に努力の方向性を決めるのは、子ども自身ではなく大概の場合は親なんです。
一度は努力する方向で動いていても、うまくいかない家庭もあると思います。
数年前までは、わが子を潰してまでも、難関上位校に行かせたいのかと葛藤を抱えつつも受験を続けてる親ごさんの姿を見ることは多かったのですが、今は葛藤を抱えると、うまい具合にそれの解決を謳う『受験産業』に飛びつく方が増えているように感じています。
ニーズをビジネスに繋げるのは決して悪いことではないのですが、顧客の期待通りの結果にならないサービスが成立してしまうのがこの業界の怖いところです。
『大丈夫です。頑張りましょう』という言葉を発しておけば、訴えられることもなくお金が儲かるというボロい商売です。
『大丈夫です。お任せください。一緒に頑張りましょう』と言えるなら人気の塾になる訳です。
ダイエット食品で効果がなければ、その商品は売れなくなるか、あるいは訴えられますが、受験産業はたとえ余計に肥満体になったとしても、ダイエットを続けられてことに感謝される不思議、きちんと結果にコミットする塾が現れても流行るかどうかはわからない不思議な商売です。
中学受験をする親御さんに言いたいのは、上手い話はないということ。
他人よりも結果を出そうとすれば、他人を量や質の面での超えなければならないということだと思います。
自分の頭できちんと考え判断することも必要です。
もうすぐ結果は出ると思いますが、努力と結果が近い位置にあるのが中学受験ではないかと考えています。
そうあるべきだと願っています。
ラクして難関校に合格できるほど、甘くないと思いますが……。
ご注意:
この記事は、私の体験したことをもとに書いています。
必ずしも、全ての方に当てはまるわけではないと思いますし、かなり主観が含まれていますので、時間経過によって、あるいは一般的な観点からは、正確性に欠ける部分もあるかも知れません。
こんな話もあるんだなという程度に読んで頂ければ助かります。
何かの決定に際しては、こちらで書かれた情報は参考程度に考えていただき、自己判断でお願いいたします。
また、お勧めした書籍やグッズを使用する場合は効果についての責任を負えませんのでご容赦ください。
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