見出し画像

『PoliPoli Gov』主催・山本一太群馬県知事との市民とのオンライン座談会 イベントレポート

イベントの概要


2022年6月24日に群馬県庁にて、湯けむりフォーラムとPoliPoli Govの共催で、群馬県 山本一太知事と市民のオンライン座談会を開催しました!

湯けむりフォーラムとは:湯けむりフォーラムは、群馬県が取り組むあたらしいプロジェクト。オンラインで楽しめる記事や動画から、リアルな体験イベントまで。あなたの心をふつふつと沸き立たせる、熱量あふれるコンテンツを配信しています。

URL:https://yukemuriforum-gunma.jp/

『PoliPoli Gov』に掲載された群馬県からの相談にコメントいただいたユーザーの方々をお招きし、山本一太群馬県知事と直接パネルディスカッションを行うイベントです。

この記事では当日のディスカッションの模様をお伝えします!

***

オープニング

伊藤 和真 (株)PoliPoli 代表

本日は『PoliPoli Gov』にご意見を寄せていただいたユーザーさんと群馬県・山本知事との意見交換会を開催します。

今日、司会を務めますPoliPoliの伊藤です。よろしくお願いいたします。

本日のアジェンダは次の5つです。

1. 山本知事からのご挨拶
2. 群馬県の施策の説明
3. PoliPoli Govに寄せられた意見の分析
4. パネルディスカッション
5. 今後について

ではまず山本知事から簡単にごあいさつの方、お願いします。

山本知事からご挨拶

山本一太 群馬県知事

こんにちは。山本一太です。市民のみなさんとの座談会はPoliPoliとしても初めてということで光栄です。

今日は率直な意見交換ができればと思います。

伊藤

ありがとうございます。

『PoliPoli Gov』のご利用をはじめ、群馬県では様々な取り組みを行っていると思いますが、まずは現在の群馬県の取り組みについてご説明いただけますか。

山本知事から群馬県の施策について説明

どんな組織でも理念が必要だと考えています。1年かけて策定した山本県政の理念は新・群馬県総合計画で示しました。群馬県が目指す2040年の世界については、次の文に集約されていると思います。

年齢や性別、国籍、障害の有無等にかかわらず、すべての県民が、誰一人取り残されることなく、自ら思い描く人生を生き、幸福を実感できる自立分散型の社会』

どんな社会でもいろんな価値観を持った人が共存できる社会がよい社会。イノベーションを作る意味でも重要だと考えています。群馬県の具体的な近未来のイメージは次の3つです。

1つ目はリトリートの聖地。群馬県のキラーコンテンツは3つあって、温泉、農畜産物、自然です。これら3つを組み合わせた長期滞在型の観光戦略を作っていきたいです。

2つ目はクリエイティブの発信源。クリエイティブな企業や個人を誘致し輩出していきたいです。県内にも創造性を高めるような施設を作り、子どもたちにも機会を提供したいと思います。

3つ目はレジリエンスの拠点。災害が少ない特徴も活かして、災害やパンデミックに強い群馬県にしていきたいです。

多文化が共生して、みんながワクワクするような群馬県を作っていきたいと思います。

参考:https://gunma-v.jp/vision/

伊藤

ありがとうございます。

今回『PoliPoli Gov』に掲載された群馬県の相談に寄せられたコメントについて分析してみました。

分析の結果、「観光・レジャー」「文化・エンタメ」「住みやすさ」に関するコメントが多く寄せられたため、本日はこの3つの切り口でディスカッションしたいと思います。

観光・レジャーについて

礒干彩香さん:伊勢崎市出身。アイドルグループ・赤城団のメンバー。
参考:礒干さんの『PoliPoli Gov』でのコメント

山本知事

視点が鋭いですよね。現在、群馬県では「愛郷ぐんまプロジェクト」をやっています。これが非常にうまくいっていますね。

やはり割引などのインセンティブが多くの人にアピールすることがわかりました。礒干さんのご提案も真面目に検討したいですね。

礒干さん

私も「愛郷ぐんまプロジェクト」を利用しました。県内の様々なことを知るきっかけになりました。

ただ最近は隣県の県にもいけるようになっていますよね。行ける県が増えると群馬県が霞んでしまう可能性もあります。

群馬を選んでもらえるように、コメントでは交通機関の割引などを提案しました。実際に地域にお金が落ちるような制度にしたいですよね。

山本知事

発想としてとても正しい。群馬県ならではの特徴をしっかりと出していくことは政策の理にかなっている。

伊藤

礒干さんは特に群馬県の魅力はどこにあると考えていますか?

