宮澤大和
作家、演出家。ぺぺぺの会メンバー。『信仰、未知と差異のデマゴーグ』(呆然戯曲賞自由部門)、『信号』(朝日新聞・あるきだす言葉たち掲載)、『No. 1 Pure Pedigree』(こりっち舞台芸術まつり!最終審査ノミネート)、『夢の旧作』(SAF vol.14優秀賞)など。
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【感想文とその特徴】チェルフィッチュ/岡田利規 × 藤倉大 with アンサンブル・ノマド 『リビングルームのメタモルフォーシス』(東京芸術劇場・2024年)【前編】
——まずは、なによりも先に、メタモルフォーシスという言葉の意味を、確認しておくべきでしょう。 ラテン語由来の「メタモルフォーシス」は、ギリシャ語由来の「メタモルフォーゼ」と同じ概念を表します。 「メタモルフォーゼ」(Metamorphosis)は、ギリシャ語の「meta-」(変わる)と「morphē」(形)から来ており、直訳すると「形の変化」を意味します。 一般的には、変態や変容を指し、特に生物学の文脈では、昆虫や動物が成長過程で劇的に形態を変えること(例:幼虫が蝶
リモートやデジタル化が進むなかで, 失われつつある「リアルな体験(リスクを伴う)」の価値を再認識し, どのようにそれを取り戻していくか.
自己表現と他者からの視線の狭間で揺れ動く心情 下北沢にはよく遊びに行っていました。古着を買ったり、演劇を観たり。 けれども代田のほうへ足をのばしてみたことはありませんでした。しばらく歩くと大きなやなぎの木が植えてあった。風にそよぐその姿が印象的で、写真を1枚撮った。 写真を撮ることは好き。だけれども「写真を撮っている自分の姿」はなぜだか気恥ずかしい。そのため、人前で写真を撮れないでいる。ほんとうは撮りたいのに。 自分は忘れっぽい。だから覚えておくためには記録にのこしてお
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