マルス〜ゼロの革命 感想
テレビ朝日系で放送されていたドラマ「マルス〜ゼロの革命」を見ていました。
大好きな戸塚純貴さんが出ていたので!
戸塚さんが演じたのは、
悪役・國見社長の側近である大城であり主人公零の仲間だったウドくん。
いや〜いい演技だった!
後出しになるけど私、途中から気付いてたで〜(笑)
最後の2話ぐらいは、ウドちゃんが殺されないか冷や冷やしてて、
まじで助かってよかった!
さて、このドラマですが、
青春の脆さと危うさ、それから予定調和の気持ち悪さ、大人としての焦燥感などなど、いろいろな感情を経験したドラマでした。
ちょいちょいあった青春感動シーンには全然感動できなくて、
ちょっと大人になってしまったのかもしれません。
青春の危うさ
「君がつらいのは君のせいじゃない、社会のせいだ」
こんな甘い言葉に心惹かれ、集団で「世界をぶっ壊す」「革命」を起こそうとする高校生の集まりに、怖さを感じていました。
いつかの学生運動を彷彿とさせる。
一会社に因縁をつけ、忍び込み、ハッキングして、、、
その過程で仲間が死んでも、それでも、やめない。
この様相が、怖かったです。
かれんの裏切りによってあの子は死んだと言っても過言ではないのに、
仲間の死を何処か美化して、進んでいく様子。
最終回でコンイチが涙ながらに語った内容も、
呑気で臭くて、でも切羽詰ってるような危うさを感じました。
予定調和の気持ち悪さ
全てが國見社長の思い通りで、手の上で転がされているような感覚がありました。
零は頭もきれて喧嘩も強いので、ウラをかいてうまくいくように思えても、
やはり國見の思い描いた未来に近づいていく。
最終回、零が勝って救世主になったかと思ったら、
それすら國見の予定通りだった。
そのことに腹が立ったし、シナリオ通りは気持ち悪いと思ったけれど、
ちょっと思ったのは、
子どものうちは、若いうちは、こうやって大人たちに花を持たせてもらって経験を積んでいけるということでした。
また、自分の力で成し遂げたと思っていることも、
実は大人にお膳立てしてもらってできているんだ、ということです。
大人としての焦燥感
「大人はわかってくれない」「こんな大人になりたくない」
というにはもう私は大人になりすぎていて、
このドラマの中でも、かなり「大人」側の意見に納得してしまうことが多かったです。
國見社長の言い分も、やり方こそ賛成できませんが、
考え方は共感する部分が多かった。
先生たちのセリフの中にも、かなり共感する部分がありました。
でも、今の社会の理不尽とか不公平、フェイク、権力、その他もろもろに不満を溜めているのも事実で。
もう大人になった私は、大人として持てる力や経験を使って社会を変えていかなければいけない。
「大人はわかってくれない」と言われる側にならなきゃ、
いや、まだわかってあげられるからこそ、
「こんな世界なら大人になってもいいかな」って思える未来を作っていかなきゃ。
そういうことを考えて、ちょっと焦ったりもしました。
まとめにかえて
動画配信、炎上商法、暴露系、、、
イマドキの枠組みの中に、
青春群像劇や社会問題などがライトに埋め込まれたドラマでした。
放って置いたら自分の思い通りになんてならないこの世界を、
ちょっとでも生きやすくするには、
そして、大事な人と穏やかに生きていくには、
一生懸命考え、動き続けなければいけないという、
ある種の危機感を感じたドラマでした。
考察的なやつ
ラストが意味深だったので、いろんな考察をしている人がいましたが、
ただの演出かな〜とか、続編を匂わせてるのかな〜と私は思いました。
ただ、零が存在しなかった説はちょっとあるかも、と思ってて、
コンイチが描く理想が零だったのかもとはちょっと思いました。
そうすると、予定調和すぎる世界は妄想だったから、で片付くのですが、
それも面白くないかも?
それか、もうすでに零は、姿を変えて次の闇に向かっているのかもしれません。
おまけ
二瓶久高を演じた井上祐貴さん、初めて拝見しましたが好きになりました〜
これからも楽しみな俳優さんですね〜