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人生で一番まずいラーメンを食べた話
【注意】
この記事では人によっては不快に感じられる言葉が出ます。強めの言葉遣いが苦手という方は閲覧をお控えください
いや〜、失敗した。
もう二度と食べたくない。
これは、そんな「人生で一番まずいラーメン」を食べたときの話。
まずいラーメンといえば「彦龍」のラーメン。
テレビでも紹介され、芸人さんも「不味っ!」と言っており、覚えている方もいると思う。
今回お伝えするのは彦龍…
ではなく、僕の地元のラーメン屋で起きた話。
まさに、人生で一番まずいラーメンだった。
さっそく、回想していきたいと思う。
とあるラーメン屋の〇〇な話
◯月◯日
その日、僕は某ラーメン店でチャーシュー麺(麺硬めアブラマシ)と半ライスを注文した。
頭の中はラーメンのことで一杯になっていた。
ああ、早く食べたい。
(熱々のスープ、そして柔らかく煮込まれた薄切りのチャーシューを頬張り、すぐさま麺をすする。
ああ、ラーメンって最高だな!ラーメン最高!ラーメンしか勝たん!)
などと、妄想は膨れに膨れ、ラーメンのことしか考えられない状態になっていた。
…と、そのときだった。
バン!
テーブルを思いっきり叩く音がした。
「いや〜マジで最悪。ク◯だね。やってらんね〜よ!」
突然の悪口。
声の主は、30〜40代のヤンキー風の男性だった。
男性の話は続く。
「ま〜ったく、なにが甘デジだよ!ストレートで2万もやられたわ」
どうやらこの男性、パチンコで大負けしたらしい。
「あの店で勝ってるヤツ、多分一人もいねえんじゃね〜の?マジムカつく」
その後も、パチンコの話やらパチスロの話が続く。
ドン!と大きな音を立てながらテーブルに飲みかけのビールグラスを置く。
彼の顔はかなり赤く、だいぶ呑んでるように見える。
それにしても、独り言にしては声も大きいし、内容も具体的だ。
何より気になったのは、マスクも付けずに大声で話していること。
不快感は増す一方だ。
しかし、彼のしゃべりは止まらない。
僕(ああ、いい加減、静かにしてくれないかな)
…と思っていると、ラーメンがやってきた。
ラーメン丼を見るやいなや、僕の頭の中はすかさずラーメンにシフトチェンジ。
ヨシッ!
さあ、食べるぞ!
…と思った次の瞬間。
「オイ!お前、いい加減にしろよ!」
と、誰かの声がした。
声の主は店員だった。
僕は、
「なるほど、さすがに大声でペラペラしゃべる客は迷惑だよな。そりゃ叱られて当然だわ」
と、納得しながら麺を啜った。
…ところが次の瞬間。
全く想像していないことが起きたのだ。
店員
「なあ!あの店、遠隔だから行くなって言っただろうが〜」
ヤンキー風の男(※以下ヤ男)「まあな〜。たしかにあれはやってるな。うん」
店員
「だろう?」
なぜか誇らしげに語る店員。
驚いたことに、店員はヤンキーの知り合いだったのだ。
しかも、店員は注意するどころか、一緒になってパチンコ話を始めたではないか。
さらに店員とヤンキー風の会話は続く。
ヤ男
「オレ、パチンコ無理だわ。もうやめるわ」
店員
「お前、それ何回目だよ?どうせ明日も行くんだろ?」
ヤ男
「いや、もう行かねえ!パチンコ卒業!これからはパチスロだ」
店員
「結局行くじゃん!」
ヤ男
「ガァッハハハハ!」
店員
「ウワッハハハハ!」
…
…(ありえへん…)
僕は一体何をしにきたのだろうか?
ラーメンを食べたかった。
ただそれだけなのに、ひたすらうるさい客と、これまたうるさい店員の会話を間近で聞かされるとは…。
ちなみに、お客さんは僕を含めて2人しかいなかったので、丸聞こえなのは本人たちも気づいているハズ。
なのに、会話は留まるところを知らない。
むしろ、僕に聞かせようとして大声でしゃべってるんじゃないかってくらいだ。
これじゃせっかくのラーメンも、台無しだ。
気になって味がよくわからない。
全然うまく感じない。
全然箸が進まない。
なんというか、この店員が作ったラーメン(ヤンキー風としゃべりながら作ったラーメン)と思うと、とても食べる気がしないのだ。
結局、半分くらい残して店を後にした。
その後、小腹が空いたので家にあったカップヌードルのチリトマト味(BIG)を食べたがビックリするくらい美味かった。
まとめ
僕は日本一まずいラーメン屋さん(彦龍)にはまだ行ったことはない。
だけど、これだけは言える。
嫌悪感のある雰囲気の中で食べる料理は、たとえ三ツ星シェフが作るフランス料理のフルコースでも美味く感じないだろう。
提供する商品がどれだけ優れていても、売る人の人間性に問題があれば正しい評価はされない。
逆に、提供する商品がソコソコ、イマイチでも信用されている人、人間性が尊敬できる人のものなら良く見えてくるものだ。
サービスに悪い印象を持ってしまった場合、実際には因果関係のない部分も否定的に見られる可能性がある。
これを心理用語でホーン効果という。
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逆に、良いイメージを与えられれば、他の部分も良く見えてくるものだ(ハロー効果)。
実際、イメージの力は凄まじい。
今回お伝えした店員とヤンキー客の会話は、お店に対するイメージをガタ落ちにするには十分すぎた。
だから、本当は美味しい(かもしれない)ラーメンも、あの店員が作ったからという理由で味を認めたくなかったのかもしれない。
あの店員と、ヤンキー客がいなければ、じつは美味しいラーメンだったのかもしれないと思うと残念ではある。
訴えられてもイヤなので店名は公表できないが、もうなんというか、本当にイラッとするくらいまずいラーメンだった。
イメージって大事。