その求人票の職務内容、ワクワクしますか?一つの解は「組織づくり」にあった
「この求人票に記載がある職務内容、全然ワクワクしないね」
そんな会話がポテンシャライトの社内で繰り広げられていました。
ポテンシャライトは常時数十社のHR活動を支援しておりますが、スタートアップ企業の支援が多いため、求人票をゼロから設計することも多々あります。
そんな中、企業様に求人の職務内容作成を依頼したところ、ものすごく簡素な職務内容が記載されていることがあります。ただ、初めて求人票を作成する企業様にとっては、何を書いて良いかわからないかと思います。
本ブログでは、求人票に記載をする職務内容において、どのような内容が「ワクワク」するのか。最初はある特定の業務があるとワクワクするものかと思っていたのですが、その答えは「組織づくり」にありました。
細かく解説できればと思います。
0. そもそも求人票には何を書くのが正解か?
こちらのブログが参考になるかと思いますので、お時間があればご覧ください。上記ブログの内容も考慮し、求人票に書くべき項目は下記の通りです。
◆求人票に書くべき項目
募集背景
職務内容
必須要件
歓迎要件
職務の魅力
年収範囲
勤務地
福利厚生
諸制度…
上記した内容は、優先順位順に記載しております。
皆さんこちらをご覧になってみて「まあそうだろう」と感じていらっしゃるかと思いますが、意外とパーフェクトに書いてある求人はそこまで多くないかもしれません。こちらの全項目が大事ではありますが、重要な項目をあえてピックアップするのであれば下記かなと思います。
◆求人票作成で重要な項目:
職務内容
必須要件
職務の魅力
本ブログでは「職務内容」にスポットを当ててノウハウをご紹介できればと思います。
1. 「職務内容」について
前提として各職種においてどのような職務内容(職務項目)が存在するのか。まず下記をご覧ください。
こちらはポテンシャライトが作成をした営業職の職務内容(職務項目)を網羅的に羅列した内容になります。こちらの内容をどのように設計したのかは下記ブログをご飯ください。
こちらの内容を「職種別」に取りまとめており、ポテンシャライトのノウハウには40職種程度の取りまとめがございます。新しくポジションが発生した場合、こちらを参考に作成させていただいております。
本ブログでは、この職務内容の羅列について研究したいのではなく、この職務内容(色の項目)の中で、どの項目がワクワクするのかを言及したいと思っています。
2. 「ワクワク」とは?
本ブログではどのような職務内容が「ワクワク」するのか、これを主題として解説したいと考えております。
ただ、「ワクワク」とは何かをある程度定義しないと認識がずれるかと思いますので、お伝えできればと思います。
「ワクワクする職務内容」とは、
- 自身のキャリアアップにつながる職務内容の記載がある
- これまで経験したことがない職務内容の記載がある
- いわゆる上流工程の職務内容の記載がある
上記内容と「一旦」定義できればと思います。
もちろん人それぞれ魅力的な職務内容の定義は様々かと思うのですが、ポテンシャライトの界隈であるスタートアップでは、成長意欲があり、上昇志向がある方が多いです。そのため、この界隈で言う「ワクワク」を重点的に記載させていただこうかと思います。
3. [事例] 営業職について
具体的な事例をもとに説明したほうがわかりやすいかと思いますので、就業人口が多いであろう営業職の事例をご紹介したいと思います。
まず一般的な職務内容と、「ワクワク」する職務内容を比較してみましょう。
◆一般的な職務内容
- 営業先のリストアップ
- 新規開拓営業
- 商談
- クロージング
- 提案書/契約書の作成
◆「ワクワク」する職務内容
- 営業戦略/戦術の策定 提案
- 営業/提案資料の刷新(随時)
- 〇〇社における営業の正攻法の仕組み作り
- 商談時のトークディスクリプションの作成/刷新
- 営業先のリストアップ手法の改善/仕組み化
- 商談/提案/契約書 提案書の作成
- 各種数値の取りまとめ/振り返り手法の立案/仕組み化
- 存在する業務フローの随時改善
- 同部署のスローガンの策定/提案
- 同部署のバリュー/カルチャーの文言化/浸透
- 同部署の採用活動の見極めポイントの策定/惹きつけポイントの策定
- 同部署のコミュニケーションポリシーの策定/提案
- 同部署のMTG内容の随時刷新/MTGガイドライン策定/刷新
- クオリティupのための関連調査/施策立案/実行/提言
- 同部署の勉強会/情報交換会の設定/随時改善
- シャッフルランチを含むコミュニケーション施策の立案/随時改善
- 同部署の月次の締め会の設計/運用
- オンボーディング/研修/教育カリキュラムへのフィードバック/随時改善
前者と後者、比較するといかがでしたでしょうか?
