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御礼と振り返りの序


この記事が投稿される頃には、『太陽と鉄と毛抜』は無事に終演しているでしょうか。なにごともなく、終演していることを祈るばかりです。今回の作品は、僕たちの自主公演ではなく、演劇祭への参加公演であったために主催者のバックアップを受けながら比較的落ち着いて本番日を過ごすことができました。自分がやるべきことに、きちんと集中できる環境を整えてくださった主催者・ZRさんとスタッフに心から感謝しています。また、この演劇祭を通して、初めて知り合いになる方も多かったと思いますが、みなさん、とても温かく接してくださってほんとうにありがとうございました。みなさんの優しさのおかげで、僕は緊張しすぎないで、リラックスして過ごすことができました。代わりに、僕はなにをお返しすることができただろう……と不安になるのですが、僕にできるいちばんのお返しというのはやはり、良い作品をつくることだと思っています。



『太陽と鉄と毛抜』はおおいにふざけることをテーマに据えながらも、歌舞伎の技法に、多大な敬意を払って制作した作品です。そのことがひとりでも多くのお客様に伝わり、現代演劇と歌舞伎のコンテクストに興味を覚えてくださる方がひとりでも多くいてくれたら、僕はこの作品を通してお返しをすることができた、ということになるかもしれません(とは言っても微々たるものでしょうが)。


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