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1年がかりでつくってきた作品がまもなく上演されます。
この作品は、最初私がひとりで小説の形式にして書いて起こし、8月のワークインプログレスで、8人の俳優に協力してもらいながら、小説は戯曲になりました。
戯曲をリーディングするのを同世代の劇作家・演出家である神保さん、中島さん、三橋さんにご鑑賞いただいて、その後の座談会では、『斗起夫』に関することも、また創作一般にまつわるようなことも、さまざまな意見交換がおこなわれ、大変充実した時間を過ごすことができました。
私がこの座談会を企画したのは、演出家が演出について語り合う場が設定される回数に比べて、劇作家が劇作について語り合う場が設定される回数はかなり少ない、と感じたからです。劇作家はだいたいこんなことを考えながら、脚本やら戯曲やらを書いているのかもしれません。よろしくお願いします。 https://t.co/lgSHlGwGp9
— 宮澤大和 『斗起夫』12月上演 (@yamatomyzw) October 24, 2022
私は、ワークインプログレスでのリーディングと座談会を経て、この作品をさらに良いものにしていくための手がかりを確かに手に入れました。
ワークインプログレス後、9月〜10月にかけては、戯曲に対してラディカルな手入れをすることを厭わず、新バージョンの戯曲(上演台本)を作成しました。
手がかりがちゃんとした形になった瞬間でした。
今、この上演台本をつかって、俳優とスタッフと、12月の本番に向けて準備を進めているところです。そうやって多くの人の視点や力を結集していくなかで、この作品はどんどんと良いものになり続けています。
ぺぺぺの会の代表作といえるような作品=傑作をつくる、という闘志の炎はめらめらと燃やしつつも、このメンバーで創作していくこと自体のプロセスを噛み締めて、愉しもうと思う今日この頃です。
私は、この『斗起夫』という物語をつくるにあたって、いくつかの犯罪的事例についてをリサーチしました。
リサーチを重ねていくうちに奇妙な感情が自分のなかで湧き起こってくるのを感じました。自分も、なにかの拍子に、もしかしたら加害者と同じ行動をとってしまうことがあるのではないか、または、自分の家族や友人が加害者になってしまったとき、私にはなにができるだろうか、と多少ノイローゼ的な考えをめぐらせながら、私は斗起夫のかわりに、斗起夫の言葉を書き連ねていきました。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。 これからもていねいに書きますので、 またあそびに来てくださいね。