「いやいや、後者って営業部長/マネージャーの仕事ではないか」と言われてしまうかもしれませんが、これを全てできている部長/マネージャーはほぼ見たことがなく、むしろメンバークラスでも上記の内容を自ら積極的に動き、仕事を奪うメンバーは存在しています。基本的には仕事は「作り出していくものである」と個人的には思っており、上記した職務内容は「必ず携わってください」と言うわけではなく、「手をあげれば携われる可能性はある」という記載の仕方になるかと思いますが、ひと目見ただけでも全然雰囲気が違うかなと思います。
補足ですが、上記をした後者の職務内容は世間一般的には部長/マネージャーの仕事内容かもしれません。ただ、スタートアップにおいては誰が取り組んでも全く問題ありません。むしろ、役職はあまり関係なくやる気があるメンバーが取り組むべきであって、こういった上流の業務に課題感を感じたメンバーが取り組むべきだと思っています。
そのため、会社の上層部である方々が、メンバーの発信に「蓋をする」ことはものすごい損失であり、提案はどんどん受け入れるべきだと思っています。その前提でこのブログを書いていることはご認識いただければと思います。
4. あらゆる職種で共通する「ワクワク」について
前項では営業職を事例に説明いたしました。
営業職以外の職種でも同じように「ワクワク」を考えてみたのですが、職種で共通する「ワクワク」を抽出することができました。
◆職種で共通する「ワクワク」
- 存在する業務フローの随時改善
- 同部署のスローガンの策定/提案
- 同部署のバリュー/カルチャーの文言化/浸透
- 同部署の採用活動の見極めポイントの策定/惹きつけポイントの策定
- 同部署のコミュニケーションポリシーの策定/提案
- 同部署のMTG内容の随時刷新/MTGガイドライン策定/刷新
- クオリティupのための関連調査/施策立案/実行/提言
- 同部署の勉強会/情報交換会の設定/随時改善
- シャッフルランチを含むコミュニケーション施策の立案/随時改善
- 同部署の月次の締め会の設計/運用
- オンボーディング/研修/教育カリキュラムへのフィードバック/随時改善
👆 こちらは、前項で記載をした「ワクワク」する職務内容に記載をしておりました内容の、下段に記載をしている内容になります。
んん?
