[2022年 採用の新しい概念] タレントプール / ポテンシャルプール / リファラルプール / スカウト未返信プール の違い
先日、こんなブログを書きました。
多数の企業様から反響を頂戴しており、新たな概念のご紹介ができたことを嬉しく思っています。
上記ブログは概念のご紹介のみでしたが、その周辺の話も整理したいと考えていました。つまり、ポテンシャルプールを「点」で捉えるだけではなく、その周辺の「面」についてを整理したいと考えています。
では、早速 具体的な話に入りたいと思います。
本ブログの内容は音声でも発信しておりますので、「聞く派」の方はぜひご視聴いただけたらと思います👇
0. ポテンシャルプール とは
ポテンシャル プールとは:
将来的に御社のタレントプールになり得る可能性がある求職者のリスト
本ブログを読み進めていただくにあたり、求職者のプールの理解は必須になるため、ご理解いただければと思います。
1. ポテンシャルプール に近しい「タレントプール」について
ポテンシャルプールが「選考不合格者」を対象としており、タレントプールは「選考離脱者」を対象としています。この2つの概念の違いとしては、「選考に進んでいるか否か」「選考結果が出ているか否か」です。
そのため、プールに蓄積した求職者様へのアプローチ方法も異なりますし、仮に選考に進んでいただいた後の通過率も異なってくるかと思います。
ポテンシャルプールとタレントプールの違いを整理してみましょう。
👆 こちらをご覧いただけると2つの違いをご理解いただけるかと思うのですが、違いとしては、
2行目 「選考結果/フェーズ」
3行目 「評価」
4行目 「ネクストアクション」
でしょうか。ただ、比較的近しい概念と言えると思いますし、運用手法もそこまで大きな違いはありません。
2. 「リファラルプール」も同じように考えてみる
前項で説明をいたしましたポテンシャル/タレントプールの「運用」をするにあたり、皆さまが一度は触れたことがあるであろう「リファラルツール(リスト)」の運用も同時に実施すべきだと考えています。
ただ、「リファラル採用が成功している」と自信を持って言える企業様はほぼいらっしゃらないのではないでしょうか。なぜならば、リファラル採用は開始直後に最もパワーを発揮するものであり、運用開始をしてから長い時間が経過すると、風化したリストになってしまうことがほとんどになるからです。
なぜ風化してしまうのか?
その答えは「運用」をするにあたり「武器」が少ないからだと思っています。武器とは何なのか?それを説明する前に、本ブログの主題であるポテンシャル/タレント/リファラルプールの違いを見てまいりましょう。
ご覧いただくとご理解いただけるかと思いますが、リファラルプールはタレントプールと近しいです。むしろこの程度の違いであれば「運用手法」はある程度同時に実施できる可能性もあり、運用負荷もそこまで高くならないと想定できます。
3. 「スカウト未返信者」も同じように考えてみる
前項で「リファラルプール」の運用手法がポテンシャルプール/タレントプールの運用手法と近しい、という話をいたしました。
頭を整理していると、さらに新しい気づきがありました。
「スカウト未返信者にも同じ運用ができるのではないか?」
※他概念と対比しながら説明をしたいため、「スカウト未返信者」を「スカウト未返信プール」と呼びます。
そもそもスカウト送信をしているということは、採用企業が設定している採用ハードルには達している、つまり御社の求めるスキルは持っていると言えます。その上で返信いただけるかどうかは求職者様の判断となります。
その中で、スカウト未返信プールに入っている方々は、何かしら理由があって返信をしていないかと思いますが、それはリファラルプール/タレントプールに記載されている求職者様と同じ状況であると捉えることができます。つまり「選考には進んでいない or 選考結果は出ていないが、採用ハードルには載っている」方々です。
まだ、「何かしら理由があって返信をしない」の解像度を上げると、
① 「今は転職活動をするつもりはない」
② 「今は忙しいから返信をせずにしておこう」
③ 「返信するには決め手に欠ける」
④ 「単純に、その会社の事業内容に興味がない」
などか該当するかと思います。
④に該当する方は致し方ないかもしれませんが、①/②/③に該当する方は返信をいただける可能性があります。
話を戻して、リファラル/タレント/ポテンシャルプールと同じような運用ができるのではないか、という話をしました。前述した内容を見ると同じように運用ができそうですね。
そこで下記の表をまとめてみました。
👆 ポテンシャライトでは上記の4つのプールの頭文字を取り、「TPRS」と表現しております(T:Talent pool / P:Potential pool / R:Referral / S:Scout)。
4. TPRS(4つのプール)を増やすための9つのアクション
「これらの理屈は理解したのだけど、そもそもアプローチできる方が少なくて…」
というご質問/ご相談をいただくことを想定できます。
本ブログはいかにして4つのプールを運用していくのか、という内容の話をしてきました。ただ、おそらく日本中の企業様が「アプローチできる求職者様の枯渇感」を感じているかと思いますので、それを解消するための施策について記載したいと思っています。
まず前提として、「転職意向が高い方」とすぐに接触ができるという考えを捨ててください。おそらくこの課題にたどり着いている企業様は、比較的レベルが高い(スキルがある)求職者様を対象とした採用活動をしており、採用活動もある程度やり切っており、次の施策に悩んでいるフェーズかと思います。
