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【進撃の巨人という哲学書】40.捨てる勇気 ~54話~
アニメタイトル:第54話 勇者
あらすじ
壁外の戦闘
調査兵団全員が獣の巨人に向かって馬で特攻です。
その特攻の最後尾からリヴァイが立体起動装置で獣の巨人にたどり着き、そのずば抜けた先頭力で獣の巨人を仕留める。
その一点に欠けた玉砕作戦です。
獣の巨人
「哀れだ…何度も過ちを繰り返す。しまいには壁の中の奴ら全員年寄りから子供まで特攻させるんだろうな…。」
「どうせ誇り高き死がどうとか言い出すぞ…ふざけやがって!…みんなを誇り高き肉片にしてあげようぜ」
哀れみと怒りをごちゃまぜにして岩石を投げるのです。
兵士たちは次々とその岩石にぶつかり肉片と化し死んでいきます。
真っ先にその投石はエルヴィンにも。。。
多くの兵士の犠牲の末に、リヴァイが獣の巨人を切り刻みます。
獣の巨人から引っ張り出された瀕死のジーク。
リヴァイに取って、今、この瞬間にジークの命をとる事は簡単です。
しかしリヴァイが持っている巨人化する注射を打てば、瀕死の仲間を巨人にする事で命を救う事ができます。
そして、そいつにこのジークを食わせれば、獣の巨人の能力を伝承する事ができるのです。
リヴァイの頭にはエルヴィンをそうして生き返らせたいという思いがあります。
しかし、そうこうしている間に、獣の巨人をサポートしていた知性を持った巨人がジークをリヴァイの手から救いだしてしまいました。
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壁内の戦闘
思考停止状態のアルミン。
ジャンはアルミンの状況を即時に理解し、第104期の面々に的確な指示を出し、アルミンを少し離れた場所において冷静さを取り戻させます。
そうこうしている間に、エレン巨人はベルトルト超大型巨人に蹴り飛ばされ、鎧の巨人の頭も復元してしまいました。
このままでは成すすべがありません。
やっと冷静さを取り戻したアルミンが作戦を立てます。
超大型巨人はアルミンとエレンで倒す。鎧の巨人はミカサ、ジャン、コニー、サシャで引きつけておくよう指示を出します。
そこにハンジも加わって雷鎗で鎧の巨人の口をこじ開け、最後にミカサが鎧の巨人の口の中に雷鎗を叩きこみます。
鎧の巨人のうなじからライナーが吹っ飛びます。
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超大型巨人を倒すべくアルミンに作戦を伝えます。
エレン巨人は壁から力なくずり落ちます。
相当のダメージを追っているようです。
唯一人、アルミンが超大型巨人に立ち向かいます。
超大型巨人の前歯に立体機動装置のアンカーを差します。
つまり超大型巨人と至近距離で対峙したまま、その超大型巨人の放つ熱風にアルミンはひたすら耐えるのです。
「...耐えろ。まだ離すな。エレンに託すんだ、僕の夢、命、すべて。僕が、捨てられる、物なんて、これしか、無いんだ。きっと、エレンなら、海に、たどり、着く。海を――見てくれる。」
無策にもアルミンはひたすら耐えます。耐えるしか術がありません。
エレン巨人は相変わらず壁の下で動きません。
それならばアルミン、楽にしてやる。と超大型巨人はさらに強く熱を発します。
もうアルミンは刀も落とし黒焦げです。
と。その時です。
巨人から出て生身になったエレンが超大型巨人の上まで登ってきていました。
「殺った…ッ!」
とうなじを切り裂きベルトルトを捕獲しました。
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あれこれ考えてみよう。
アルミンのキーワードは「捨てる」です。
アルミンはいつも言っていました。
「何かを変えることのできる人間がいるとすれば、その人は、きっと…大事なものを捨てることができる人だ」
「何も捨てることができない人には、 何も変えることはできないだろう」
と。
そうして何かを捨てる事で自分を強くしてきました。
そして今、この状況で自分が捨てられるものは。自分の命と自分の夢です。
その全てをエレンに託す事で。
「命のリレー」を継承しようというのです。
これはエルヴィンがリヴァイの戦闘力に託して強行した特攻と同じです。
リレーでも駅伝でも。そのバトンやタスキを渡す瞬間に、渡す方は何もかもを出しきって倒れ込み。渡される方はその思いを全て受け取って走ります。
その連続が「命のリレー」なのでしょう。
ついに調査兵団は多くの多くの犠牲の果てに、獣の巨人、鎧の巨人、超大型巨人を倒しました。
獣の巨人はエルヴィンをはじめとする調査兵団の特攻の末にリヴァイが仕留めました。
鎧の巨人はジャン、コニー、サシャ、そしてハンジのおとり攻撃の末にミカサが仕留めました。
超大型巨人はアルミンがその熱風に耐えている隙に、エレンが仕留めました。
全て、多くの犠牲の先に得た勝利です。
全て、捨てる決断の末に得た勝利です。
「何かを変えることのできる人間がいるとすれば、その人は、きっと大事なものを捨てることができる人だ」
「何も捨てることができない人には、 何も変えることはできないだろう」
胸に刻み込みたい言葉です。