ここで一つ気づきがあったのですが、上記している職務内容は「組織づくり」の内容がメインではないかと。少し抽象度が高い表現にはなりますが、「組織づくり」は主には会社の上部層人事が中心になって実施することが多いです。ただ、僕も代表なので理解しているつもりなのですが、「組織」についてはどうしても後回しになってしまうことが多く、目の前の課題解決、実務に奮闘することが多いです。
またある程度の規模感がある企業様の人事は、あらゆる人事業務を「全社」の最適解の優先順位で決めて実行するため、各部署/チームにおける「組織づくり」系の業務は後回しになってしまうことが多いです。
そのため、メンバーが主体的に、積極的に取り組むことが重要になってくると感じています。
※誤解がないように申し上げると、ワクワクさせるための一つの策が「組織づくり」についての記載であり、その他でいうと「自身のキャリアアップにつながる職務内容の記載がある」「いわゆる上流工程の職務内容の記載がある」なども大事になると思っています。本ブログでは、後者2つではなく「組織づくり」について焦点を当てたいと思います。
5. [補足] ポテンシャライトHRパートナーの職務内容について
本ブログのアジェンダ[3]で事例を記載いたしましたが、もう1つ事例をご紹介しようと思い、お客さまの求人票をいくつか見ていました。
そこで気づいたのですが「ポテンシャライトの求人の職務内容を見ていただければ良いのか」と気づき、下記いたします。
◆変更前の職務内容
HRに関するさまざまな業務をご担当いただきます。
〜中略〜
具体的には下記の通りです。
- 人事/採用戦略
- 採用ブランディング
- 採用実務諸々
- 人事組織系支援諸々
これ以外にも様々な業務があります。顧客の課題を解決するためにサービス開発をして、そのサービスを職務内容に追加することも多く発生いたしますので、ご認識ください。
◆変更後の職務内容
HRに関するさまざまな業務をご担当いただきます。
〜中略〜
具体的には下記の通りです。
<採用活動>
いわゆる採用活動全般、また採用活動の上流である「人事戦略」から入ることもございます。
- 人事戦略立案
- 採用戦略立案
- 採用ブランディング設計
- 採用マーケティング設計
- 採用広報戦略策定
- 採用ピッチ資料の刷新
- Voice/Movieを用いた採用マーケティングの実施
- 採用イベント実施
- 各種採用ツールの作成
- Entrance Bookの刷新
- エントリーマネージメントブックの作成
- その他用途に応じて採用ツールの作成
- 採用実務
- 採用経路の検討
- 母集団形成
- 書類選考
- 最終面接後のディレクション
<人事組織活動>
「入社」を起点にして、さまざまな人事組織における支援をしております。
- エントリーマネージメントの実施
- 入社オンボーディングの策定/実施
- Mission/Visionの策定/浸透
- Value/Cultureの策定/浸透
- マネージメント育成
- 人事制度設計/運用
- Wellness分野の刷新
- 福利厚生/働き方の提案
- 各種ポリシー策定
- 人事ポリシー
- 組織ポリシー
- マネージメントポリシー
- コミュニケーションポリシー など
下記は手を挙げていただきご希望があった場合には携わることができる職務内容です。すべて携わらない方もいらっしゃいますし、ほぼ全て手を伸ばす方もいらっしゃいます。
<その他 ポテンシャライト組織についての職務>
- スローガンの推進/リーディング
- カルチャー浸透
- 採用活動における見極めポイント/ひきつけポイントの追求/提案
- コミュニケーションポリシーの刷新/追求
- ミーティング内容の随時刷新/ミーティングガイドライン刷新
- クオリティupのための施策立案/実行/提言
- 勉強会/情報交換会の設定/随時改善
- シャッフルランチを含むコミュニケーション施策の立案/随時改善
- 月次の締め会の随時改善
- オンボーディング/研修/教育カリキュラムへのフィードバック/随時改善
上記を比較していただき、いかがでしょうか?
雰囲気が全く異なることをご理解いただけるかと思います。
6. [補足] ポテンシャライト部署内の「組織づくり」について
先日こちらのブログを書きました。このブログの「1. 組織OKRの導入」という部分に詳しく記載をしたのですが、
ポテンシャライトの創業事業であるHRインキュベート(HR代行)事業部は、「組織づくり」を区分けして、メンバーが挙手制で担当してもらっています。
1-1. First Experience(セールス)
1-2. Branding(マーケ/ブランディング)
1-3. Impressive quality(クオリティ)
1-4. make trend(ゼロイチ/ブログ)
1-5. task harmony(生産性向上)
1-6. Human Experience(HR)
1-7. Meeting improvement(ミーティング向上)
1-8. SP Communication(サポートメンバー向上)
上記を「組織OKR」と呼んでおり、メンバーに「組織づくり」をしてもらっています。
本項は [補足] と記載しましたが、
本ブログは職務内容の「ワクワクさ」について記載をしている内容であり、「ワクワクさ」を追求したところ「組織づくり」という一つの解が見つかったため、ポテンシャライトの事例を記載しておりました。
ただ、あくまでお伝えしたいのは、
- 一般的な職務内容が並んでいるだけではワクワクしないこと
- ワクワクさせるための一つの策として「組織づくり」があること
こちらをご認識いただければ幸いです。
最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。
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