礒干さん

リトリートの聖地としての群馬は時代にも合った魅力だと思います。今の時代は自然に対して受け身な若者が多いと感じています。

群馬にはパワースポットもあるし、星が綺麗なグランピングも増えている。温泉、ヨガ、薬膳料理など実際に自分が体験して、リフレッシュして元気になることができました。

伊藤

オブザーバーとして参加のすずきよさんにもお話をお伺いしたいです。

すずきよさん

群馬の観光地は一ヶ所一ヶ所が大きいわけではないですが、それぞれ面白いところがたくさんある印象です。
参考:すずきよさんの『PoliPoli Gov』でのコメント

伊藤

他にも小学校6年生の佐藤さんにも参加してもらっています。何か群馬の観光地で魅力的に感じるところはありますか。

佐藤さん

自然が豊か。上毛三山、温泉が豊かなところが魅力だと思います。
参考:佐藤さんのコメント

山本知事

今の時代、アクティブに何かレジャーするのではなく、何となく山歩きしながら自然を楽しみたい人もたくさんいます。特別なイベントを開催するよりも自然の中でシンプルな過ごし方をしてもらうのもよいですね。

伊藤

ちなみに佐藤さんは好きな山はありますか?

佐藤さん

赤城山が好きです。

山本知事

センスがいい。赤城山は裾野が広くてかっこいいんですよ。観光スポットとしても注目されている。自然を大事にしながら開発も進めています。

伊藤

他にもオブザーバーで参加していただいているじゃんけんさんはいかがでしょうか。

じゃんけんさん

ただ歩く過ごし方もいいかなと。私の地元も田舎の方ですが、周りが田んぼが広がってて、歩くにはちょうどいいなと。普通に過ごしてるだけでも癒されるのではないでしょうか。

参考:じゃんけんさんの『PoliPoli Gov』でのコメント

山本知事

群馬は東京から電車で1時間で来られますよね。それだけで財産。毎日山とか自然を見られるのは幸福度につながっていると思います。

礒干さん

群馬の魅力があまり周知されていないところがポイント。

若い人は情報をInstagramから取ります。なので群馬県は公式Instagramアカウントを作ってすべての自治体が投稿できるようにしたらよいと思います。

あとは若い人たちだけで群馬観光対策部みたいなものを作ってもいいかなと。

山本知事

今度、県庁に来てください。インスタは真剣に検討したいですね。

 文化・エンタメについて

トチローさん:横浜在住。スキーをするためにしばしば群馬を訪問。
参考:トチローさんの『PoliPoli Gov』でのコメント

山本知事

トチローさんのコメントは桐生の刺繍についてですね。鋭い視点。桐生織は有名な織物。県庁を活用してファッションショーを計画したいと思っています。

トチローさん

桐生の刺繍についてですが、昔はスカジャンをよく集めていました。ただ当時はどこで作っているのかを全然知らず、たまたま雑誌で桐生で作られていることを知りました。

魅力的な技術があっても若い人はそれを知る機会がありません。チャネルに触れられていないのかなと。

伊藤

より群馬県を知るためのアイデアはあったりしますか?

トチローさん

InstagramなどのSNSの活用などですかね。アンテナショップで首都圏の人にも知ってもらいたい。

山本知事

今は若い世代はテレビを持っていないですよね。様々なメディアをミックスさせて、桐生の刺繍などのコンテンツを発信していきたい。キーワードはデジタル時代のメディア戦略だと思っています。

ポロさん:高崎出身。結婚後、都内から桐生市に移住。群馬県人18年目。
参考:ポロさんの『PoliPoli Gov』でのコメント

山本知事

ポロさんのコメントは桐生八木節まつりについてですね。

桐生八木節まつりに着目するのはさすが。祭りになるとみんなトランス状態なんですよ。ただコロナの時代にはなかなかできない。コロナがなかったら出演することになっていました。再開されたら必ず出演したいです。

イベントが地域の発展につながっていくと思う。ロケの聖地としてもやっていきたい。トップセールスでエンタメ系の会社のトップと会ってきました。来月くらいからどんどんやるつもり。

ポロさん

加えて、DXも推進させてほしいです。Web3.0を活用してほしい。伊藤さんはその道のプロなので、どんどん群馬県で仕事とってほしいです。

伊藤

ありがとうございます笑  関連して群馬県では新しい経済圏やスタートアップ振興などで取り組んでいることはありますか。

山本知事

実はWeb3.0について群馬県も議論を始めました。副知事を中心に政策会議で話題に上がってきています。

住みやすさについて

正木さん:高崎在住。教員として大学で教鞭をとっている。

参考:正木さんのコメント

山本知事

障害を持った人たちのリハビリとして自然を活用するのは大切。農福連携については具体的にどんな事業にできるか考えたいですね。スポーツによる地域振興にも興味があります。何となく考えている方向が同じかなと。

正木さん

群馬の農業は経済を動かしていける可能性があるものですし、栄養が高く健康的な生活につなげていけます。

私は子どもたちのリハビリテーションに携わってきましたが、今の時代、若者は工学とテクノロジーと結びついています。リハビリテーションもロボットと共存しながら行っています。

農業やリハビリテーションなどの領域とテクノロジーが融合できると子どものクリエイティビティや介護の領域でも効果があるのではないでしょうか。

バリアフリーについて。理学療法士としても働いていると、当事者の方々からはバリアが解消されることで地域社会に出やすいとの声を聞きます。バリアフリーを進めていくことで、どんなよいことがあるのかをアンケートなどで調査することは県内外へのアピールになるのではないか。

