一生許さないと思った上司の言葉
どうも白味噌です。
何とも強めなタイトルですみません。
長いですが、よろしければ。
私は前職、某銀行支店に勤める銀行員でした。
新卒入社し、そこから3年くらいずっと直属の上司であった課長の話です。
数年前の11月、私の祖父が亡くなりました。
認知症の祖父は毎日ひとりでふらっと散歩に行くのが習慣でした。
ちゃんと毎日行って帰ってくるので特に周りも止めはしなかったのですが、ある日夜になっても帰ってこず。
山奥の田舎だったので、真っ暗だし季節も秋とはいえすでに冷えて寒い時期。
どうしようどうしよう、無事でありますようにと願う他はなく。
捜索願を出し、地元の警察や消防隊、住民の方が一生懸命探してくださいました。
見つかったのは出かけた2日後。
地元の方が山の麓で倒れているところ発見。
微かな望みはやはり叶わず、そこですでに祖父は息を引き取っていました。
警察の方曰く、おそらく途中で道に迷って帰れなくなってしまい、さまよって運悪くけもの道で滑ったか何かでそのまま下へ転落してしまったのではないかとのことでした。
それでも体に大きな傷や怪我はなく、獣などに喰われたりもしないで体がちゃんと家族の元に戻ってきてくれただけ、本当にありがたいと思いました。
いなくなったのが金曜日、捜索願を出したのが土曜日、見つかったのが日曜日の夜でした。
会社は忌引きになるだろうけど、報告もあるし月曜日は出勤しなきゃ。
初めてのことでどうしたらいいかわからず。
また祖父の場合、死亡診断のために一旦検死解剖に回すということで、葬儀の日程がすぐに立てられませんでした。
(死亡診断書の提出がないと葬儀屋も動けない)
とりあえず月曜日の朝は出勤。
まずは先に出勤していた副支店長に報告し、その時は「大変だったね、こっちは大丈夫だよ」と仰ってくれました。
問題はその後、直属の上司の課長。
私「身内に不幸がごさいまして、忌引きを申請したいのですが…」
課長「あー、何?休みたいってこと?いつ?」
私「昨日亡くなりまして、おそらく明日明後日が通夜と告別式だと思うんですが、検死解剖の関係でまだ日程がはっきり決まってないんです。すみません。」
課長「決まってないんじゃ休み出せないじゃない。決まったら言ってきて。」
私「…かしこまりました。それと念のため確認したいのですが、祖父母が亡くなった場合の忌引きは3日間ですよね?」
課長「決まり上3日ってだけであって、3日とれって話じゃないからね。そんなにいるの?」
私「…いえ、お通夜と告別式だけ出席できれば問題ないのででは2日で…。」
課長「そう。ちなみに近いの?」
私「隣の県です。」
課長「近いならお通夜の日は早退でもいいんじゃない?人いないしどうせ夜からなんだから。あっちで手伝うこともないでしょ。」
安易に休めると思うなよという圧がすごい。
普段は私のこといなくていい存在に扱うくせに。
社会人2年目の仕事の優先順位がわからない。
私「な、なるほど…」
課長「一緒の担当のパートさんには言ったの?」
私「いえまだご出勤されてないので…いらっしゃったらお伝えします。」
課長「じゃあ自分でどうにかお願いしなさい」
本当こいつ…( ◜ω◝ )
それでその後パートさんにご報告。
「全然気にしなくていいから休んで!!私から課長に言ってあげるね!!」と言って課長に直談判しに行ってくれました。
今思うとこういう反応が普通だと思うんですがね。
そのご好意あってパートさん側が出勤日を変更し、支障のないよう組み直してくださいました。
その後改めて自分から課長の元へ行って「ご迷惑おかけして申し訳ないです。ありがとうございます。」と頭を下げた時の一言。
「今回の件で散々周りに迷惑かけてるんだから、みんなにちゃんと謝っておきなさい。」
……??????????
なにさま??????
たしかにどんな理由でも、忙しい時期に急な休みを頂くことは迷惑だし申し訳ないと思う。
わざわざシフト変更してくれたパートさんにも心から申し訳ない。
他の社員にも少なからずしわ寄せはいってしまう。
それを迷惑といえばその通りです。
ただこれが私が体調不良とか自分に非があって休んでしまったことなら面と向かって迷惑と言われてもいいけど、今回は身内が亡くなってるんですよ。
しかも祖父とかならある程度思い入れが強いのもわかりませんかね。
私は祖父が本当に大好きでした。
小さい頃たくさん遊んでくれて、大きくなってもいつも気にかけてくれて、初孫なのもあって私のことを本当に可愛がってくれました。
怒りとか悲しさではなく、ただ絶望と悔しさで脳と心がはち切れそうになりました。
社員の身内が亡くなることは、会社にとって迷惑でしかないんだ。
実際負担をかけるし迷惑と思われるのは当然だと理解できる部分はあります。
相手に負担を強いてしまっているのは事実だし。
けど、それを直接その時の私にそのままの言葉でぶつけないでほしかった。
ただでさえナーバスになってるのに、これは堪えました。
その月曜日は通常通り終日業務を行い、途中翌日と翌々日に通夜と告別式が決まったため、その2日間を忌引き休暇として申請しました。
勤務中はずっと我慢してましたが、帰りの電車ではもうひたすら涙が止まらず、駅から家への道は年甲斐もなく大泣きしながら歩いて帰りました。
一生許せないと思いました。
まあそもそも言った本人は相手に対して失礼とか傷つけたとか、そういう自覚は一切ないんでしょうね。
それがわかってたらあんな言葉は出ませんから。
単純に私のことが気に入らないし嫌いだったからこその態度だなとも思ってます。
私も大嫌いだったからお互い様ですね。
退職を決めた理由は他にもいくつかあったのですが、これもかなり大きな理由のひとつです。
こんな奴の下で働きたくないと心から思いました。
大切な方を亡くされた時はもちろん、人に対する配慮は常に欠かさずにいたいものです。
なんの気ない一言が人にトラウマを植え付けますから。
そんな感じで昔のエピソードでした。
銀行の常識は世間の非常識。
読んでいただきありがとうございました!