読書日記96「デトロイト美術館の奇跡」-原田マハ
時間潰しにたまたま入った本屋さんでこの本が平置きされていた。原田マハさんの作品の中でも知らない作品だと思い手に取ってみると、かなり薄くて驚いた。気軽に読めそうだと思い読んでみることにした。
デトロイト市の財政危機に伴い、デトロイト美術館の作品が売却候補になる。自分にとって“友人”である作品を守るために奔走する人々の物語だ。
デトロイト美術館がこのような危機に直面したのは事実だったらしい。この話は日本人にとっても他人事ではないように思う。日本でも最近国立科学博物館が財政逼迫を背景にクラウドファンディングを実施し、話題となった。財政に余裕がないと、長期的に見ればお金ではかることのできない価値をもたらすものが短期的な目線で見られることにより、価値が低いものとみなされてしまう。改めてこのことを考えさせられる本だった。
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