在宅ワークで家族がいても集中を妨げられないようにするには
コロナ問題を機に、在宅ワークが始まった人。
以前から在宅ワークだったけど、日中家族がいる生活がはじまった人。
どちらのパターンにせよ、
「家族がいると、話しかけられたり生活音が気になって集中できず、在宅ワークがはかどらない」
という声がよく聞かれるようになった。
そこで今回は、家族が家にいても在宅ワーカーが仕事に集中できる環境をつくるためのポイントをお伝えしようと思う。
(なお申し訳ないけど、小さなお子さんがいるご家庭についてはあまり効果的ではないTipsが多めです)
就業時間を決め、家族に伝えておく
在宅ワークは、プライベート時間と就業時間の境目がわかりにくい。
本人でさえ明確に線引しづらいだろうから、ましてや家族にとってはなおさらだ。
そこで、就業時間をちゃんと家族に伝えておくようにしよう。
家族としては、はたから見て、いま仕事中なのかそうでないのかがわからないから声をかけるわけだ。
だから、この時間帯は仕事中だと伝えてもらっていれば、なるべく声をかけるのを控えてくれやすくなる。
仕事開始の一言を伝える
就業時間が伝えておくだけでなく、仕事開始時間になったら
「いまから今日の仕事を始めるよ」
と毎回伝えるようにしよう。
会社勤めの人がいままでだったら出かけるとき「行ってきます!」と一声かけて家を出ていたように、在宅ワークでも合図の一言をかけるようにする。
そうすると、そのタイミングで仕事モードにスイッチが切り替わったことが家族に伝わり、みだりに話しかけてはいけない雰囲気がつくりやすい。
その日の予定を共有する
その日の“見込み終業時間”や、“残業発生の可能性”について、毎朝伝えて共有しておくようにしよう。
また、リモート会議や音声・動画コンテンツ収録などで騒音・雑音が発生すると好ましくない場合は、何時頃その業務を行うのかを伝えておき、その時間帯は特に静かにしてもらうよう協力をお願いする。
こういったことを怠ると、あなたの仕事スケジュールしだいで家族のスケジュール(夕食のタイミングなど)にも影響を及ぼしたり、騒音で苛立ってしまったりと喧嘩の原因になりかねないからだ。
ただでさえ家にこもらざるをえず一緒に過ごすしかない今、家族同士での揉め事はなるべく避けるのが精神衛生上望ましい。
家庭内職場を設定する
自宅内で“仕事場”を設定して区切り、
「私がここに座っているときは仕事中だと思って、配慮してほしい」
と伝えておく。
そうすれば家族にとっては、あなたがそこにいるときは声かけや大きな音を立てることは控えたほうがいいのだと居場所から明らかになるのでわかりやすい。
ここであなたが気をつけることは、仕事中でないときはそこに居座らないことだ。
仕事は終わっているのにPCがそこにあるからとダラダラとSNSを見続けたりしていると、家族としても協力する気が失せてしまう。
ちゃんとした服装に着替える
在宅ワークは、ビデオ会議のときなどを除けば服装はパジャマでもできてしまう。
いやそれどころか、ビデオ会議であっても「上は襟付きシャツにジャケットというかっちり目なのに下はパンツ一枚」というアンバランスなスタイルでもできてしまうのが在宅ワークだ。
しかし、いくら在宅ワークでも、外に出られないような服装やパジャマのままではなく、ある程度ちゃんとした服装に着替えるのをおすすめしたい。
人に見られないことを前提にしたウェアを着ていると、意識がリラックスモードになってしまい、仕事に集中するために必要な緊張感に欠けてしまう。
また、部屋着やパジャマからちゃんとした服装に着替えることで、家族に対して自分はいま仕事中なんだというメッセージが伝わりやすくなる。
集中できる環境づくりも仕事のうち
在宅ワークで家族によって集中を妨げられないようにするには、家族があなたに協力できるような仕組みづくりが大事だ。
そのためには、今回紹介したようなTipsを実践し、必要なことを家族に伝え、協力してもらえるよう言葉を尽くしていく必要もある。
それを怠っていては仕事しやすい環境の構築など夢のまた夢だから、これも仕事のうちだ。
おそらくコロナ問題はまだまだ終息しないし、落ち着いたとしても、これを機に在宅ワークは日本社会にも浸透していくだろう。
どのみち、自宅で集中できる環境を構築しなければならないわけだ。
だったら、手を付けるのは早いに越したことはないだろうと思う。