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読書日記175「エレジーは流れない」-三浦しをん
作者の読んだことない作品の中でおすすめされたこの本を読むことにした。
温泉街に暮らす男子高校生の物語だ。主な話は主人公に2人の母親がいる謎と博物館の所蔵品泥棒を捕まえようとする話だが、それ以外にも色々な話が散りばめられていて面白かった。話の展開が多いのにどの要素もさらっと回収はされていれスッキリとした気持ちで読み終えることが出来た。
主人公な基本的には冷静な人物なので周りの同級生に冷静にツッコミを入れ入れていく。その様子も漫才のようで面白かった。その一方、時分の母親が2人いる経緯についてはどちらの母親に事情を聞き出せないでいる繊細なところもあった。対他人の自分と自分と向き合っている時の自分に乖離がある感じはなんとな自分と似ている気がして、共感できる部分もあった。