読書日記85「大人は泣かないと思っていた」ー寺地はるな

以前読んだ作者の「水を縫う」が良かったので、この本を読むことにした。

章ごとに登場人物が変わる形式をとっているが、全体を通しての主人公は翼という人物になっている。
翼のフラットな感じが自分が理想としている人との関わり方に近い気がしたが、この本の具体的な描写を通してなかなか実行するのは難しそうだと感じた。フラットな自分を保つのが難しそうだからだ

他人の目にも分かるような劇的な変化が起こるストーリーではないが、その登場人物があとから振り返った時、良い意味で自分が変わった時として挙げそうな場面が描かれている感じが、心地よかった。

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