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エンジニア採用広報に内包される「テックブログ」を38のカテゴリに分類してみる
「エンジニア採用広報に内包されるテックブログの題材について相談したいのですが」
この類のご相談を社内外でいただくことが非常に多いです。ただ、テックに寄ったブログについては、エンジニア経験がある方でなければ内容を理解しにくかったりするので、当社ポテンシャライトだと隅々まで理解することが正直難しかったりします。
とは言いつつ、これまで5年間、200社様ほどのエンジニア採用に携わってきた知見もあるため、ある程度のエンジニアリングの用語を含めた知見も会社として蓄積されてきています。
そして、この度テックブログの調査をポテンシャライトなりに実施してみました。個人的にはものすごく有益な内容にまとまったと思っており、今回アウトプットできればと思います。
0. (前提) 採用広報の分類について
本ブログのメインテーマである「テックブログ」は、採用広報に内包されます。そのため、先に採用広報の分類の説明をしたほうが全体感を把握しやすいかと思いますので、ご説明いたします。
まず、ポテンシャライトでは採用広報を、
- ビジネスサイド向け
- エンジニア向け
に分けて実施するようにしています。ただ厳密に言うと、
- 非エンジニア向け
- エンジニア向け
という表現のほうが正確かもしれません。
つまり、「エンジニア」か「それ以外の職種」かで採用広報の手法を分けており、本ブログはエンジニア向けの話に寄せたいと思います。
では、エンジニア向けの採用広報について説明いたします。
エンジニア向けの採用広報は2つに分かれます。
- エンジニア向けの一般的な採用方法
- テックブログ
前者は、ビジネスサイドの採用広報と大きな違いはありません。例えば、自社に所属しているエンジニアが、「どのようなキャリアで」「どのような入社動機で御社を選んだのか」「どのような職務内容なのか」などです。これはいわゆる「入社エントリー」の類で、皆さまもイメージが湧きやすい類ではないでしょうか?
ただ、なぜエンジニア向けの採用広報が上記の2通りになるのか?その答えはエンジニアが「専門職」だからです。前述した通り、エンジニアでも非エンジニアでも「入社エントリー」は存在します。ただ、専門職であるが故に「テック」に寄せた内容は、かなり専門的な内容になるわけです。
「入社エントリー」は非エンジニアの方がインタビュアーだとしても何とか形にすることができますが、テックブログについては、非エンジニアの方が書くことはほぼ不可能と言えるでしょう。そのため、現任のエンジニアの方に「執筆」をお願いするほかありません。
2つ目のテックブログについてですが、はてなブログやQiitaなどの類のブログです。例えば、「こんな技術がトレンドになっている」「こんな背景でチームをこういった構成にしている」などが該当します。
👆 こちらは採用広報を掲載するプラットフォーム(メディア)を取りまとめたものです。
繰り返しになりますが、本ブログはテックブログについての説明をするブログです。
1. テックブログの調査
テックブログを取りまとめるために調査したことを記載したいと思います。
前提として、僕はエンジニア採用には携わっておりますがエンジニアさんと同程度の細かい技術スキルについて問われると回答することができない部分も多いです。
そんな中、Facebookで「Qiita」のページを最近フォローしていたのですが、そのQiitaから流れてくる「おすすめブログ」の内容がすごく良いものでした。直近で流れてきていたブログを貼り付けると、
などです。
Qiitaブログを定期的に拝読してから、早2ヶ月程度経過したのですが、読みやすいものが多く僕にとって新しい知見を身に付けることができます。また、現役のエンジニアの方にとっても「ブログの書き方」と言う観点において勉強になるかと思います。
話を戻して、テックブログの調査をするにあたり「Qiita」がおすすめブログとして取りまとめているブログを一気に調査してみることが適切なのではないかと感じました。
そして、大体50程度のブログをピックアップし、内容をざっと読んでみました。一つ一つ内容を読んでいると、ブログによって題材が異なり、カテゴライズをすることができました。下記をご覧ください。
上記は煩雑に分類をしているだけではありますが、なんとなくテックブログのカテゴリーはこのタイミングで見えてきたりしていました。
2. DX criteriaの反映
Qiitaのブログをカテゴライズした後に、
それまでポテンシャライトがテックブログの支援ディレクションをするときに用いていた「DX criteria」をうまく反映させることができないか、と考えました。
DX criteriaとは:
日本CTO協会が監修・編纂している企業のデジタル化とソフトウェア活用のためのガイドライン。
