見出し画像

ピルの副作用をご存知ですか?⑧(副作用の弊害編❷)

前回の記事で、ピルの副作用の弊害がわかりました。
一度でも肺血栓塞栓症になると、妊娠時にヘパリン自己注射が出産直前まで必要となります。

そもそも、何故妊娠及び出産時に血栓が出来やすくなるかと言うと⇩

⑴出産時には500cc程度の出血が見込まれるため、出血のリスクから母体を守るために、妊娠後期になると血液の凝固機能が高まる

⑵お腹が大きくなると腹腔内の静脈が圧迫され血流が悪くなる

⑶妊娠するとエストロゲンの分泌量が増える。エストロゲンには、血液が固まりやすくする凝固作用がある。(これはピルを飲んだ時と同じ状態になると言えます)

⑷妊娠すると母体の血液量は非妊娠時のおよそ1.4倍となり、それにともない血小板や白血球の量も増え、血液が固まりやすくなる

以上の理由からです。
ヘパリンは胎盤を通過しないため、胎児への害はありません
不育症の治療にも使われることがあるそうです。

妊婦は、血栓予防のためヘパリンを自己注射しなければならない。
覚悟を決めるのが遅かったのかもしれません。

産婦人科で紹介状を書いてもらうことが決まってから、数日後。
まさかの、また肺血栓塞栓症の発症時と同じような胸の痛みが出始めてしまったのです。
これはまたあの時の痛みなのか?それとも違う痛みなのか?区別が付きませんでした。
彼氏と病院に行くべきかどうするか、悩みに悩んで、とりあえず前入院した病院に電話することに。

入院した病院からは、その時住んでいたところから離れてしまっているので、近くの病院を受診してくださいと言われました。(今考えると当たり前ですね)
その後産婦人科にも電話をし、判断を仰ぎました。

結局、救急車を呼ぶことになりました。(実は人生3回目です)
妊娠中であること、肺血栓塞栓症の既往歴があることを説明しました。
受け入れ先の病院を探すことになった時に、事情を話し、近くの総合病院ではなく、今かかってる産婦人科から紹介状を書いてもらえることになった無痛分娩の取り扱いがある方の病院に確認を取ってもらいました。
救急なので病院を自己都合で選べる立場ではなかったのですが、幸いにも受け入れていただけることになりました。
後にわかったことですが、事情を知った産婦人科の先生が、先に紹介状をFAXで送って対応してくださったとのことでした。

病院に着いて早々、色んな管に繋がれ、検査を受けることになりました。
しかし、妊娠中のため、造影CT検査は出来ないと言われました。

CT検査や血管造影検査で現在一般的に使われている非イオン性ヨード造影剤では、妊娠中の投与についての母体や胎児に関する有害事象はこれまでに報告されていません。長期的な安全性は不明であり、また検査ではX線照射もともなうため、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ慎重に使用します。

聖路加国際病院

またかかったのが土曜日だったせいか、全ての検査が出来ないとのことでした。

そして、循環器内科の先生が来て、「造影CT検査が出来ないから血液検査をするけど、ここからしか採れないからごめんね」と言われ、(え!?)と身構える前に、手首をガッと固定され、右手首に針を刺されました
あまりにも痛過ぎて、驚いて体に力が入り、若干抵抗してしまったのですが、「ごめん!我慢して!」と言われ、そのまま成す術も無く採血されました。
検査のためなので仕方無いのですが、本当にこれ痛かったです…

その後は、産婦人科の女の先生が来て、内診し、妊娠状態を診てくれました。
「5〜6週目くらいかしらね」と聞かれたので、そうですと答えました。

その後、産婦人科の先生1人と循環器内科の先生2人が来て、造影CT検査が出来ないため、足の静脈に血栓があるかどうかエコーを当てることにしました。
その時明言はされなかったのですが、医者同士の会話で「深いところにあるように見える」「これ静脈か?」というようなことが聞き取れました。

私は病院に着いてからほとんど意識が無く時間感覚がわからなかったのですが、彼氏に再会出来たのは病院に着いてから3時間後のことだったようです。
結局また入院することになってしまい、コロナの検査をしました。
コロナ禍だったので、本当は彼氏は付き添いNGだったのですが、深夜遅かったこともあってか病室まで付き添いが許されました。

もう夜遅かったので、産科棟の急患用の離れみたいな部屋に運ばれて、彼氏と少し話し、看護師さんの視線が痛かったので(コロナ禍だから早く帰れよ〜みたいな目線に感じました笑)、後ろ髪引かれる思いで彼氏を見送りました。
この時、既に終電が無くなっていました。
確か、夜中の1時くらいだったと記憶しています。

この時、私は初めての妊娠で、誰にもちゃんと相談していなかったので、当時服用していた精神薬&眠剤系は独断で断薬していました。
やっぱり、一般常識の「妊婦=薬はNG」というのが刷り込まれていたのです。
なので、全然眠ることが出来ず、精神的にもかなり不安定だったと思います。

翌日になって、ナースステーション横の急患用の部屋に移動となりました。
治療は、前回の入院と同じく点滴主体で、今回は飲み薬は無しでした。
この時点では、胸が痛いだけだったのですが、土曜日の夜に運ばれて月曜日になるころには、下腹部が痛くなって来ていました。

夜もずっとお腹が痛くて眠れませんでした。
生理痛のずぅんと押し潰されるような重く鈍い痛み、わかりますか?
あれと同じような痛みです。
しかし、妊婦だったので痛み止めは服用出来ません
夜な夜な下腹部の強く不快な痛みと、不眠で眠れないしんどさと戦っていました。

月曜の朝時点で、薄っすらですが出血もありました。
そして、月曜日の午後に内診してもらった時に「流産かもしれない」と言われました。
胎嚢が確認出来ない」と。

その後も出血が続き、翌日火曜日に内診してもらった時には「(胎嚢は見えるものの)胎嚢の形がひしゃげている」と言われました。
この時一応胎嚢はあったみたいです。
この後も、痛みと出血が続きました。

そして、運命の水曜日。
トイレに行くと、血の塊が出ました
一瞬頭が真っ白になり、(え?え??)とパニックになりました。
これが、赤ちゃんでないことを判断してもらうために、血の塊をティッシュに包み、トイレ内でナースコールを押しました。

しばらくして看護師さんが来たので、「血の塊のようなものが出たんですが…」と恐る恐るティッシュを渡しました。
看護師さんは、そのティッシュの中身をクシャクシャッと擦るようにして確認し、「先生に確認してもらいますね」と言い残して行きました。

そして、その後すぐ先生による内診がありました。
実習生のような人達も数人いて、その場にかなりの人数がいたと記憶しています。

結果、「自然流産」が確定しました。
(この時の詳しい話はまた別の機会に…)

私が母親としての自覚や覚悟を持てなかったばかりに、お腹の子は私を見放してしまったのかもしれません。
まだこの母体は十分な準備が出来てないと。

もっと早くヘパリン治療を開始していれば、結果は違ったかもしれません。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集