The way to gain a good reputation is to endeavor to be what you desire to appear.
高校卒業後、楽しい大学生活!
…と人生そんなに甘くない。
なんてったって、受験全落ちの翁なのだから。滑り止めとしていくつか受けておけば変わっていただろうか。
浪人生活の始まり。最初は好調だった(と錯覚していた)。予習→授業→復習の3stepsを崩さず実行できた。
<大学受験の心得(仮)>
1.食事、睡眠はしっかり取る
2.10時間(9-19時)は予備校に居る
3.無駄は作らない。馴れ合う友達はいらない。
そしてやってきた夏の模試。いつもながら緊張していた。事件が起きたのは数学の時間である。「始めてください。」の合図で受験生は一斉に問題を解き進めていく。僕もその一人であった。
僕は今までの勉強の成果を発揮できなかった。初めてだった。偏差値30台だなんて。前回の成績が半割されてやってきた。焦りは尋常ではなかった。笑ってしまうくらいにおかしな成績、勿論のことチューターもびっくり仰天だ。
僕はこれを機に身を粉にして勉強に励んだ。
いつしかこんなものが習慣化されてしまった。
これから受験をする学生にはお勧めできない内容である。
1.トイレは最小限に済ませる
2.昼休みは5-10分だけ
3.居眠りは禁止(計画的犯行は10分許容)
4.集中が切れたら外で勉強
5.5-6時起床、0時過ぎに帰宅、2時前に就寝
−人生を早送り−
僕はS氏と出会った。彼女はまさに僕のファンであった。ファボゼロのボケはさておき、彼女の存在は僕の受験生活を変えた。
早く起きた方が相手を起こすというのは朝が苦手な僕にとって画期的なシステムだった。
早朝(5-6時)、2人は寝惚け眼で椅子に座る。何を話すわけでもなく、各々のタスクを淡々とこなす。分野の違う僕らだが、夢を語り合ったことは、活力を生んだ。
感謝する点は他にもある。早朝の勉強中に、センター英語について聞いた。彼女の点数は喉から手が出る程欲しいものであった。
同じ境遇(浪人)である彼女の話に、
「取れて当たり前なのか?」
まるで自分だけが成長していないような、ただそれと同時に現時点の実力を知りたくなった。「自分ももしかしたら…」と根拠のない自信が芽生えてしまいそうだった。
そして数日後、僕の点数は9割に達していた。
「限界は恐怖と同じ。大抵幻想に過ぎない。」
神様の言葉である。