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信頼されるリーダーになるための10のポイント

「山根さん、メンバーから信頼されるリーダーになるために必要な要素って何なんですかね?」

こんな質問を先日受けました。そして、こんなことも言っていました。

「山根さんがメンバーに●●を伝えたときと、私(質問者)がメンバーに●●を伝えたときとでは、伝わり方やメンバーのアクションスピード、メンバーの本気度/熱量などが異なると思っていて。これは山根さんがポテンシャライトの代表であることを差し引いたとしても、私はメンバーを動かせている感触がないんです」

なるほどなるほど。自分を棚に上げて説明をすると、確かに山根自身もメンバーに何かアウトプットをするときに、相手を「動かせている感」はあります。思い通りに動いてくれないメンバーがいることもありますが、相手をモチベートしながら組織を巻き込むことは得意なほうかもしれません。

こちらのブログの「4. (雑談) 山根の過去の経験」に記載しましたが、僕は組織を「引っ張る」側の経験が長いほうだと思います。一方で、社会に出てからマネージャー/リーダーが初体験の方は、どのようにメンバーを引っ張る/巻き込めば良いかわからないのは当然のことだと思います。

本ブログでは、信頼される(前述した組織を牽引する)リーダーになるためには何が必要なのか、個人的な意見を書いてみたいと思います。


1. 約束を守る

これは大前提かと思います。
約束というと粒度が曖昧になってしまうかもしれませんが、言い換えると「言動一致」をしていること。リーダーはメンバーに対して「発信」をすることが多くなるかと思います。その発信した内容と自分の行動にアンマッチが続いていると、必然的に信頼感は無くなり続けます。これはリーダーとメンバーの関係性というより、メンバー同士やプライベートにおいても同じですよね。いくら能力が高かったとしても、これが無いようだと信頼をしてもらうことは到底できません。

2. 人の話をきちんと聞く

これも当たり前のことですが重要です。
メンバーの話をきちんと聞くこと、1on1ミーティングの時間を作る、日々の質問/相談にはきちんと対応する。もちろんリーダー以上の方のほうが多忙だとは思いますが、時間を作る。真摯にメンバーの話を聞く姿勢があるだけでもメンバーはリーダーを信頼してくれているかと思います。メンバーの悩みに対して、クイックレスポンスで本質的な回答をすることは大事ではありますが、メンバーが自分の疑問をアウトプット(相談)するだけでも安心感につながることはあるかと思います。そのため、当たり前なことですがきちんと話を聞くことは前提かなと思います。

3. 実績/成果を出していること

これは僕個人的な考えです。
僕は新卒入社をした企業で、実績/成果を出していないのに声が大きい方は信頼ができなかったです。なぜこの人に言われなきゃならないのか?自分より経験を積んでいるのはわかるけれども、実績/成果を出している姿を見たことがないし、なぜ人を叱咤しているのだろう。叱咤されている側からしても、納得感は無いだろうな、と思っていました。
それもあって、僕はプレイングマネージャーに拘っています。前提としてリーダーが「プレーヤー」としての実務能力が低ければ信頼をしてもらえる「カード」が一つ減ります。また「圧倒的な実績/成果」を出しているだけで、信頼をしてもらえることもあります。もちろん圧倒的な実績/成果を出していても、前述した「1」と「2」ができていなければ信頼を得ることは難しいかと思いますが。

