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カルチャーマッチした人材採用のための6つの質問
「業務スキルは高いのだけど、うちのカルチャーにはあまりマッチしていないんだよな…」
と思われたことはないでしょうか?「この人は優秀だ!」「インフルエンサーだしとりあえず採用しよう!」と思い勢い余って採用したは良いものの、既存社員と衝突してしまったり、思ったように実績をあげることができなかった方もいらっしゃるかもしれませんね。
この問題は「カルチャーミスマッチ」です。
1. カルチャーとは?
「カルチャー = 社内文化」だとご理解ください。
みなさんおそらく「うち(当社)の社風って●●だよね」と口にされたことがあるかと思うのですが、それがカルチャーです。文化を言語化したもの、と表現すればわかりやすいでしょうか。
1-1. バリューとカルチャーの違いとは?
会社が策定する「バリュー」と「カルチャー」は何が違うのか。わかりやすく整理すると下記の通りです。
「バリュー = 行動指針」と表すことができますが、これは、会社が目指している「あるべき姿」と表現するとわかりやすいかと思います。例えばバリューが5つあったときに、その5つ全てを完璧に体現できているメンバーはほぼいないでしょう。むしろその5つ全てを完璧に体現できているメンバーがいたら、おそらく取締役くらいまで昇格しているはずです。
一方でカルチャーは、これまで会社が歩んできた軌跡によって構築された「現在の姿」だと思ってください。もちろん、現在構築されているカルチャーに辿り着くまで、たくさんの苦労と努力があったかと思います。そして、その社内カルチャーにマッチした人材を採用することこそ、採用活動において重要で在ることはご理解いただけるかと思います。
2. 前提として
2-1. 面接の枠組みを整理してみる。
既にご存知の方が多いと思いますが、面接は
・惹きつけ
・見極め
の2つで構成されています。
惹きつけ:
いわゆる 選考 のこと
見極め:
いわゆる 口説き のこと
と定義しています。その中で、今回のトピックは"見極め"についてとなります。
2-2. 見極めを構成する3つの要素
ポテンシャライトでは見極めを3つに分類しています。その3つの分類とは、
・カルチャーマッチ(価値観)
・人間力
・業務スキル
です。
この3つのうち、1つ目のカルチャーマッチ(価値観)をさらに細かく分解すると以下の6つのタイプ別に分かれます。この6つのタイプを判断することで、自社とのカルチャーマッチを判定していきます。
外向-内省
感性-論理
規律-適応
自我-共感
着実-挑戦
達成-貢献
3. カルチャーフィットする質問とは?
カルチャーはそれぞれ独自のものがあると思いますが、候補者の発言から、自社にマッチしているか否かの判断が可能です。用意していない状態での質問ではどうしても表面的なものとなってしまい、後から「もっと聞き方をこうしておけばよかったぁ」なんてこと、珍しくないのではないでしょうか。
具体的な質問内容に触れたいと思います。
3-1. 「外向-内省」
・今の仕事は人と話す仕事ですか、それとも考える仕事ですか?
そしてどちらが好きですか?その理由も教えてください。
・これまでの交友関係はどのようなタイプでしたか?
例えば深く狭く、それとも広く浅くなのか、など。
できればプライベートとビジネス上の両者において教えてください。
・交友関係は広いほうですか?それとも自分の性格、コミュニ
ケーションレベルなどを考慮して相手を選ぶほうでしょうか?
・寡黙/おしゃべり、はどちら寄りでしょうか?その理由も教えて
ください。
3-2. 「感性-論理」
・どのようなメッセージが動機になってあなたは動きますか?
例えば論理的なメッセージなのか、感情的なメッセージなのか、など。
・仕事において、あなたはよく考え込んでいるタイプですか?
それとも動き回っているタイプですか?
・何かを判断するときに、どのような道筋を立てて判断しますか?
そして判断スピードは早いタイプですか?それはなぜですか?
・何か物事に取り組む際は、慣れ親しんだことをすることが好きですか?
それともこれまで見たことがないことにワクワクするタイプですか?
・問題があった場合、あなたはその問題を「発見」するほうが好き
ですか?それとも「解決」するほうが好きですか?
3-3. 「規律-適応」
・チームで働く場合、メンバーの生産性を上げるために工夫している
ことはありますか?具体的に教えてください。
・何か同じ業務を大人数でしていた場合、新しい手法を提案したことは
ありますか?その背景もあわせて教えてください。
・これまで所属していた集団、コミュニティの特徴を教えてください。
どのようなコミュニティにすぐに馴染めましたか?
・上司から依頼されるときは、予期せぬ依頼と、事前にしっかりと説明
受けての依頼どちらが多いですか?そしてどちらの方が力を発揮できま
すか?
3-4. 「自我-共感」
・これまでチームで仕事をする際、「周りに心配をかけたくない」と思うタイプでしたか?それとも「周りを動かしていきたい」と思うタイプでしたか?
・これまでの経験で「言い過ぎてしまったな」と感じることが多いですか?逆に「何も言えなかったな」と感じることの方が多いですか?
・チームで仕事をする際、あなたはどのような役割でしたか?
・みんなで意見を出しながら進めたいと思うことが多いですか?自分の考えで進めたいと思うことが多かったですか?
3-5. 「着実-挑戦」
・今後、ジョインしていただく中で当社の働き方は多少ハードですが、
「これだけは譲れないもの。」といったものはありますでしょうか?
・人生においてリスクをとるタイプですか?
そして、それはビジネスにおいて、私生活においての違いはありま
すか?その理由も教えてください。
・新しい行動を起こす際、着実にいきますか?それとも果敢に挑戦
しますか?自分自身を許せないことなどありますか?
・キャリアの決断において2つの道があったとして、あなたの判断基準を
3つ教えてください。
3-6. 「達成-貢献」
・本音ベースで聞きたいのですが、個人の目標達成とチームの目標
達成のどちらがワクワクしますか?
・自分がマネージャーの場合、チームの目標達成を重視しますか?
部下の成長を重視しますか?
・同僚との関係値についてですが、競走していくタイプですか?
協力していくタイプですか?
・キャリアの選択をする際に重要視するポイントを3つ教えてください。
これは本音で構いません。
最後に
質問の回答から自社カルチャーにマッチした人材を見極める。
いかがでしたでしょうか。
カルチャーマッチした人材の見極めは、採用面接の際にとても大事なことだと思います。実際に私たちの組織でも、組織拡大に合わせてカルチャーマッチの重要性が増してきています。
一見合理的だと考えられるスキルベースでの採用、これは正解であって正解ではないと思います。カルチャーマッチに裏付けされた上で、スキルマッチがあることが大切であると考えています。早期退職による採用コストは、メンバークラスであればその方の半年~1年程度に及ぶと言われています。早期退職されることは誰も喜ぶ状況ではありません。入り口の段階でしっかり見極めることが大切です。
人材採用の難易度が上がってきている昨今だからこそ、自社のカルチャーにマッチした人材採用の重要性があがってきています。是非、質問事例を参考に本質的な採用活動の設計に繋げていただければ幸いです。
ポテンシャライトでは「カルチャーマッチした人材採用」についてのご支援をしております。ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡をいただければ幸いです。採用状況を鑑み、無料でカウンセリング商談も実施しておりますので、よろしくお願い致します。
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