読書日記150「救いたくない命―俺たちは神じゃない2―」-中山祐次郎

以前読んだ本の続きが出たので、読むことにした。最初にタイトルを見た時はなかなか内容が重そうなタイトルだったが、タイトル通りの話は最初の1章だけだったので、そこまで暗い気分にならずに読み終えることができた。

個人的には2人目の患者が印象に残った。主人公の学生時代の部活の顧問で、主人公に暴力をふるい、部活を辞めるきっかけとなったが、医学部合格を祝ってくれた教師だった。医師として患者に接しながらも患者の好きな面と嫌いな面を振り返りながら葛藤している姿が印象的だった。

自分はあまり他人に多面性を感じたことがないからこの部分が印象にのこった。自分が多面性を感じるほど他人と向き合っていないのか、それとも他の人がネガティブな部分をSNSでしか見せないようにしているのかなど色々なことを考えた。

物語の後半では医師である主人公が自分の勤務先の病院に入院する。医師の目で語られる入院生活は興味深かった。

また続編が出たら読みたいと思う。

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