つまり、日本企業がDX化するにあたり、「これは抑えておいてくれ」という項目がカテゴライズされ、羅列されています。自社のエンジニアリングチームがこの項目に多く該当するのであれば、そのチームはDX化が推進しやすいことは理解しています。また、ポテンシャライトなりの解釈として、この項目に多く該当する場合は「魅力的な整っているチームである」と解釈することができると感じました。そんな背景もあり、この項目をテックブログにうまく反映させることができないか、と半年ほど前に思って活用していました。
話を戻して、DX criteriaの各項目に対して、当てはまるブログをピックアップしようと考えました。
3. DX criteriaの項目に当てはまるブログの抜粋
DX criteriaの項目は大項目で5つ、中項目で38 あります。今回は中項目である38の数だけブログを抽出してみようと考えました。
正直、骨の折れる作業で、ブログを探すのも大変でしたし、その項目に対して適切なブログなのかという判断をすることも難しかったです。ただあくまで事例として抽出してみたいと思っておりましたので一旦やり切りました。その一部を下記いたします。
こちらは記載した通りではありますが、うまく各項目に対して整理できたかなと思っています。
この時点で、「Qiita」ブログも数多く分類して誕生したカテゴライズと、DX criteriaの各小項目に当てはまるブログのカテゴライズが整理できた状態になっています。
4. QiitaブログとDX criteriaの各項目の分類を統合
ここまで読んでいただくと次の流れがご理解いただけるかと思いますが、この2つを統合してみることにしました。
Qiitaブログのカテゴライズは僕が感覚的に整理しておりましたので、項目の土台はDX criteriaを用いてみました。つまり、Qiitaブログでカテゴライズした内容と、しかしDX criteriaの項目に当てはめる作業をしてみたのですが、この作業がスムーズに進みました。下記に一部を記載いたします。
DX criteriaの目的や内容は前述した通りではありますが、あくまで企業がDXを推進するために必要な項目を整理したものになります。そのため、もちろんのことテックブログの項目を整理するために存在しているわけではありません。つまり、QiitaブログのカテゴライズをDX criteriaのカテゴライズに反映する際に、当てはまらないものも一部発生しており、それは追加の項目として記載しました。
それと、ブログの題材自体は91程度事例が羅列される、(自分で言うのもアレですが)良い内容として整理することができました。
5. この取りまとめ内容をどう採用広報(テックブログ)に反映させていくのか
うまく整理できたつもりではありますが、ではいざテックブログを書こうとなったときに何から手をつけていいか分かりません。
そのため、僕がこれまで採用広報(テックブログ)の支援をさせていただいた際に、エンジニアの方が割と執筆しやすい内容を「重要度」として記載してみました。下記をご覧ください。
1番右の列に「重要度」を5段階で記載しておりますが、5についてはおそらく必須で書いた方が良い内容、4については書いた方が良い内容、3についてはなければ書いた方が良い内容として羅列しています。
もちろんそのエンジニア組織において、書きやすい内容があるかと思いますので、こちらで数字が大きい項目を率先して書く必要は無いですし、それは皆様にお任せいたします。
ただ、これまでは「テックブログを書くといっても何から手をつけてよいかわからない」と言う状態と比較するとかなり解像度が上がった状態になっているかと思いますし、この表に従って書いてみるのがお勧めです。
番外編
当社のポテンシャライトは、これまで210社様ほどのエンジニア採用支援をして参りましたが、
「プロダクト開発が忙しくて、テックブログを書く時間がありません」
という言葉を、控えめに言って100回以上はいただきました。
「まあそうですよね〜」
と毎回反応はしているのですが、本音を申し上げると「忙しくない人」っていないですよね。職種問わず活躍されていらっしゃる方は、もれなく忙しいかと思います。ただ、優秀な方であればあるほど、ご自身で時間を「つくる」ことが上手です。そして、自己研鑽をしていらっしゃいます。
ポテンシャライトは会社として毎月10本のブログをリリースしています。多くのメンバーが毎月分のブログを時間を割いて書いています。ちなみに僕個人的な話ですが、スマートフォンの音声認識機能を使って、家から会社に向かう途中に歩きながらブログを書いていたりします。
僕はエンジニアでは無いですし、テックブログは書くのに時間がかかることは理解していますが、「時間は作るもの」かなと。あらゆる工夫をすれば、アウトプットをすることができますし、集中して取り組めば業務と並行してできるかと思います。
当社ポテンシャライトのメンバーの中でも、
「ブログを書くメンバー」「ブログを書かないメンバー」
の両者が存在しています。
当社では、ブログを書くことは挙手制にしているため強制にはしておりませんが、やはり気持ちの持ちようかなと個人的には思っています。
ということで本ブログは締めたいと思います。
最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。
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