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僕をひどく熱中させて狂わせたインターネット体験

自宅に初めてPCが導入されたのは、たぶん僕が小学校高学年になった頃だったと思います。

銀色と灰色のボディをしたNECのノートパソコン。

とくに、なにのためにつかうというわけでもなく、2000年代後半、PCくらい持っておいても決して損はないんじゃないか、という軽いノリで両親はそれを買ったんだと思います。

母はPCにはほとんど触らず、父は年賀状制作のためだけにそれをつかいました。PCは長い時間を本棚のなかで過ごした。僕はたまにそれを取り出して、起動させて、友達から教えてもらった「おもしろフラッシュ倉庫」を閲覧したりなどをしていた。

そこには僕の知らないスラングがたくさん転がっていました。でも、僕はそれらに興味を覚えるようなことはありませんでした。スラングを理解できるようになりたい、とは思いませんでした。僕はいつも小一時間PCを操作してシャットダウンさせ、もとあった場所(本棚の一角)にそれをしまいました。熱中するようなことはありませんでした。

僕は、友達と話を合わせるためだけに定期的にインターネットを覗きました。流行のテレビドラマや音楽を聴くのと同じような感じで。


僕をひどく熱中させて狂わせたインターネット体験。それは、iモードでした。

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