
【最強BMP⑲】マイナス思考は無意識の積み重ね、プラス思考は意識の積み重ね
マイナス思考の傾向とその理由
私たち人間は、危機管理のためにマイナス思考に傾きやすい。特に日本人は、その傾向が強いとされています。文化や生理学的要因も影響しており、避けられない側面もあります。
また、仕事での失敗や上司に怒られることでマイナス思考になることも多いですがそれは意識できるマイナス思考です。
実は私たちは、日常的に無意識に否定的な出来事を大量に脳に記憶しているのです。
私たちは1日に7万回思考する
人間は1日に約7万回も思考すると言われています。その多くは無意識に行われる内的対話(マインドトーク)です。この無意識の思考の中で、私たちは多くの否定的なことを思い浮かべ、感じています。
脳が記憶する否定的な思考の例
否定的な思考は日常生活の中で無意識に蓄積されます。以下は、脳が記憶する否定的な思考の具体例です。
否定的な言葉を発したとき:「ダメだ」「できそうにない」「無理だ」「イライラする」
否定的なことをふと思ったとき:「やっぱり無理かな」「つまらないな」「孤独だな」
否定的な動作をしたとき:「俯く」「ため息をつく」「肩を落とす」
否定的な表情をしたとき:「無表情」「疲れた顔」「唇を歪める」「眉をひそめる」
否定的なことを考えているとき:「この仕事、私には向いていないかもしれない」
否定的な感情のとき:「嫌だな」「悲しい」「ムカつく」「億劫だ」
例えば、駅のホームでエスカレーターが止まっていると、「うわ〜、階段か…嫌だな」と瞬時に否定的に捉えてしまいます。お手洗いが満室だった場合も、「え〜空いてない」と否定的に感じます。同僚や友人からのメールの返信が遅いと「無視されているのかな」となんとなく考えたり、理由もなくため息をついたり。雨が降っているだけで気分がどんよりすることなど、挙げればキリがないくらい、否定的な思考が積み重なっていきます。
否定的な動作や表情の改善
日常の些細な否定的な思考を減らすためには、意識してプラスの動作や表情をつくることが効果的です。例えば、姿勢が悪いと感じたら、背筋を伸ばして顔を上げ、歩くときは目線をまっすぐにする。表情が暗いと感じたら、口角を上げて笑顔を作る。このような小さな動作や表情の変化が、脳に「今は気分が良い」と判断させ、否定的な思考をプラスに変える手助けになります。
プラス思考の誤解と本質
「大丈夫、できる」といった前向きな言葉を口にすることは大切ですが、その声のトーンや表情がネガティブであれば、脳はそれをマイナスなものとして受け取ってしまいます。言葉だけではプラス思考にはなれません。また、失敗や嫌なことがあっても「これは自分にとって必要なこと(良いこと)なんだ」と言い聞かせるだけではプラス思考にはなれません。その場をやりすごせたかもしれませんが、根本的なことは解決しておらず、脳は失敗して傷ついた気持ちを知っていますから、そのまま記憶してしまいます。
また、陽気な性格が必ずしもプラス思考を意味するわけではありません。失敗を気にせずにただスルーできるのがプラス思考ではありません。自分を変える、そして人生を変えるプラス思考は、もっと深いレベルでの心の姿勢や考え方の転換が必要です。
プラスの積み重ねが人生を変える
否定的な思考は無意識の積み重ねであり、プラス思考は意識の積み重ねです。
否定的な思考や言葉をプラスに切り替えることを繰り返すことで、徐々にプラス思考が習慣化し、結果的に気持ちが明るくなりストレスも軽減できます。
肯定的な言葉も、最初はそう思っていなくても、100回言えば本当になり、切り替えるクセもついてきます。人生とは日常の積み重ねです。小さなプラスの言葉や態度を繰り返すことで、その積み重ねがやがて人生を変える大きな力となります。
システマチックなプラス思考の作り方
「思考」は作るための「法則」があります。基本的なプラス思考の作り方はシステマチックに行うことが可能です。まずは、自分の思考パターンを理解することから始めましょう。ネガティブな考えが浮かんできたときに、それをどうポジティブに転換するかを考えシステマチックに実行するのです。
さらに、プラス思考を支えるためには、環境づくりも重要です。自分を取り巻く環境がネガティブであれば、いくらプラス思考を実践しようとしても難しいものです。ポジティブな影響を与える人々と過ごす時間を増やし、心地よい環境で生活することもプラス思考になる近道です。プラス思考は気持ちに頼らず、「言葉、態度、表情」を使ってシステマチックに作り上げていくことが早くプラス思考を身につける秘訣です。
真のプラス思考とは
真のプラス思考とは、心のあり方そのものであり、環境や出来事に対して不満を持たず、前向きに対処する姿勢です。つまり、日常的に肯定的に考える思考のことです。また、失敗を課題としてきちんと改善する。
これを身につけると、現状が180度変わって見えるほどの変化が訪れ、日常生活の質も向上します。根本原理を理解し、正しく実践することで、プラス思考は簡単に身につけることができます。そして、困難な状況に直面したとき、プラス思考の真価が発揮されます。
まとめ
プラス思考は、日常の悩みの多くを解決する思考です。
単なるポジティブな言葉やイメージだけでは不十分であり、正しい法則に基づいた実践が必要です。声のトーンや表情を含む全体的なアプローチが重要であり、システマチックな方法でプラス思考を身につけることで、現実の見え方が大きく変わり、生活の質が向上します。自分の心のあり方を根本から変えることで、前向きな対処ができるようになり、日常の悩みも自然と解決へと導かれます。プラス思考の力を信じて、あなたの生活をより良いものに変えていきましょう。