見出し画像

【障害者に生産性を求めることについて】


厚労省からの通達と、A型事業所の未来

厚労省からの通達で、全国の「A型事業所」は生産性を求めることを余儀なくされ、「売上」を取っていかなくてはならなくなりました。


これに関しては、障害のある当事者と、障害者に関わる全ての方々は、様々な不安や疑問点、納得いかない気持ちなどがあるのではないでしょうか。


こんな風に、国から簡単に方向転換をされても、結局困るのは「障害のある当事者」と、「それを支えている周りの方々」だけなのです。


特に私が疑問を感じるのは、以下の2点です。↓


①障害者は社会で疎外されているのに、社会は障害者に生産性だけは求めるのか?


私は一般企業で面接を受けたことは山程ありますが、中学生の頃から「統合失調症」を患っていたために、社会に出る頃にはすでに持病を抱えていました。


症状は服薬によって外から見てもどこに持病があるか全く分からないくらいに落ち着いていましたし、周りからも、「一体どこが病気なの?」と言われることも多いくらいでした。


体調はそれくらいに落ち着いていたのですが、問題は体力面だけでした。
なので自分で「ここまでなら働ける」という時間の限界、日数の限界は自分が一番よく分かっていたために、正社員で面接を受けたことはなく、全てアルバイトで受けていました。


ですが、持病のことを話すと確実に面接は落とされましたし、持病のことを隠すと受かるのです。


ただ、持病のことを隠して受かっても、次の問題がありました。


「その年齢でアルバイトで週3日は少なすぎるよね、なんでなの?なにか理由でもあるの?その年齢ならフルタイムで働けるでしょう」


などと勝手な決めつけや押し付けで、責め立てられることばかりだったのです。

こんな状況、どうすれば良かったのか甚だ疑問でした。


これに関しては、私の能力の問題というよりかは、「障害者」という事実が極端に社会に嫌われていたのだろう、と心から思うのです。


②生産性を求めることにシフトされているが、果たして障害者の「社会的立場」や「偏見」においては変わっていく見込みはあるのだろうか?


この①の点を踏まえて、②があります。
私は現在、一般の面接はもう受けることはやめてA型事業所に勤務していますが、果たして「生産性」という部分をクリアした障害者は、どれだけ社会に認められるというのでしょうか。


私は不信感と疑問の塊になりそうな自分を止めながら、毎日この課題と向き合っています。


本音の面では、社会に嫌われ、避けられている「障害者」

ですが「生産性は作れ」

その先に、一体何があるというのでしょうか。


私は幸い、鍼治療や精神通院も受けることができていて、少しですが動ける体力はあります。
ですが、そうでない障害者もたくさんいるのです。


障害者につきまとうのはいつも、「金銭問題」と、「必要な支援を受けることができない」


私のように、動ける障害者だけではないのです。

世の中はとても広いです。


一般企業にも、一般企業の大変さがあるのは、私も勤めたことがあるので見てきたつもりです。


私達は、一体何と闘わされているのでしょうか?


こんな記事を書いても、きっと本当に届いてほしい所には届かないだろうと思っています。


私は幸い、理解ある周りの皆様に支えられて、今こういった生活ができていて、仕事面でもスキルを伸ばしていくことができているのは、とても感謝しています。


ただ、私が言いたいのは、「社会は表面上のことだけ変えても根本的には何も変わっていない」と強く思います。


この記事が、必要な人に届いて、誰かにとって勇気になったり、何かを得る機会になれたらいいな、と強く思います。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました!



2025.1.26(日)

ponogarden

いいなと思ったら応援しよう!