山本知事

実際に事業として練り上げられるか政策会議で考えたいですね。バリアフリーを実現すると施設の可能性も広がりますしね。

くりちゃんさん

1970年代からの50年間、大きな災害はないんじゃないかなと。生活費もとても安いし、東京からのアクセスもよい。確かに東京は変化があって面白いですが、住む場所ではないかなと感じています。また地形に高低差が少ないのもいいのかなと。とても歩きやすい。

参考:くりちゃんさんの『PoliPoli Gov』でのコメント

山本知事

国会議員時代は東京で生活していました。確かに東京はとっても面白いけど住む場所ではない。この視点は移住戦略と密接に関連していますよね。

これまでの移住希望者は自然を求めていましたが、これからはプラスアルファでリモートワークをするような新しい移住ポテンシャルを持っている人にも群馬の魅力を訴求したい。

伊藤

じゃんけんさんは住みやすさの点について、何かコメントありますか?

じゃんけんさん

夜はとても静か。寝る間も虫の音が聞こえて、癒されました。観光地の数だと少ないかもしれませんが、私は山が好きです。山を見ていると落ち着きます。

山本知事

副知事も言っていましたが空が広い。空間が広い。やっぱり住むのは群馬県だと思う。自然があるのは幸福度に直結します。

伊藤

群馬県出身の有名な音楽家やミュージシャンも多いことにとても驚きました。

山本知事

クリエイターも多いですね。今後は群馬県で活躍する場所も作っていきたいです。

伊藤

すずきよさんは住みやすさの観点から何かご意見ありますか?

すずきよさん

県の大規模接種会場でスピーディにワクチン接種事業を進めることができていましたよね。官民連携の事業が素晴らしく、それだけで住む価値があるのではないかと感じました。

山本知事

国の政策の一環として群馬県も取り組みましたね。全国最大規模の接種センターを稼働させました。稼働率80%以上。全国最速レベルで2回目の接種が終わったんですよ。

伊藤

知事をはじめ、県職員の方たちが行政を支えられているとは思うのですが、特に群馬県に関してはスピード感を持って取り組みを実施する印象があります。今後の官民共創について山本知事はどのようなことを考えていますか。

山本知事

国も地方も財政が厳しいですね。重要なのは劣化東京を作らないこと。東京を中途半端にまねるのが一番まずい。総合的なインプットリソースを入れていくことが必要だし、そのために産官学の協力が必要だと思います。

クロージング

伊藤

お時間となったので、最後に参加者のみなさんからコメントをいただきたいと思います。

すずきよさん

知事が最初に言われた自律分散型社会を目指すメッセージが県から出てるのがよい。県民一人一人がメッセージを受け取って文化として変えていかないといけないと思いますね。

じゃんけんさん

群馬県について考えるのは面白かったです。これからもできることがあれば参加したいです。

佐藤さん

群馬についてよくわかりました。群馬県の魅力が改めてわかりました。

礒干さん

群馬県の特使アイドルとして13年目になりました。これまで県内外のいろんな声を聞いて感じるのはみんないろんな意見を持ってるということ。それをより伝えたいので、もっともっとこういう機会を作ってもらえたら嬉しいです!

くりちゃんさん

山本知事ならではの企画かなと。流れを切らないようにこのままやってほしいなと思っています。

トチローさん

有意義な意見を聞けました。デジタルをフル活用して、魅力度を上げていってほしいです。おじさんではなく若い人の力をフル活用してもらって、若い方が魅力を感じてもらえるようなプロモーションをしてほしい。

ポロさん

群馬県は弱い人も考えた政策をしていますよね。ただ生産年齢人口の若手の人たちへの政策も忘れずにお願いしたいと思います。

正木さん

『PoliPoli Gov』の取り組みをみた時に画期的なことが始まるのだと感じました。今回は一つの例として意見を述べましたが、インターネットやスマートフォンは様々な意見を吸い上げる手段になると思います。これからも知事と伊藤さんの取り組みに期待しています。

伊藤

実際にスピード感を持ってやっていただけて嬉しいです。これからもコラボしていきたいですね。最後に知事から閉会の挨拶をお願いします。

山本知事

台湾のオードリー=タンさんは1週間の中で誰でもオープンに対話できる時間を設けているそうです。

1時間ではなくとも、1ヶ月に1回でもみなさんの意見を聴き続ける取り組みをやってみたいですよね。

その中でいただいた情報を政策作りのきっかけにしたいです。

伊藤

ぜひ群馬を行政と市民共創の聖地にしてください!本日はありがとうございました。

***

おわりに

『PoliPoli Gov』では6月30日から群馬県の第二回目の相談「ごみを減らすための楽しく面白いアイデア・取り組みは何かありますか?」が始まりました。こちらにもぜひコメントをお寄せください!

『PoliPoli Gov』公式Twitterでは新着相談のお知らせや人気のコメント紹介などを配信しています。ぜひフォローをよろしくお願いします!


この記事が参加している募集