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本屋

本を読みたいと思うようになってからは、これまでと本屋に対する価値観が大きく変わった。具体的にどう変わったのか。

まず、はっきり言ってこれまで本屋は自分にはほとんど関係のないお店、という認識であった。高校生のときは参考書程度、大学生のときも旅行ガイドを買うくらいで、本当に必要なものをピンポイントで買いに行くお店だった。

わざわざ行っても目的の本が売っていないこともあるし、それならAmazonで注文した方が確実に届く、欲しい本が絶対にあるかもわからないお店に行く必要があるのだろうかと考えていた。

しかし、本を読みたいという気持ちになってからは、本と接する場所、本と触れ合う場所、本に囲まれるという非日常の空間としての面白さを見出し始めてきた。こんな僕なので自宅には本があまりない。図書館も同じだが、あんなにも多くの本に囲まれる空間というのは高校の図書館ぶりなのである。

普通の人(平均的に本を読む人)であれば本屋に行くというのはそこまで特別なイベントではないのかもしれないが、僕が本屋に行くというのは美容室に行くくらい意識しなければならないことなのだ。

逆に電機屋は好きなので、欲しいものがなくても商品を見たり、置いてあるカタログを貰ってきたり、新製品が出ていればちょっと触ってみたりする。ここで電化製品を本に置き換えてみると、電機屋が好きな僕も、本屋(本)が好きな人も、基本的な考えは同じであることが見えてくる。

人それぞれ、なかなか行かないお店はあるだろう。僕はそれがたまたま本屋だっただけなのかもしれない。これからは電機屋に行くのと同じくらい本屋にも行って、本屋の商品にも興味を持ちたいと思う。

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