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学習力を高める8つの視点 ~成長の鍵は「どのように学ぶか」にある~

皆さま、日々の学びに向き合っていますか?
採用面接などで「努力しているはずだけれど、何か物足りない」と感じる場面に遭遇したことはないでしょうか? その違和感の原因は、単なる努力不足ではなく「学習の質」にあるのかもしれません。

この記事では、学習力を高めるための 8つの視点 を具体的に解説します。
これを意識することで、日々の学びがさらに濃密になり、個人としても組織としても成長につながるはずです。




1. 振り返りの重要性 ~シンプルだけど最強の学び~

間違いなく、振り返りの回数がそのまま学習の尺度を最大化させる重要な要素になります。

「振り返り」という言葉自体は、社会人であれば誰もが一度は経験したことがあるはずです。しかし、悲しいことに、多くの社会人は初期の段階で振り返りをしていても、それを続けられずにやめてしまうことが非常に多いです。

私は社会人生活が17年ほど経過していますが、1年に240日働いたとして単純計算すると、約4080日になります。その中で、1日の業務の中で5回振り返りをする日もあれば、少ない日もありますが、振り返りの合計はおそらく4000回以上になるでしょう。振り返りの回数は、シンプルに学習の尺度そのものであり、「どのような振り返りをしているのか?」という質問だけで、その人の学習スキルの質をある程度把握できると思っています。


2. 目的意識を持つ ~学びを濃密にする力~

目的意識がある人とない人では、日々の学習の濃度に桁違いの差が生まれると思います。

例えば、社内でのプレゼンやお客様とのミーティングなど、どんな場面でも自分を成長させる目的があるはずです。

そして、目的が明確であれば、それに基づいて振り返ることができます。目的を設定せずに振り返る、または振り返らない人とは、圧倒的な差がつきます。目的を設定した回数自体も、学習の尺度を測る指標になると考えています。


3. 学習の場を自ら作る ~環境のせいにしない学び方~

学習の場というのは、企業が与えてくれる場合もありますが、全く学習の場がない企業も存在します。

ですが、重要なのは学習の場があるかどうかではなく、自分でそれを作り出せるかどうかです。例えば、「うちは研修制度がなくて」「学ぶ環境が整っていなくて」と言う人は、学習のレベルが低いことが多いです。なぜならば、どんな環境であっても、自分自身で工夫すれば学習の機会を作り出すことは間違いなく可能だからです。

誰とどんな状況で話していても、すべてを学習の機会にできる人と、そうでない人がいます。そして残念ながら、学習の場を自分で作り出せている人は、社会人の中でも2%程度しかいないのではないかと考えています。


4. 学びを言語化する ~自分の言葉で理解する~

教わったことや学習したことをメモに残すことは、誰でもできます。しかし、単に聞いた内容をそのままノートに移すだけでは不十分です。

本当に重要なのは、教えてもらったことを自分なりに言語化することだと思います。なぜならば、教えてもらったことをそのまま覚えているだけでは、それは「自分の言葉」ではないからです。

例えば、あるサービスの表面的な説明を覚えても、それが「どんな課題を解決するのか」「どのような背景や文脈で生まれたのか」「もしそのサービスがなければ何が起きるのか」などの深い理解が伴っていなければ、本質的には自分の知識とは言えません。言語化することで初めて、自分のものとして理解が深まると考えています。


5. 新しい発想を生む学び ~知識を連鎖させる~

学習した内容から新しい発想を創発できるかどうかは、学習の中でも非常に高度なスキルだと思います。

例えば、自分がシステム思考を学んでいるとします。その際、システム思考の概念を理解するだけではなく、クリティカルシンキングや論理的思考との違いについて考え始めます。

こういった学習の連鎖によって、関連知識のつながりが太い線になり、ネットワークのように広がっていく感覚が生まれます。このプロセスこそが、新しい発想の創発につながると考えています。


6. メモを活用する ~メモが学びを加速させる~

メモを取る量も、学習において重要な要素の一つだと思います。

もちろん、ただ闇雲にメモを取るだけでは意味がありません。しかし、メモを取ることで新たな疑問点が浮かび上がることもあります。私は、人の話を聞いている際に、メモを書く箇所と疑問を書く箇所を分けていますが、これによってその後の質問をより具体的に整理することができます。このプロセスが、学習の深まりに寄与していると感じています。


7. 主体的な学び vs 受動的な学び

主体的に学ぼうとする姿勢と、自動的に作られた環境で学ぶ姿勢では、学習の濃度に少なくとも3倍程度の差があると思います。

例えば、お客様とのミーティングという場においても、主体的な学習の意識を持つことで、「いつもと同じ話だけではなく、新しい提案を試してみよう」といったチャレンジが生まれます。一方で、自動的に作られた環境の中でただミーティングをこなしているだけでは、学習のサイクルは回りません。これが、主体的学習と自動的学習の違いだと考えています。


8. 水平的学習と垂直的学習 ~枠組みを超える学び~

水平的な学習とは、業務スキルや人間力の学習を指し、日々の業務の中で比較的容易に捻出可能です。一方で、垂直的な学習は「自分の思い通りにいかない」という場面に遭遇しなければ、起こり得ないことが多いです。しかし、そのような場面に遭遇すると、多くの人は拒否反応を起こしてしまいます。なぜなら、それは自分の「固定観念」や「枠組み」の中で物事を判断してしまっているからです。

例えば、相手からの意見や指示に対して違和感を覚えることがあると思います。その違和感の原因は、自分の枠組みを超えた意見が提示されたからです。自分の枠組みが強ければ強いほど、違和感や拒否反応が大きくなります。しかし、「自分が知っていることは、世界中のほんの一部に過ぎない」ということを本質的に理解している人は、他者の意見を受け入れることができる場合が多いです。

垂直的な学習を促進するためには、自分の固定観念や思い込みが自分の中に存在していることを、まず認識する必要があります。この認識がない限り、学習サイクルが回ることはほとんどないでしょう。逆に、自分の枠組みを意識的に壊そうとする姿勢があれば、新たな学びが生まれるはずです。この文章を読んで「自分ごと」として捉えられる人は、改善が進むでしょうし、「自分は大丈夫だろう」と考えてしまう人は、おそらく枠組みが強い人なのだろうと思います。


9. まとめ 学びの質を高めるためのアクション

  • 振り返りを習慣化 し、日々の学びを深める。

  • 目的意識を持ち、行動に結びつける。

  • 学びの場を自ら作り、言語化とメモを活用する。

  • 水平的・垂直的学習 を意識し、自分の枠組みを壊す努力をする。

学びの質を高めることは、成長だけでなく、人生そのものを豊かにしてくれます。ぜひ今日から実践してみてください。


最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
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