見出し画像

娘と数学

私には娘がいる。
小学生と高校生の2人いて、
高校生の方の長女の話。

長女は小学生低学年の時から
算数が苦手だった。

なんなら、
幼稚園の時から時計を読んだり
数を口に出して数えたりするのも
苦手というか
あまり得意ではなかった。

長女が小学6年生のある時。
算数のテストがあったのだが、
途中式で使う九九で
何問も間違えてしまった。

それで担任の先生に
「6年生にもなって九九で
こんなに間違えて!!!
中学生になって数学になったら
もう完全に付いていけないね!」

とみんなの前で言われてしまった。

長女は傷付いただけでなく、
この先生の言葉をきっかけに
中学生になるのを嫌がった。

それでも時は過ぎ、
中学生になった。

長女の数学の先生は
まだ3年目の若い男の先生だった。

数学の先生っぽくなく、
話し上手でとにかく明るかった。
英語もペラペラで外国人教師とも
英語で会話をするような先生だった。

みんなに親しまれる先生で、
人懐っこい娘もすぐに先生が
大好きになった。

それもあってか、
長女は前向きに数学に取り組んだ。

最初に習う、マイナスとプラス。

授業中の前や後にいつも先生に
"自分の認識は正しいのか"
聞きに行っていたそうだ。

違っていると時間ギリギリまで優しく
教えてくれたそうだ。

最初の定期テストで、
長女は数学で78点を取った。

それは平均点を10点ほど超えていた。

私と夫は本当にびっくりした。

数学に真面目に取り組んでいるのは
知っていたが、
たった2〜3ヶ月でこんなに
成長しているとは思ってもみなかった。

長女は中学3年間、
数学を一生懸命勉強し、
全ての教科の中で一番時間を使った。

もともと苦手ということもあって、
なかなか90点以上は取れず
成績は4止まりだった。
でも、
彼女の成長は間違いなく
"5"だと私は思っている。


長女は高校受験のテストでは
数学が一番点数が高かった。
数学の合格者平均点を
20点以上上回っていた。

高校入学一発目の学力テストも
数学はほぼ満点だった。

長女は高校生で自己紹介カードの
好きな教科と苦手な教科の2つの欄に
"数学"と書いた。

数学の先生その先生は
実はたった1年で
離任してしまっていた。

長女が数学を頑張り
這い上がるきっかけとなり
支えとなってくれた人。

私と長女はあの数学の先生を
忘れないだろう。

中学1年生で使っていた数学ノートを
いつまでも本棚に置いて、
長女は高校生になった今でも
毎日数学を勉強している。

#数学がすき

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?