読書日記152「これは経費で落ちません 12」-青木祐子
資格試験が終わったら読もうと思っていたが、試験前から読み始めてしまった。
今回は、経理部でのトラブルよりも沙名子と太陽の結婚式までの様子を中心に描かれている。
結婚式と言う大きなライフイベントに関する物事もタスクとして処理していく沙名子の様子にすっきりした。結婚式を家族のためのパフォーマンスと割り切っていたのにはびっくりしたが、らしいなと思った。(結婚式のシーンは、太陽目線ではなく沙名子目線で描かれていたので、短すぎて、途中で電子書籍のページを飛ばしてしまったかと思うほどだった。)
また、今まであまり登場シーンの多くなかった沙名子弟の会話が面白かった。鑑賞しないけれど、仲が良い姉弟と言うのは、こんな感じなのだろうなと思った。
産休育休の話に関しては、色々と考えさせられた。沙名子の同僚は、育児で勤務時間を十分に取れない人の代わりを、自分がいつか子育てするときのためと言って引き受けていたが、なかなか現実的には、こうはいかないよなと思った。お互い様で成立するのは新卒をコンスタントに採用する企業で子育てをする女性社員が世代ごとに一定数いるような部署に限られる。その辺の制度構築は難しいと感じた。
児童文学以外の小説で10巻以上続くシリーズ物を読んだ事はない。最終巻ではないようなので、また続きを楽しみにしたいと思う。