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ディズニー映画「マイエレメント」のワンシーンから使える表現をいくつか掘り下げてみました。【パート25】


映画「マイエレメント」のワンシーン。
“土”のエレメントのクロッドが、“火” のエレメントであるエンバーをデートに誘おうとしますが…

【学習ポイント】
♦️ get along with を一語で表すと…?
♦️「…を念頭に置いて」というかなり使える表現
♦️「寝る」は go to bed 一択でない!?
♦️  いろいろ便利な take care of...

エンバー: 火のエレメント    クロッド: 土のエレメント    
バーニー: エンバーの父親

エンバー: Sorry, buddy, elements don’t mix.  Flame. Gotta go. (私たちエレメントが違う。行かなきゃ)
クロッド: Come on, go to the festival with me. You never leave this part of town. (ファイアタウンから一度も出ないよね)
エンバー: That’s because everything I need is right here.  Plus, the city isn’t made with Fire people in mind. (ここでは何でもあるし。エレメントシティは火に優しくない)

< エンバーが店に戻ると、父親のバーニーが仕事場で寝ている >

エンバー: Head to bed, I’ll close things up. (寝て。店は閉めておく)
バーニー: Still have much to prepare for Red Dot Sale.  Dad, I’ll take care of it. You need to rest. (値引シールを貼らんと。私がやる。父さんは休んで)

映画「マイエレメント」


① Sorry, buddy, elements don’t mix.「私たちエレメントが違う」
“mix” は「混ざる」なので「エレメントは混ざらない」です。そこから、「合わない」になるのは推測できると思います。(ここでの element とは “火”、“水”などの異なる人たちのことです)

この mix を取り上げたのは、「(人)と合う、合わない」という英語は “get along with...” がよく用いられるので、その違いを見ていくためです。

「混ざらない」( don’t mix ) と聞いて最初に思い浮かんだのは、「水と油」です。水と油は完全に分離します。それを人やグループなどに置き換えると、文化や階級などを背景にして、元々「合わない」のが、”We don’t mix.”です。

それに対して、get along は個人的な意見や考えの相違により「合わない」というニュアンスがあります。

mix” を使った面白い例が次の英文です。

People in Osaka and people in Tokyo don’t mix.「大阪人と東京人合わない」

関西の文化と関東の文化の違いにより両者は相容れないという考え方です。(偏見ですが…)

get along の例文は、

He and I didn’t get along with each other, so we decided to break up.「彼と私は馬が合わないので別れることにした」

です。

「合う、合わない」は “mix” も頭に入れておくと会話に幅が生まれると思います。


② Plus, the city isn’t made with Fire people in mind.「エレメントシティは火に優しくない」
この英語を見た時、「使える!」と思わず唸ってしまいました(笑)

with ... in mind” で「…を念頭に置いて」という意味になります。また、”isn’t made” は受け身で「作られていない」なので、このセリフの意味は「エレメントシティは、”火“の人々を念頭に置いて作られていない」です。

直訳でも十分意味がとれますが、何かを念頭に置いて作られていたり、作られていなかったりという文脈で応用がとても効く表現です。

Our society isn’t made with left-handed people in mind.「私たちに社会は左利きの人には優しくない」

もちろん、is (isn’t) made 以外でも with ... in mind を使っていろいろと文が作れます。

We should teach always with the students in mind.「いつも生徒を念頭に置いて我々は教えるべきだ」


Head to bed.「寝て」
この “Head” は「頭」ではなく、”head to...”「…へ向かう」という動詞です。

これを取り上げたのも、”go to bed” と同義語だからです。たぶん、「寝る」= go to bed 一択と言っていいぐらいよく使われます。私も “I usually go to bed at ...” と “go to bed” のオンパレードです。

It’s time to head to bed!「寝る時間ですよ!」

head to bed” ー どんどん使っていきたいいですね。

日頃、使いまくってる表現を別の表現で常にアップデートしていこうとするのは、語学学習ではとても大切だと思います。


I’ll take care of it「私がやる」
take care of … は「…の世話をする」なので、take care of の次に(人)が来て “I’ll take care of my grandfather.” のように使うのが多いのではないでしょうか。

でも、エンバーのセリフのように I’ll take care of it. と(物)がくる場合もよくあります。その場合は、「…をやっておく」という意味になります。「大丈夫、まかしておいて」というニュアンスが含まれる場合が多いです。

同じ意味を持つ英語に “I’ll do it.”「私がやるよ」がありますが、どちらかというと “I’ll do it.” は特定の作業をシンプルに引き受けてやるというニュアンスがあるのに対して、”I’ll take care of it.” は、単に作業を行うだけでなく、その作業に関連する責任や細かい点も含めて処理することをニュアンスとして含みます。

この場面では、父親の体調がすぐれず、翌日の仕事をエンバーが引き受けようとし、そこに責任を感じているので、”I’ll take care of it.” とエンバーは言ったのでしょう。

That’s all for today.  Thanks for reading.

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