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メロン染め

こんにちは
「ぽっぷごーず」のあらたです。
見に来てくださり、ありがとうございます😊

今回は染めのお話。

先日、染め友だちから「今度師匠のメロン染めを手伝うの」と聞いて
「私も手伝いたいです🙋‍♀️」とお願いしてみました。
「メロン染め」とは、メロンの葉や茎を煮出した液で染めるもの。
そもそも、うちの近所ではメロン畑がありません。だから、やりたくてもできない染め。
チャンスがあるなら、どんな色に染まるかぜひ見てみたい、ということでお願いして、6月のある日、お手伝いに行ってきました。

近所のメロン農家さんから譲っていただいたというメロンの葉と茎を、はさみでバンバン小さく切っていきます。メロンのほのかな香りでお腹空きます笑笑。
思ったより茎が太く筋が固く、とげとげしているので、手袋必須です。

✂︎ひたすらパチパチ切っていく✂️


その間に、師匠はコンロに寸胴鍋の準備。
事前に作業できるなら、切った葉と茎を前日から水につけておくと、色が濃く出るようです。これ、玉ねぎの皮もそうなんですって!

この日は風が強く、火力があまり強くなかったせいか、沸騰するのにかなり時間がかかってしまいました。
自宅キッチンだと量は少ないし、パスタ鍋なのでガスでガンガン煮込めるけど、大きなお鍋はいろいろと扱いが大変だ。染屋さんの作業に今更ながら頭が下がります。
時間が限られているので、葉や茎を入れて、板でコンロに風よけして、様子を見ながら煮たてていきます。沸騰後最低20分は煮たいところ。コンロくん、がんばって!!!

まだあんまりボコボコ煮立っていない…

そして、媒染は今回アルミ(みょうばん)
シルクやウールを銅媒染するときれいなメロンのような緑に染まると聞いていたのですが、今回はマスクを一緒に染めることになったので、そのあたりを配慮した染めになりました。
媒染は、本当にいつも悩みます。
材料が手に入りやすく、街中で染める時に排水を捨てるのにあまり抵抗がないのはアルミ(みょうばん)ですが、色の仕上がりが明るめの黄色寄りになって、あまりカラーバリエーションが出ません。それに対して、銅媒染は青みがかった色に染まるので、ハッとするくらい鮮やかな美しい色になることがあるんです。
Instagramで「草木染」のとてもきれいな色を見て、調べたら銅媒染してた、なんてことも多い。いいなあと思うけど、自宅キッチン染めのあらたには、銅媒染はかなり抵抗あるんだな。

こういう時、草木染って、案外地球に優しくないんだよね、と思っちゃう。
昔(江戸時代とか、もっと前)使われていた助剤の中には、今は劇薬指定になっていて、素人では手に入らないものもある。大昔の染め屋さんは、もしかしたら劇薬をずっと扱っていて、病気になりやすかったり、短命だったのかもしれない。
じゃあ、劇薬を使わずに安全にいい色を手に入れようとしたら、今度は何度も染めを重なることになる。材料もたくさんいるし、手間暇もかかる。お天気だって心配だし。こちらは人件費が恐ろしくかかることになる。どっちにしても大変だなあ、と妄想が止まらない。

そんな風に考えていくと、現在廉価で手に入るきれいな色に染まる染料は、いったい材料何だろう…と思ってしまう。
「服」という字は、着るものだけでなく、体内に受け入れるという意味もあるんです。「内服薬」とか「一服盛る」とかね。だから、身に纏うものも、できらた体にいいものがいいなあ、と思っちゃう。そこらへん、毎日着るものなので、あまり尊すぎるお値段のものを着ることもできない。んー、難しいなあ。最近無農薬とか減農薬とかオーガニックとか、食べ物にはみなさん意識高くなってるけど、着るものはどうなんだろうか。
染めって、体験そのものだけなく、染めることでそんな問題に気づくことが大事なんじゃないかと、私は最近勝手に解釈しております。なんちって。

そんなこんなの間に染液ができました。今回は同浴媒染なので、染液を一度漉して葉や茎を取り除き、そこへミョウバンを入れて溶かし、そこへあらかじめ湯洗いした被染物(染めたいもの)を鍋に入れていきます。

私はシルクのストールと、コットンシルク(シルク15%くらい)の糸を入れました。
染める時、「いってらっしゃーい」と声をかけてお鍋に入れるのがあらた流?!(笑)いい色もらってらっしゃーいって感じで。

メロンのお風呂に使る布や糸たち♪布たちは混浴ですが、糸は個室風呂です。みんな気持ちいいかなあ?

個室でゆったりお風呂🛀


今回の染めはミョウバンでかなり黄色が強めに出ました。

銅媒染でやったらもう少し緑に染まったかもしれない、煮出す時間が長ければもうちょっと色が濃かったかも…なんて思いもありますが、染めはいつも一期一会。その時に出る色がその時に会える色なんですよね。

そうそう、染めている間に、かわいい小鳥ちゃんを買ったりして、お買い物も楽しんじゃいました。ふふふ。

かわいい鳥さんがいっぱい。フェルトの猫ちゃんにもキュンキュン💕しますよね☺️
3人でお揃いだぞー♪イェーイ🙌



今回は師匠のご厚意で少しカットした葉や茎をいただいたので、持ち帰って翌日に復習を兼ねて銅媒染をしてみました。
なかなかできない染めですから、シルクの端切れとウールのマフラーを引っ張り出してきて、大事に大事に液を使います。

銅媒染はいい感じのメロン色♫ちょっと写真だと分かりにくいかな💦

こちらは銅媒染
左4枚がシルク、1番右はウールのマフラー
こちらはみょうばん媒染。全てシルク。実際にはもう少し濃い黄色

さて、端切れたちは何に使おうかな。
染めて楽しい、チクチクしてたのしい。
糸や布は何度も楽しませてくれますよね。

師匠、今回も楽しい染めの時間を、ありがとうございました🥰貴重な体験ができました♫

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