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絶望的に字が下手なクセに高級なボールペンを買ってしまった私。

私は字が下手である。

どれくらい下手かと酷かったかというと、
勉学自体は得意だったから友人たちにノートを見せてと頼まれることもあったが、皆読むのに苦戦していて、「楔形文字」と言われていた。
そんな中、何故か唯一私のノートがスラスラ読める子がいて、周囲からは「考古学者」呼ばれていたくらいだ。

だから字を書くことは私にとっては何も楽しくはない。仕事もスマートフォンやパソコンを使うので、字が美しく書けなくても何の支障もない。

がしかし、そう割り切っていても、
やっぱり上手く字が書きたいと心の奥では思っている。
字が上手ければ気持ちいいだろうと感じる瞬間は沢山ある。
会議の時のホワイトボード(グラフィックレコーディングもやりたい)、
クレジット支払いのサイン(筆記体でスラスラ書きたい)、
結婚式の招待状のお返事etc.
字が美しいだけで感じるスマートさや知的な雰囲気にとても憧れてしまう。
いや、ほんと字が綺麗なだけでかなり人生得することも多いんじゃない?なんて思ってしまう。

字が下手なのだから、練習すれば良いだけの話かもしれないが、長年積み上げた楔形文字は簡単には現代文字には進化しない。
なんせ、楽しくないし、字を書く機会も少ないし、
たまに書いたかと思うとやっぱりバランスが悪くて悲しい気持ちになる。

そこで考えたのは、発想を変えること。
好きこそ物の上手なれの諺にあるように、字を書くのを好きになるにはどうすればいいかを考えてみた。
その結論のひとつが「3,000円」のボールペンを買うということだった。
筆記具にこだわりがない私からしたら超高級なポールペンを買ったことになる。

それで買ったことで何が変わったか。
当然急に字は上手くならない。
だけど、高いボールペンを使うからこそ、少し背筋が伸びるというか、気が引き締まるというか、「よし、字を書くぞ」と心構えをするようになった。
字を書く速度も自然とゆっくりになった気がする。
そうして書いた文字には、私は少しだけ愛着を感じている。
まだ好きじゃないけど、楽しさは感じられているようだ。

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