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オンライン会議では、積極的に「画面共有者」になろう

オンライン会議を進行するうえでも、画面共有してお互いの認識を擦り合わせることは重要になってきます。

仮に2人でオンライン会議をしていても、自分が思い浮かべているものや見えている画面と、相手が思い描いている絵や画面は、全然違う可能性が高いです。電話でもそう。自分は話しながらあるシーンをイメージして話していても、相手には当然ながらそのイメージはありません。
ZoomもTeamsもSkypeも、様々なオンライン会議ツールには画面共有というツールが備わっているので、それをどんどん使っていくのがすごく重要だということは、前回の記事でも紹介したとおりです。

→参考:「どの資料の話をしているか」を画像やリンクで明確にしよう

複数人のオンライン会議では、間違いを指摘しにくい傾向がある

さらに、3人や4人などオンライン会議の人数が増えてくると、みんな遠慮して、画面共有せずに話している印象があります。でも、全員が同じ資料を見ているような感じで話していても、本当に見ているかはわかりません。間違えて違う資料を見ているかもしれませんし、わかっているふりをしている可能性もあります。何人もいる場合は、「話を妨げなくないなぁ」と思いがオンライン会議では出てくるものなので、気まずくて言えない場合もあると思います。

ちょうど最近も、あるプロジェクトにおいて、20人くらいで会議を行っていました。建築家の方が、ある写真を画面共有して話し始めた時のこと。建築家の方としては、画面共有しながらいろいろなスライドをバンバンめくっている感じで話していましたが、実は画面共有が間違っていて、最初の画面でずっと止まってしまっていました。おそらくみんな「これ、もしかしたら画面止まっているのか?違う話をしてそうだな」と感じていたと思いますが、そのまま1分間ほど経過…。司会の方が「これ、画面がちょっと違うんじゃないですか?」と声を挟んで、初めて修正が行われました。

画面共有していると相手の姿が見えませんし、相手が見ている絵がわかりません。また、自分はできていると思って話しているので、状況がわからず、そのまま進んでしまいがちです。やはりオンラインだと、「自分の方が間違っているかも」とか「本当に合っているのか、確証がもてない」というケースも結構あるので、言い出しにくい傾向があります。どうしても、そういう構造に陥りやすいです。

「画面共有する」ことが、オンライン会議の進行をスムーズに

画面共有して止まっている時でさえ、「この画面って違いますよね?」というだけでも時間がかかります。まして、そもそも画面共有していない時に、「自分が見ている資料は間違っている?」と思ったとしても、オンライン会議に何人もいると聞けないと思います。「正しい資料を見ていてしかるべき」という雰囲気で会議は進んでいると思うので。

こうした問題を防ぐための方法は、「きちんと画面共有をする」ということ。共有しているものが間違っているリスクもあるわけですが、みんなに見てほしい資料をきちんとそこで開いて話していくようにすれば、少なくとも同じ画面をみんなが見ている可能性が非常に高まりますし、コミュニケーションのバグを防ぐことができます

画面共有は、気づいた人が積極的にやろう!

複数人でのオンライン会議において、多くの人は「自分がメインじゃないしなぁ」と思って聞き手に徹しているはず。「画面共有も、話している人がやったらよい」という感じになると思いますが、実は話している側は余裕がありません。話しながら画面の共有もしなくてはいけないとなると、ちょっと大変。

そこで言いたいのは、「画面共有は、気づいた人がやろう!」ということ。実際に私は、複数人のオンライン会議の場で画面共有されずに話が進んでいたら、「これのことですよね」と画面共有しています。みんな違うところを見ているかもしれないので。全然自分がメインではない、ほとんど聞いているだけの会議でも、率先して該当の資料を画面共有して「この話ですよね」という感じを出すようにしています。

「画面共有すること」は、会議の場に付加価値を与える

これには、実はメリットがあります。
会議をファシリテーションする手法はいろいろありますが、その一つが「ホワイトボードに書く」ということ。会議室で立ち上がってホワイトボードに書き始めると、そっちに注目が集まるので、書いている人がぶっちゃけ大したことなくても、仕切っている風な雰囲気になります。

これと同じことが、オンライン会議の画面共有という動作にも言えるのではないか、と思っています。必然的に聞き手が多くなる中で、気を利かせて画面共有するだけでも、ちょっとその場に付加価値を与えていることになると思うのです。
何も言わなくても、当たり前の資料をその場で画面共有して、話に合わせて「ここですよね」と示してみたり、少しわからない時に「これでしたよね?」などと聞いてみたり、話の中で出た話題を検索して画面を開いたりするだけで、その場に貢献していることになります。

会議に参加していて、発言もせず、メモも取らずにいる人はいらないとよく言われます。でも現実的には、特にオンライン会議では複数発言ができないので、とても話に入りづらくて難しいケースが多くあります。
そんな中、画面共有することは、ちょっとした存在感を出す一つのチャンス!やっている人は少ないので、その役割は空いています。誰が画面共有しているかわからないケースもあるので、ホワイトボードほど明確にはなりませんが、逆にあまり目立たずこっそりと役立てますし、会議の場に付加価値を与えられますし、みんなの認識を一つにすることができて、話がスムーズになります。そうしたちょっとした気遣いとサポートにより、話し手は会議を進めやすくなると思います。


自分が話し手であれ聞き手であれ、オンライン会議において積極的に画面共有し、参加者がわかりやすいように画面を動かしているだけでも、気づく人は気づきます。それは議論をするために役立とうとしているスタンスの表れでもありますし、話をきちんと聞いているというアピールにもなるので、そういった意味でもおすすめです。

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