「編集者が、読者に、自分のコンテンツを本気で売り込む場」――ポプラ社一般書編集部、本格的にnoteを活用します!
説明しづらい「ポプラ社の一般書」
「ポプラ社」と言ったときの反応は、大きく2つに分かれます。
最近はあまり言われなくなったけど、「ああ、あのコンビニの~」というのがひとつ。もうひとつは、「ああ、あの児童書の~」というもの。
で、
このnoteアカウントはポプラ社の「一般書編集部」が運用しているものですが、「一般書ってなんだ?」と思われた方がいるかもしれません。その感覚はまったく正しいです。
あまり一般的ではないのですが、「ポプラ社でいうところの一般書」とは「児童書」に対する呼称です。「児童書以外の本」「YA(ヤングアダルト)以上の本」くらいのイメージを持ってもらえたらいいと思います(「子ども」に対する「おとな」みたいな感じ)。
そもそもポプラ社は、1947年に創業、翌48年には株式会社化され、「児童図書専門出版社」として出発した会社です。そんな長い歴史の中で、突如あらわれたのが「児童書」の枠に収まらない「一般書」というジャンルの本でした。
1999年には『十七歳』(井上路望)が出版、2000年には『生きてます、15歳』(井上美由紀)が大ヒットを記録し、本格的に「一般書事業」に乗り出すことになります。以後、フィクション・ノンフィクション問わず、様々なジャンルの本を出版してきました。
「児童書」の歴史には遠く及ばないですが、「一般書」も紆余曲折を経ながら、約20年続いてきたわけです。そんな節目の年に、私たち一般書編集部は、noteを改めてちゃんと始めてみようと思っています。
なんのためにnoteを活用するのか
じゃあ、なんで今、noteを活用しようと思ったのか。
前提として、ポプラ社の一般書には「WEB asta(ウェブアスタ)」というメディアが存在します。
このメディアには、新刊のPR記事や小説の先読み、書下ろし連載などを掲載しています。オフィシャル感のある、ちゃんとした媒体です。
もちろん「ウェブアスタ」は、これからも良質なストーリーを発信すべくやっていくのですが、編集部としてもうひとつ、「はっちゃけられる場」がほしいなと思いました。
たとえば、
「類書」「売り場」「ターゲット」とか、そういうのはいったん脇に置いて、「とりあえずおもしろいから読んでみて!」と言ってみたい(もちろん、それぞれ非常に大切だし、企画会議でも問われる要素なのですが、この場に限っては脇に置きたいと思います)。
たとえば、
つくったコンテンツを、校了後の熱量そのままにプレゼンしたい。読者の方やクリエイターの方ともっとダイレクトにつながりたい。どうして「この本」をつくったのか、その上でなにが大変だったか、そんな裏話を共有したい。居酒屋にいるような感覚で。
要するに、私たちはこのnoteを、
「私たち編集者が、読者の皆さまに、直接自分のコンテンツを本気で売り込む場」
として活用していきたいのです。
ここではなにが読めるのか
いろいろ書いてきましたが、気になるのは「実際にどんなコンテンツが読めるの?」というところでしょう。大枠はだいたい決まっていますが、走りながら考えていくつもりです。
まず、ウェブアスタで掲載したエッセイや小説で、noteにいる皆さまにもぜひ読んでほしいと思うものは、作家さんの許可が得られるのであれば、なるべく転載していくつもりです。入り口はいろんなところにあるほうがいいですし。
その他の「オリジナルコンテンツ」としては、編集部員の「顔」が見えてくるような記事を出していきたいと思っています。
たとえば、「担当編集に聞いてみた」みたいな企画。新刊の発売直後によくある著者インタビューではなく、校了直後の担当編集とか、デザイナーさんとか、周りの人たちにもインタビューをしてみたい。苦労話を、できれば居酒屋で。
たとえば、「新刊小説のプロット」を公開しちゃう企画。どんなやり取りを経て物語が編まれていくのかが気になるし、各担当がそこでどんな役割を果たしたのか、同じ部署でもあまり共有されない部分だから聞いてみたい。
たとえば、編集者が「自分がはじめて企画した本」を持ち寄り語り合ってみる企画もおもしろいかもしれないし、「編集者の履歴書」という企画もいいかもしれません。本当に様々なルーツやポリシーを持った人がいるので。
……このように、やってみたいことはいろいろあります。ただ、われわれの本分はあくまで「本づくり」。毎日・毎週更新とか無理はせず、月に1本くらいのペースで、丁寧に記事を出していきます。焦らず、ゆっくりと。
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さて、これから本格的に運用されていく「ポプラ社一般書通信」についてのご意見やご感想、「こういうコンテンツが読みたい」というご要望がありましたら、お気軽にコメントなどをお寄せください。
はじめるからには続けることが大事なので、くじけないようにやっていきたいです。みなさんのLikeがいちばんの励みになります……!
これからどうぞ、よろしくお願いいたします。
株式会社ポプラ社 一般書事業局
note担当より