もし仮にポテンシャル採用をしているのであれば、そもそも本項の話を重要視しなくとも、一般的な採用媒体経由で採用を完結できるのではないかと思います。
そのため、繰り返しになりますが「転職意向が高くなく」、ただ「御社の採用ハードルには達している」という方にどのようにアプローチしていけば良いかを記載したいと思います。
4-1. (結論) 一覧表
先に結論から申し上げると、こちらの表が採用マーケティングに取り組む上でとれるべき施策を取りまとめたものです。
「TPRS(4つのプール)を増やすための9つのアクション」と記載しましたが、プールを増やすために必須アクションの一つに「採用マーケティング」が挙げられます。また、採用マーケティングを実施する際に上記の表のように取りまとめをしており、この表にしたがって一つずつ説明いたします。
※誤解がないように申し上げると、本ブログは「採用マーケティング」の施策を説明する意図で書いておりません。あくまでTPRSを説明するにあたり、「そもそもアプローチする人がいない」という課題に対して、採用マーケティング(下記は主にイベント)のご紹介をしております。
4-2. 採用説明会
・概要
- 採用説明会を定期開催するイメージ
- 形式的な説明会 / 社員とゆるっと話しましょうの会の2通り。
・ターゲット
- 自社を認知/興味を持っている。応募には至らないレベルの方
・内容イメージ
- 形式的な説明会
- 会社概要/求人内容/会社の魅力などのアウトプット。
- 社員とゆるっと話しましょうの会
- 説明会形式ではない
- 社員と質問をし合うイメージ
・事例
- 形式的な説明会
- キャディ
- 社員とゆるっと話しましょうの会
- HRbrain
- hey
4-3. セミナー
・概要
- 自社開催 / 他社共同開催の2通りがある。
・ターゲット
- 自社の社名を軽く認知しているが、詳細には理解していない
- それが故に興味レベルに達しておらず、応募にももちろん至らない
・内容イメージ
- 自社開催
- 2020年HRナレッジ振返り&2021年のトレンド予測
- 他社共同開催
- 拡大する前に知っておくべきエンジニア組織の問題点と解決策
4-4. 勉強会系
・概要
- エンジニアが何名か登壇
- 技術/サービス開発などの勉強会を実施するイメージ
- ハンズオン系と比較すると、より受け身
・ターゲット
- 勉強会の「題材」に興味を持っている方
- 自社に興味を持っているかどうかは別
・内容イメージ(事例)
- CAE技術者の為のPython/Numpy基礎講習会
4-5. LT(ライトニングトーク)
・概要
- 参加者に登壇していただく
- 5〜10分でアウトプットいただくイメージ
・ターゲット
- リスナー
- 「題材」に興味を持っている方
- 自社に興味を持っているかどうかは別
- プレゼンター
- 自分のスキルを外部に公開したい
- 知名度をあげたいと思っている方
・内容イメージ(事例)
- ラクス社の事例
-フロントエンドLT会
-自動化大好きエンジニアLT会
4-6. ハンズオン系
・概要
- 講義や指導に従って作業(プログラミング)をする場のイメージ
- 勉強会と比較すると、より主体的なイメージ
・ターゲット
- ハンズオンの「内容(題材)」に興味を持っている方
- 自社に興味を持っているかどうかは別
・内容イメージ(事例)
- FPGAハンズオン
4-8. もくもく会系
・概要
- 場所を提供し、ひたすらもくもくとプログラミングを実施するイメージ
・ターゲット
- ひたすらプログラミングをする「場」がほしいと思っている方
- 自社に興味を持っているかどうかは別
・内容イメージ(事例)
- Rubyもくもく勉強会@ピースオブケイク
- Goもくもく会(ごもくかい)
- Swiftもうもく会
4-9. ハッカソン
・概要
- 制限時間内にシステムを作るイメージ
・ターゲット
- 時間をかけてプログラミングをする「時間/場」がほしい方
- そして挑戦の場がほしい方
- 自社に興味を持っているかどうかは別
・内容イメージ(事例)
-Digital Hack Day
-PR TIMESハッカソン
いかがでしたでしょうか?細かく分類すると、このくらいの数の施策があります。御社の状況 / 強みを考慮しつつ施策を選んでみてください。
5. TPRS(4つのプール)を整理
本ブログでは、
タレントプール
ポテンシャルプール
リファラルプール
スカウト未送信プール
この4つの説明をしてまいりましたが、「内容」はご理解いただけたかと思いますが、「繋がり」まではイメージがついていらっしゃらないかもしれません。そこでTPRS(4つのプール)を整理してみました。
👆 こちらの図を見ていただけるとご理解いただけるかと思いますが、最終的には、
タレントプール (選考離脱)
ポテンシャルプール (選考不合格)
入社 (選考合格)
にたどり着きます。冷静に考えてみると、上記は納得感がありますよね。上記補足して説明しましたが、どんな選考であっても「離脱」or「不合格」or「合格」にたどり着きます。そのため、この3つは納得感があるのです。
最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。
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