4. 正面からメンバーにぶつかる

僕の意見ですが、メンバーに優しくする/心理的安全性を保つ=メンバーへの愛とは思っていません。
会社の価値観次第ですが、僕はメンバーを受け持つ(マネージする)場合は、「あなたの人生を請け負います」と伝えています。自分の会社/自分のチームを選択してくれた、であれば僕はそのメンバーの人生を請け負って、成長させる義務があると思っています。「成長」をミッションと捉えると、そのメンバーの価値観/マインドを大きく変えなければならないこともあります。能力なんていずれ上がります。ただ、価値観/マインドが社会人として曲がってしまっているままだと、理想的な成長ができない場合があります。それはメンバーにとっても本望ではないはずです。そのため、メンバーが間違っている場合は、間違っていることを「率直」に伝えるべきでしょうし、そしてその間違いが再発している状態が続いている場合は「厳しく」伝えるべきです。ここで言う「厳しく」は「相手へのリスペクト」を欠かさないことに気をつけています。
メンバーとの衝突を恐れて、当たり障りもない関係性になってしまうと、メンバーも距離を取ってきます。そうではなく、メンバーには真正面からぶつかるべきだと個人的には思います。ちなみに、僕の前職の後輩(部下)で今でも連絡をしてくるのは、当時正面からぶつかっていたメンバーばかりです。僕が相容れなかった(距離を詰めきれなかった/気を遣ってしまった)メンバーは、それっきりの関係性になってしまいました。

5. 自分(リーダー)に覚悟があること

仕事に対して、目標に対して、会社のミッションに対しての「覚悟感」は必要だと思います。
リーダーが最も仕事に対して熱量を持っているべきですし、最も目標達成へ拘ってもらいたいですし、会社のミッション達成に異常なほどに拘るべきです。その覚悟感は多くのメンバーに伝播します。伝播しないメンバーも存在しますが、一人ずつ伝播していきますので、覚悟を持ち続けて熱量を持って仕事をし続けることが重要です。そうすれば、序々にメンバーが自分と同じような覚悟を持って仕事をしてくれるようになります。
これは僕の価値観ですが、リーダーがスマートに仕事をする必要は無いと思います。大いにチャレンジすべきでしょうし、失敗もすべきだと思います。泥臭くて良いと思うんです。ただ、仕事/目標/会社のミッションに対して覚悟感を持って、失敗しても挽回して、何度でも立ち上がる姿勢がメンバーには伝わります。ファーストペンギンのような困難に立ち向かう姿勢も必要かなと思います。

6. メンバーが手に負えない仕事を率先して取り組む

わかりやすい事例としてはクレーム対応です。
クレームはなぜ生まれるかというと、メンバーがスキル不足だったからです。クレームの大小に関わらず、メンバーに対して「あなたが起こしたクレームはあなたが何とかしなさい」は、解決できない場合が多いです。そのため、すぐにリーダーがキャッチし、解決する必要があります。
メンバーに信頼してもらうためにクレームをスピーディーに対処するわけでは無いです。ただ、クレームが起きてしまったのはリーダーの責任であると僕は思っています。なぜならば、そのメンバーを現場に出せる、と判断したのはリーダーだからです。クレームは重いです。精神的負担も大きいですし、その対応期間はメンバーはほぼ正常に稼働しません。
クレームの話を中心に記載してしまいましたが、メンバーが「手に負えない」というのはシンプルに「難易度」の話でもあります。難易度が高い仕事について、メンバーはチャレンジをする姿勢を持ちながらも足が竦むことも多いです。その際に、リーダーが対応することでチームの状態も良くなりますし、平常時の時間を少しでも長くすることができるのです。

7. 自分の想いを伝え続ける

自分の理想とするチーム、部署、会社を発信し続ける必要があると思っています。
必要以上に全メンバーと距離を詰めなくても良いと思っています。言い換えると、全メンバーのプライベートを知ったり、パーソナルな部分に入り込みすぎる必要性はマストではないと思っています(もちろん距離感を詰めることを望むメンバーもいるため、必ずしもその限りではありません)。
話を戻すと、メンバーのことをよく知ろう、という前に自分の想いをメンバーに伝え続けることも重要であると思っています。当社ポテンシャライトを例に説明をすると、僕自身は会社のミッション/ビジョンについての発信を週に1回はするように心がけています。なぜならば、メンバーを巻き込みながら達成をしていきたいと強く思っているからです。リーダーは、各メンバー/チームの目標を達成させることに責任を持つことが多いです。ただ、その目標が淡白であり、無機質なものだとメンバーの心は離れていくでしょうし、その無機質な目標や日々の業務に対して「命」を吹き込むのがリーダーの仕事であって、それを実行し続けていればメンバーはモチベートされることが多いかと思っています。且つ、リーダーの情理的な想いが伝わり、そのチームの雰囲気にのめり込んでくれることも増えてくると思っています。

8. リーダーが成長し続けている

メンバーは自分が成長することを信じて仕事をしています。「成長すれば早く〇〇さん(リーダー)に追いつく」と思っています。メンバーは「自分の成長」には敏感ですが、「リーダー」の成長には鈍感です。つまり、メンバーにとってリーダーは「今」スキルが高い事は認識していますが、自分が成長した分だけ、リーダーとの差が縮まると思い込んでいます。
もちろん、メンバーが成長してくれることは望ましいことではありますが、リーダー自身も成長し続けなくてはなりません。「いつまでたっても、このリーダーには追いつかないなぁ」とポジティブにメンバーが感じてもらえれば、そのリーダーのことを永続的に目標として捉えるようになります。そうすることによって信頼もしてもらいやすいでしょうし、メンバーとリーダーの関係、リーダーと部長の関係、部長と役員の関係、役員と取締役の関係等と両者においてステップアップできたら最高の関係ですよね。

9. チーム/会社が成長し続けている

リーダーは自分の担当範囲であるチーム/部署/会社を成長させるミッションがあります。メンバークラスが自分(個人)の目標を達成することが重要であると同時に、リーダーはそれ以上の大きな目標を担います。目標を達成することはもちろんのこと、その目標が継続的にステイな状態ではなく、右肩上がりであると状態は良いと言えます。
いくらリーダーとメンバーが信頼し合っていたとしても、そのチーム/会社が成長していないようであればワクワクさは失われてきます。一方で、チーム/会社が成長をしているのであれば、やり方自体は間違っていない証拠になり得ます。そのため、前述した8つの項目を網羅していると同時に、チーム/会社が成長をし続けていればモメンタムを創出することができ、リーダーへの信頼感も増すのではないかと思います。

10.「人」と「人」であることを本質的に認識する

「リーダー(マネージャー)」と「メンバー」の関係性である前に、「人」と「人」であることを本質的に認識しましょう。
どういうことかと言うと、ビジネスの世界におけるリーダー(マネージャー)とメンバーのコミュニケーションは、壁があると言いますが、双方において一歩引いた立ち位置でのコミュニケーションが多いのではないかと思います。もちろん、双方においてプライベートでは無いでしょうし、友人でもない。距離感が近づきすぎても微妙ですし遠すぎてもならない、という絶妙な関係性である事はもちろん理解はしているのですが、細かい話は度外視して、人と人のコミュニケーションなんです。

朝 顔を合わせたら「おはよう」
謝りたい時は 「ごめんなさい」
怒ったときは 「こらっ」
嬉しいときは 「やったね」

これが人と人とのコミュニケーションの基本です。双方において難しく考えすぎるのもよくないですし、当たり前のコミュニケーションを、当たり前に取っていただくことが信頼関係の一番の近道かもしれません。
これが成り立たなくなると双方における関係性は崩れ、チーム/会社の枠組みにおいても同じことが言えるかと思います。少し話はズレますが、ここ最近オンラインミーティングが多いかと思います。複数名参加するオンラインミーティングで、仮に自分がメイン担当ではなかったとしても、一言「よろしくお願いいたします」と言うだけでも相手への誠意が伝わりますし、何より気持ちが良いですよね。そのため「リーダーとしてメンバーに信頼してもらうために」という難しいことを考える前に、当たり前のことを当たり前にこなす事が大前提として重要なのかなと思いました。


いかがでしたでしょうか。

中の項目を挙げてみましたが、改めてこれらの項目を見返してみると、割と当たり前な項目が並んだのかなという印象です。そのため、魔法の杖は無いかなという印象で、相手をリスペクトしながら自分の信念を持ってコミュニケーションをとり続けるほかないのかなと感じました。

僕もまだ若輩者ですし、これから会社が拡大するにあたり様々な困難に直面するかと思います。上記の項目を大事にしながら、誠意を持ってメンバーと接していきたいと思っております。

では、本日はこのへんで。

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